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みんな元気そうで、うれしいなぁ。

「えっ? ちょ、ちょっとまって?」

読んでいておどろきを隠せなかった。12月21日に発売された「三月のライオン」14巻のことだ。

これから読むよっていうひとは、けっこう重要なネタバレになるのでわたしのnoteは読まないほうがいいだろう。もう、あちらこちらでニュースになっているし、ネットのアニメ広告でも出てきているし、作者の羽海野チカさんのTwitterでも触れているので、知っているかもしれないけれど。


三月のライオン14巻には、とても懐かしい人たちが出てくる。それもたくさん。三月のライオンしか読んでいない人にとっては、「なんでこの人たちの話で妙にページを割いているのだろう?」といぶかしむ人もいるかも知れない。

羽海野チカさんの前作である「ハチミツとクローバー」の登場人物たちがたくさん出てくるのである。真山、花本先生(修ちゃん先生)、野宮さん、藤原デザインの個性的な社長率いる面々。そして、真山と野宮さんと花本先生の会話の中でハグちゃん、あゆ、理花さんが登場する。

みんなすごく元気そうだし、「ハチミツとクローバー」の物語が終わった後の世界をチクチクと築きあげている。会話の中でさらりと話されていることは、けっこう衝撃的でもあるし、ああ、みんな落ち着くところができたんだな、良かったと安心させてもくれる。

竹本くんと森田さんが出てこないのだけれど、森田さんは、羽海野チカさんのInstagramで「メリークリスマス⭐︎」とお兄さんや、ピーター・ルーカスと楽しそうにやっている姿が描かれていた。

竹本くんは、描かれていなくて、ちょっぴり心配なのだけれど、たぶん「も、いっそのこと住めるんじゃね?」とか言われちゃうくらいのお正月飾りを作っていて、今は忙しくしているに違いない。

三月のライオン14巻のお話も、なんだか進展しているの? していないの? ああ、もどかしい。でも、このままみんな幸せになるにはどうすれば? ああ、マニー様お願いします! みんなのところにささやかでもいいから幸せを届けてくださいと、マニー様にお祈りを捧げずにはいられない。

ひなちゃんは、自分の気持ちに気づかないようにしているのだろうか? それとも、心の奥底では感じているけれど、傷つくのが怖くて、そっと蓋を閉じているのだろうか……? 幼馴染で野球選手を目指している高橋くんのことは「あこがれ」という位置付けだったわけじゃないはずだ。たぶん、ひなちゃんにとっての初恋は高橋くんだろう。けれど、高橋くんにも告白したわけじゃない。片思いのまま、ほんのりとした恋は終わってしまった。

零ちゃん、と呼ぶくらい親密で家族同然の関係だけれど。ひなちゃんにとっては失いたくないくらい大切な存在だとしたら、自分の恋心でこの大切な関係を壊してしまうのはイヤだ、と考えてしまうのかも……。ああ、複雑。14巻の終わりのページだけでも、胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちになった。

恋の話が出てくることでさらに盛り上がり、物語は後半に差し掛かる、というような話を、以前羽海野チカさんのインタビューだか、ファンブックみたいなもので読んだ記憶がある。三月のライオンは今まさに恋の芽があちらこちらでぴょこんと顔をのぞかせている。すぐに進展がある、とは思えないけれど、物語は少しずつ加速していくのだろう。

まだまだあの優しい人たちの暖かな暮らしと、厳しい勝負の世界に触れていたい。桐山くんには申し訳ないけれど、ひなちゃんとの恋の話は一歩進んで二歩下がる、くらいの進展を望んでしまうのだ。

#三月のライオン
#日記
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