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憧憬の地ブルターニュ@国立西洋美術館 塩気の地ブルターニュ

展示替えでしばらく休館中だった国立西洋美術館の企画展の初日に行ってきました。
「憧憬の地 ブルターニュ」
日本各地の美術館からブルターニュに関連する絵画を集めた企画展です。海外からはターナーの作品が展示されていました。

ブルターニュはフランスの西にあり、私が駐在していた土地から遠すぎて海岸線を旅行する機会はありませんでした。

フランスの西

ブルターニュ大公城・ナント歴史博物館で所蔵されているナントを描いたターナーの作品が展示されていました。海外からの作品はこれだけのようです。言い換えれば、日本各地の美術館に西洋絵画が所蔵されている、ということですが、どうやって収集したのだろうか、保存の維持費が大変だろう、と不粋なことを考えてしまいます。

ターナーの「ナント」

写真撮影可の作品で一番印象に残ったのはシモンの「ブルターニュの祭り」です。季節は5月頃でしょうか。青空にフランスらしい雲。住民だけでなく水兵も催しものに集まっています。

リュシアン・シモン「ブルターニュの祭り」

ブルターニュを浮世絵で描いたアンリ・リヴィエールの作品が何点か展示されていました。浮世絵にするとこんな色彩になるのか、油彩とは全く違う表情になる、などとゴッホたちが浮世絵を通して日本に憧れた気持ちに近づいた気になりました。

ブルターニュと言えば「ケルト」。ケルト民族の詩歌の本の展示がありました。ケルトといえばトリスタン伝説、と思索が膨らみます。

ケルト民族の詩歌

画家達にとって憧憬の地だったブルターニュですが、私にとっては「日本にお土産として持って帰る塩の産地」でもあります。
駐在中に何度か帰国しましたが、定番のチョコレートはその日に食され、お土産の「ありがたみ」が直ぐに消えてしまいますが、塩はなかなか費消しません。しかも腐らない。
この塩はあの人からお土産でもらったものだ、と思い出してもらえます。しかも、安い。スーパーで2,3ユーロで買え、その上、スーツケースにもかさばりません。
ブルターニュ産ではありませんが、我が家では2015年にお土産で持って帰ったスペイン産の塩をいまだに使っています。

時間指定制ですが、窓口でチケットを買って直ぐに入ることができました。常設展は大幅に展示替えされており、朝一でじっくり観にいくことにしました。


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