23.チワワ姉さんが術後の猫にグイグイと話しかけた
避妊手術は何事もなく無事終えることができ、私と夫は翌日に迎えに行くことにした。
手術の際に一緒に血液検査も依頼してみたけれど、異常はなし。
やや脱水になっているのはこれは飲水をしてないからであって、気にする必要はないし、何よりも数値が安定していることにほっと胸をなで下ろした。
抜糸も必要ないし、家に帰ったらごはんもあげてくださいと言われて病院を後にした。
ミミも不思議なことに帰りのキャリーケースの中では鳴かなかった。
家に帰れるということがどこかわかっているのかもしれない。
家に着くとミミはそそくさとベッドの下に潜り込んで体を丸めた。
臆病なミミは私たち夫婦以外の来訪者が来た時や何か怖いことがあったときはすぐにベッドの下に潜り込むのだ。
「ごはんだよ」
そう声かけても寄ってこない。
どうやら彼女の心の傷は深いようだ。
そっとしておくことにしよう。
きっとお腹が空いたら勝手にでてきて、自分のペースでむしゃむしゃと食べるだろう。そう思っていた。
しかし、そこで意外だったのは、チワワの存在だ。
ベッド下に潜り込んでいるミミのもとへ近寄り、ふんふんと匂いを嗅いでいる。
うちのチワワは縄張り意識が強く、知らない人が来たりすると、追い出そうとしてしまう行動があったのでミミのことも攻撃してしまったらどうしようと思っていたが、彼女はしっかりとミミの事を覚えていた。
お互いに匂いを嗅ぎあい、アイコンタクトをしている。
しばらくすると、ぷいとチワワだけでできたけれど、あの瞬間は動物同士で何か会話をしているようにも見えた。
きっとチワワはおばちゃんタイプなので、ぐいぐいと一方的に話しかけていたのだろうと思う・・・。
なんて勝手に想像していると、ひょこひょことミミも出てきてケージでご飯を食べだした。
不思議なことだけど動物間でもなにか共通言語があるのか、それともなんとなくなニュアンスで会話をしているのか分からないけれど、あの時のチワワは攻撃的ではなかった。
気遣うというほどのやさしさがあるのかは分からないけれど、どこか彼女を見直した瞬間だった。
おばちゃんチワワがやってくるまでの話↓
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