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さいはての彼女 20.08.21

いつも読んだことのある小説を忘れてしまうので、読書感想文として残しておくことにする。
(ネタバレ注意です)

原田マハさんの著書は3冊目。
ライトな感じで、自分を元気付けたい時にピッタリ、というのが今のところの印象。

この物語に登場するどの女性も人間味があって好きなのだが、まずこの小説のタイトルである「さいはての彼女」こと、ナギちゃんがとっても素敵なのだ。まずハーレーを改造するプロなのだが、真っ黒な黒髪ロングの女の子が、カッコいいハーレーに乗っているところを想像するだけで、憧れてしまう。かっこいいだけでなくて、人懐っこくて、色々な線も(ハンデも)越えていける、そんな女の子。

また随所随所で、何だか自分を照らし合わせてしまって、自分に言われているような気がしてほろっとしてしまう場面がある。

特に「思ったとおりに人生を生きていける人間が、いったいこの世の中にどのくらい存在するだろうか」という文章が、何となくこう思ってたのは自分だけじゃなかった、今の自分の状況を少し肯定された気がして元気が出た。
想定内の出来事だけじゃ、面白くてないですもんね。

そして私は最後の解説が好き。
数年前までは、解説を読んでしまうとその物語の余韻に浸れない気がして避けてしまっていたが、最近は読むようになった。

特に本作の解説はエールのようなあったかいもので、「結婚してるしてないとか、子供がいるとかいないとか、そんな線を越えていける」、本当にそうでありたいと強く思った、解説も含めそんな一冊でした。

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