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エッセイ:『タコピーの原罪』があんましだったはなし

タコピーの原罪を読み終わった いわゆる家庭崩壊した小学生同士の見ていられない残酷な描写が多くでグロテスクではあったし物語としても色々考えられるとは思うんだけど、正直期待していたよりはあんましだった

ただ、それはこの作品がつまらなかったということではない。そうではなくて、僕が想定していた『タコピーの原罪』と実際の作品が乖離していた。なぜ乖離していたかと言うと、それは『タコピーの原罪』がTwitterのネタとして消費されていて僕のイメージがそこによっていたからだと思われる。

『タコピーの原罪』はTwitterでめちゃくちゃバズった。それは『タコピーの原罪』の過激な描写とか、コラで使えるコマによっていたところがあったからだ。僕はそこから勝手にイメージを膨らませていった。それに、僕が消費していたのはTwitterの熱狂であって、『タコピーの原罪』という作品そのものではなかった。だから僕は『タコピーの原罪』を見誤った。

繰り返すけど、それは『タコピーの原罪』という作品が過大評価されていたという話ではない。そうではなくて、僕が『タコピーの原罪』に求めていたのはTwitterの熱狂の追体験であって作品そのものではなかったということなんだろう。

でもそれはひとつの作品に対する態度としては誠実じゃないと思うのでよくないとは思っている。『タコピーの原罪』だけじゃなくて、例えば少し昔のアニメ(エヴァとか)を見るときも似たようなことをやろうとしてる感じがして、反省はしてるんだけど、作品を見てるのは僕自身なわけだから、難しい。

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