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現代における愛のあり方

ストーリーでお題を募集した際、1/3くらいが『愛とは』というあまりにも哲学的なモノのリクエストだったので、今日はいよいよその『愛』について考えていきたいと思う。リクエストをくれた人、ありがとう😊

まずはじめに、『愛』とはなんなのか。あまりにもどうでもいい話ではあるが、歌舞伎町でいちばん有名なオジホスの店名は「愛 本店」である。そんなことは置いておいて、とりあえず『愛』とはなんなのか、広辞苑における『愛』の定義を確認してみよう。
「①親兄弟のいつくしみ合う心。広く、人間や生物への思いやり。万葉集5「―は子に過ぎたりといふこと無し」
②男女間の、相手を慕う情。恋。
③かわいがること。大切にすること。御伽草子、七草草子「己より幼きをばいとほしみ、―をなし」
④このむこと。めでること。醒睡笑「慈照院殿、―に思し召さるる壺あり」
⑤愛敬あいきょう。愛想あいそ。好色二代男「まねけばうなづく、笑へば―をなし」
⑥〔仏〕愛欲。愛着あいじゃく。渇愛。強い欲望。十二因縁では第8支に位置づけられ、迷いの根源として否定的にみられる。今昔物語集2「その形、端正なるを見て、忽ちに―の心をおこして妻めとせんと思ひて」
⑦キリスト教で、神が、自らを犠牲にして、人間をあまねく限りなくいつくしむこと。→アガペー1。
⑧愛蘭アイルランドの略。」広辞苑 P15より引用

ふーむなるほど。なるほど、なるほど。よく分からない。どうやら私の頭が、広辞苑よりも優秀であることを見せるチャンスが来てしまったようだ。

いきなり少し恥ずかしい話をしよう。私は高校生の頃から若干のポエマー気質があった。頼まれてもいないのに、ひとりでに哲学的になる夜があった。夜空を眺めて瞳に涙を浮かべる夜が。そんな私であったが、国語という科目だけはあまりにも突出して得意であった。そのため、高校生の頃に通っていた河合塾という大型予備校では【ONE WEX東大京大国語】という国語の選抜クラスみたいな授業と【スタンダード英語】という英語の補習みたいな授業、あまりにもレベルのかけ離れた2つの科目を受講していた。その国語の授業を担当していたのが「一番合戦 達也(いちばんがせ たつや)」という珍しすぎる名前の講師さんだったのだが、この先生がかなり味のあるすごくいい人であった。授業自体とてもおもしろく魅力的であったのはもちろんのこと、授業終わりに配られる質問カードにどんなことを書いても、毎回必ず次回の授業の冒頭でアンサーをくださり、そのコーナーがクラスの名物であった。本当に何を書いてもよかったので、クラスのみんなは各々が聞きたいことを聞いていて、本当にしょうもないものであれば「あまりにも聞きたい話の時にトイレに行きたくなったら先に行くか限界まで我慢するか」という問いがあったり、真剣なものであれば「高校の友人との人間関係相談」のようなものまで幅広い質問があった。そんなある日の授業で、局所的に持ち前のポエマー気質を発揮した私が「愛と恋の違いについて」というお題を質問カードに書いて提出したのだが、次週の授業にて先生からいただいた回答があまりにもしっくり来ているので、その回答を要約して紹介したい。先生曰く『愛と恋は同じように、相手が好きという要素を内包するのでとても似ているように見えるが、全くの別物である。まず、恋というのはとても自分本位なものだ。自分が相手と結ばれたいと願うのが恋。自分が叶えたいのが恋。だから相手の意思が自分の恋心と反すれば人は傷ついてしまう。一方で愛は相手本位のものだ。自分がどうこうではなく相手を尊重して相手のことを思う気持ちが愛。だから恋には叶うっていうゴールがあるけど、愛にゴールはないものだ。』とのことだった。私はあまりにも納得した。何が愛で何が恋なのか分からなくなって、夜中の2時に公園のブランコに座り、ひとりでに月を眺めていたポエマー男子高校生の視界をクリアにした、さすが現代文講師といえる回答であったと思う。あれからもう10年くらい経つが、いまだにこの回答に対して私の中で異論はない。しかしそうだからと言ってこれで終わってしまっては私の文豪としてのプライドはズタズタなので、次回のノートではこの思想に更に私のエッセンスを加えた、私の言葉で愛についての考察を深めていきたいと思う。

あとがき
いやぶっちゃけ、ほんまに一番合戦先生のこの回答エグくない?いちばん最初の授業では「いやいやどんな苗字やねん」とばっかり思ってたけど、授業とか話を聞くたびに虜にされてしまって、たぶん他の一番合戦さんと出会ったらその瞬間からもうリスペクトしてしまう気がするもん。まぁ多分出会うことないけど。
ちなみにスタンダード英語の先生の名前は覚えてないけど、その人はロン毛のおもしろいおじさんで、その人の話でいちばん心に残っているのは「なんかね、人間だからムシャクシャすることってあるでしょう。そんな時はね、私はデモに参加するんです。ぶっちゃけ政治には全然興味ないけど、練り歩きながらとりあえずデカい声で安倍のバカヤロー!!!って叫んでられますからね。あれはスッキリしますよほんと。だからみんなもムシャクシャしたらデモに参加して叫べばいいんです。」という話。ほんまなにしてんねんこいつは笑笑。憂さ晴らしでデモ行ってるやつが人にモノを教えるなよ!まぁでも英語の授業自体は分かりやすかったような気もする。学校じゃなくて予備校って感じやなほんまに。
中学生の時からズルズルと下がり続けた偏差値に歯止めは効かなかったけれど、河合塾は楽しかったなぁ。お世話になりました。

次回の執筆は【現代における愛のあり方②】についての予定です。残念ながら【現代におけるデモのあり方】ではありません!!書いて欲しいテーマなどあればじゃんじゃんリクエストください!

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