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「49%のめんどさ」と「51%の価値」

「私たち、これ以上、この活動をやると仲が悪くなります」
って言われたことがあります。

それがこの活動。


ヘリウムリング

フラフープを指の上にのせて地面に降ろしていく活動
誰か1人でも指が離れるとやり直し
でも、降ろしたいはずなのに、なぜか上に上がってく。。。

ある研修でこの活動を実施しました
挑戦してもらう前に
参加者にこう聞きました

「みなさんは仲がいいんですか?」

「はい!」と元気に教えてくれました

その理由は
「ケンカをしなくて」
「言い争いがないから」

そして、スタートから
だいたい15分ぐらいで

「私たち、これ以上、この活動をやると仲が悪くなります」
と言われました

その15分の中で
・なぜかフラフープが上に上がってしまう
・上げている犯人捜しをする
・攻める
・周りへの指示がだんだんと強くなる
ということが起きていました

そこで、僕は彼らにこう投げかけます

「この活動を続けて、仲が悪くなるぐらいなら、元々仲が良くないんじゃないですか?」

「誰かが我慢して、誰かが忖度してくれて、誰が遠慮してくれているから、仲が良いようにみえているだけじゃないですか?」

「本当に仲がいいんですか?」

と投げかけ、チームビルディング研修は進んでいきました。

何がおきていたんでしょうか?

問い
①何故、彼らは自分たちを仲が良いと思っていたのか?
②何故、ヘリウムリングで関係性が壊れるとおもったのか?

①何故、彼らは仲が良いと思っていたのか?


仲が良い状態=ケンカしない、言い争いがない
と認識をしていました。

これは決して間違いではありません。
意見を衝突させるって、めちゃしんどいです。

タッグマンモデルというチームの発達段階を表すモデルがあります。


タックマンモデルとは、心理学者のブルース・W・タックマンが1965年に提唱した、組織の成長の段階を示したモデルです。

具体的にはチームを形成した後、混乱や対立など、さまざまな段階を経ることで理想的な組織へと成長するというものになります

https://workhappiness.co.jp/blog/trend/5_tuckmanmodel/

彼らは完全に「フォーミング(形成期)」でした
シンプルにコミュニケーションの量が足りていません。
だからこそ、相手がどんな思い、価値感を持っているのか知らない。
知らないからこそ遠慮しあって、踏み込まない。
でも、今までそれでなんとかなっていた。
だからこそ、ケンカが起こらない。

ケンカ、言い争う場面もないし、起こらないし、
自分たちって仲いいよね?

これが、自分たちを仲が良いと思った理由です。

②何故、ヘリウムリングで関係性が壊れるとおもったのか?


タッグマンモデルの「ストーミング(混乱期)」に突入しかけたからです。(本格的に突入した場合は、もっと争います)

上手くフラフープが下がらない
自分の思うように周りが動いてくれない
イライラする
(自分から見て)周りはやる気がないように見える

フラフープを降ろす際に
会話が増え、コミュニケーションの量は補完されていきます。
周りの動きが見え、周りの発言が聞こえ
メンバーやチームの行動や心情も見えてきます

だからこそ、上手くいなかことにイライラする

怒り爆発!!!
すればいいんですが

「私たち、これ以上、この活動をやると仲が悪くなります」
ヘリウムリングを止めるということを伝えてくれました

ストーミングって心のエネルギーが奪われていくので、
回避したくなっちゃんですよね

なので、チームは発達していかずに
ずっとフォーミング
ストーミングに入ったと思えば
回避されて、フォーミングに戻る

彼らにとって、ストーミングに入ったのが初めてのだったで
この先に進むのが怖くなった
チャレンジではなく、回避を選択した
「だって、関係性が壊れるもの」

これが、関係性が壊れると発言した時に起こっていた理由だと考えます。

まとめ

人と何かやるって49%めんどくさいけど、51%は楽しかったり、自分1人では見えなかった景色を見せてくれる。恐れずにストーミングに立ち向かってみてはいかが?

こんなコミュニティもしているので、良ければご参加ください。(無料です)


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