授業報告「聞いて、考えを深めよう」(光村・小6国語)

 報告になります。時期的なもので上記記事のPVは増えていますが、まあ多分参考になるようなことは特に書いていないのでスルーされている感じがありますね。そりゃそうじゃ。

 特別支援学級で少人数ということもあって、教科書の進行からは大きく変更している部分が多いのが実際です。

単元計画と授業の実際

 前記事の通り、インタビューの目的はそこで得られた内容をどこかへ発表することにあります。ただ「インタビューしに行こう」では何も動きません。単元の出口として「1年生に伝える」を設定することで、単元のいろいろなことが動き始めます。
 まずは「1年生にこの学校の良いところや“ひみつ”を知ってもらおう」と投げかけます。ここで期待通り・ねらい通りになることの方が稀ですので、そもそもフリーで投げかけるわけではありません。選択肢は絞ります。
 結果は、「学校図書館司書にインタビューし、その内容を1年生に伝える」ことに落ち着きました。

 インタビューの計画を立てる段に入ります。
 入口としての学校図書館司書、出口としての1年生。ここを固めることによって、質問は自然と絞られていきます。
 ・学校図書館に本は何冊あるのですか
 ・どんなジャンルの本が多いですか
 ・子どもの頃は本が好きでしたか
 ・子どもの頃の将来の夢は何でしたか
 ・1年生におすすめの本はありますか
 などなど。

 ここまで読んで分かる通り、この水準の活動は今までの学年で通過しています。要は「高学年らしいインタビュー活動」ではないのです。
 重要なのは、インタビューのやり取りが一問一答にならないことです。

T「司書の先生が、この質問にYESと答えたら、どうする?」
C「じゃあ、どんな本が好きだったかを聞いたらいいね。」
C「何か関係する質問を思いついたら、してもいいの?」
T「もちろん、いいんじゃないかな。」

 という具合に、相手の答え方やインタビュー全体の流れに応じて、いくつかのパターンを用意したり質問を追加したりするわけです。ひとりの児童はこのことを「質問をつなぐ」と表現し、自分の中に落とし込んでいました。普段の日常会話で何気なくやっているかもしれないことですが、改めて今回の授業の中で「つなぐ」ことを意識することができました。

今後の展望

 単元自体はほぼ終わりに差し掛かっています。インタビューで分かったこと、気づいたことを壁新聞形式でまとめ、1年生に見てもらうことになりました。これをどのようにまとめるかと、振り返りどのようなことに気づいて記述するかをもって、単元の評価とする予定です。

 国語科は、様々な活動に取り組むことはあるけれど、そこでどのような力がついたのか、ということが意識されにくいと言われることがあります。言葉の使い方、言葉の受け取り方、言葉の放ち方がそもそも無意識に獲得されているので、一度立ち止まって考える、意識する必要があります。
 ということで、まだまだ考えなくてはならないことがいろいろあるなあ、という感じです。ふう。