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ししとうほどの自己防衛力を身につけたい

自宅の庭で、家庭菜園をしている。とはいえ、わたしは何にもしていなくて、夫があれやこれやと世話をしている。

もともと夫の実家では観光農園のようなものをやっていた。おじいさんの代までは兼業農家として芋掘りだとか栗拾いなんかをやっていたらしい。ただ、おじいさんが亡くなられ、夫の父も病気をして体がうまく動かないなどがあって、観光農園としては開店休業状態が続いている。

夫がやりたいならやればいいんじゃないかなあと思う。けれど、その辺りは長男じゃないから、とか、サツマイモを植えてもイノシシがやってきてあっという間に掘り起こされてしまうなどの問題もあって、簡単にはいかない。

野菜を育てたいという気持ちが強い夫は、庭の一部を改良し、1.5畳くらいの家庭菜園を自宅の庭で今年から始めていた。

四月の終わり頃から近所のホームセンターで苗を購入して、ミニトマト、茄子、ししとうの三種類をこつこつ育て始めていた。七月に入り、ようやく収穫にありつけることになった。

サムネイル画像のミニトマトと、ししとう。茄子は、少し前に収穫して食べてしまって、また第二弾の収穫を待っているところのため写真はない。

ミニトマトもししとうも、小ぶりのボウル一杯くらいの量をもう三回ほど収穫していて、週末の献立に役立っている。


ししとうを食べていると、とても辛いものと、全然辛くなくて小ぶりのピーマンみたいに感じるものがある。

この違いはなんだろう? と聞くと夫は「ししとうの苗は二本ある」という。

ただ、成長途中に一本の苗は夜盗虫(ヨトウムシ)という虫に葉っぱなどを食べられていたという。その虫は駆除したのだけれど、どうやらその虫に食べらた経験がある苗の方がししとうは辛くなっているのではないか。夫はそんな予想を立てていた。

いろいろググってみると、水不足や肥料不足、日照不足などのストレスが原因で辛くなることが多いという記事が多かった。(JAグループ福岡の記事をリンクしておきます)

ししとうの辛味成分は防御反応であると書かれてて、確かに、実が辛いと虫も食べに来なくなりそうな気がする。虫は辛いと感じる味覚のようなものがあるのかは、また調べる余地があるのだけれど。

自分を防御するために、相手が嫌がることをする。植物の生存本能には目を見張るものがある。

もっとも、人間だって、同じだ。

自分に対して攻撃的な相手に対して、攻撃をしないようにと、上回る嫌がらせや攻撃をおこなったりする。大げさなことじゃなくて、幼稚園くらいの子供だって、無意識的におこなうこともあるだろう。嫌がらせをしてくる子に、先に意地悪を言って牽制したり。

ただ、その程度によっては、本当に相手の息の根を止めてしまいかねない。ししとうの辛味成分を超えて、むしろ毒ともいえる劇薬にもなるだろう。

自分の身を守るにはどうしたらいいのか、いろいろと悩むこともあるし、時には過剰な防御をして相手を傷つけてしまう。相手を傷つけたことで自分自身もまた傷ついてしまうと、もう収取がつかなくなってしまう。

せめて、ししとうの辛味成分程度、「うわあ辛い。でもおいしいね」と思える、また箸が止まらないくらいの防御反応を取れればいいなあと思う。

夫の家庭菜園で採れた野菜から、なんだか教えられたような気がした週末だった。



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