優しさを感じるとき
保健室で悩みを聴いたあとに「ありがとうございました。」と言ってくれる子がいる。
「こんなこと相談してごめんなさい。」と謝る子もたまにいる。
後者は自己評価が低いのかなとも思いつつも、話を聴くことの大変さや有り難みを知っているんだなと思う。
話を聴くことの労力は意外と知られていない。
もし知っているとするなら、もしかしたら誰かの話をよく聴いているのかもしれない。
だとしたら、きっと誰かの支えにもなっているのだろう。
そういう子の話を聴くときは、安易に励まさないように気をつける。
励ましてしまうと、反射的に元気を出さなきゃと思ってしまうかもしれない。
感情を誘導しないようにも気をつける。
笑顔になってほしいけど、無理に元気になってほしいわけではない。
もしかしたらこの時間だけでは笑顔になれないかもしれない。
でもまた次の機会を作ろうと思うし、きっとその時は感情の変化があるだろうと信じている。
解決方法には相談以外にも、自己解決、時間の解決等様々あるから。
「ありがとう。」と言われれば嬉しいし、私も聴いて良かったなとも思う。
ただ、つらい気持ちを抱えながらも他人を気遣うその姿に、健気さと優しさを感じてやまない。
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