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短気な男の自己紹介

私は昔から短気だと言われてきた。

幼稚園、小学校、中学校の時、からかわれて、何度も泣いたり、怒ったりした記憶がある。
その分、大笑いしたり、大喜びすることも多かったかもしれない。感情が豊かだったと言えばそうかも。

「なんで、他の子は自分ほど泣いたり、怒ったりしないんだろう」とよく思っていた。
別に自分だけいじめられたわけではない。からかわれる頻度は多い方だったかもしれないが、同じような環境の子はいたし、自分よりもっとからかわれる場面が多い子もいた記憶がある。
でも、他の子が目に涙を溜めて終わる場面も、自分の場合は激しく泣いたり、激しく喚いたりして大事にしていた。感情の盛り上がりを我慢できなかったと言えばいいか。無言で涙を流して終えることができなかった。

思春期になり、感情の表現は変わった。恥ずかしいこともあり泣くことは減ったが、それ以上にイライラが増えてもっと怒るようになった。
特に家庭内では、親や兄弟に向かってよく怒鳴っていた。自分の親、兄弟も言い返す人間なので、家庭内ではよくケンカしていた。

家の外では感情を出すのを抑えていた。そのままの自分の感情を出したら、人に嫌われると思っていたからだ。人と話す量も減った。友達は少しで、あまり多くの人と関わろうと思わなくなった。特に自分と合わなそうなタイプの人間は避けた。下手にいろんな人と関わると、自分の感情が爆発する場面が増えるのではないかと恐れていた。

社会人になってからも、学生時代の傾向は続いた。思春期の頃よりは人と関わるようになったが、やはり距離は置いていた。しかし仕事をするためにはどうしても人と関わらなければならない。特に若い時は職場で孤立すると仕事も教えてもらえない。
できるだけ落ち着いて人と接しようと意識はしていたが、仕事をしていれば時にトラブルになることがある。そんな時、感情が爆発するクセは治っていなかった。
不機嫌さを顔に出したり、時には大きな声で反発することもあった。

あったというより、今も続いている。
20代から30代と頻度は減っているが、時々悪いクセが出た。自分のせいで、職場全体がシーンと微妙な空気になったこともある。
止められないのだ。

こんな面倒な男だが、幸運な事に、結婚もでき、娘も生まれた。
不思議な事に夫婦間では怒ることはほとんどない。妻が、精神が安定している人間だからだろうか。相性のおかげもあるだろうが、娘が生まれる前までは、1年に1度も夫婦ケンカすることもなかった。自分からすると、奇跡だ。

しかし、娘が生まれてからは状況が変わった。
子育てで忙しく、気持ちの余裕がなくなったこともある。娘は今5歳だが、大きくなるにつれて、自己主張も当然増えてきた。
「〜やりたい!」「〜はいやだ!」と、幼稚園時代の自分のように感情的な大声で主張することが増えてきた。
それに思わず自分も感情的に反応してしまう。
単純にイライラするのもあるが、自分の嫌な面を見せられているようで、思わず反発しているのかもしれない。その結果、家庭は微妙な雰囲気になる。

全体的な家庭生活は問題ない。ただ、娘と私の感情のぶつかりが増えてきているのは事実だ。

妻も私も危機感を感じ、気持ちを落ち着かせる方法を模索している。
本を読んだり、心理テストも受けた。心理テストでは、やはり怒りの感情がとても高かった。

今すぐに大問題が起きるわけではないが、娘が大きくなるにつれて、関係が悪化する要因になるかもしれない。

40年近く生きてきた結果なので、すぐに変わることは難しいだろう。しかし、意識しなければ、少しも変わることができないと思う。

今は、禅、マインドフルネス、セルフコンパッション、仏教等、いろいろ試している。またまだ模索中だ。
劇的に変わることはないだろうが、少しでも改善できたらありがたい。

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