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生徒の目線

卒業や進級、異動と変化の多い季節になった。
毎年変わる人間関係。
そんな時期によくいただくのが手紙だ。

子どもたちからの手紙を読むと、救われる気持ちになる。たとえそれが誰かに言われて書かされたものだとしても、彼らの中に私の記憶が何かしらあることが興味深い。

話を聞いてくれて、相談にのってくれてありがとうございました。

ケガの手当てをしてくれてありがとうございました。

暑い時期に熱中症の呼びかけをしてくれて、ありがとうございました。

保健室には行かなかったけど、保健室前の掲示物が面白くて勉強になりました。 


どの手紙も嬉しい。
そんな中、とある手紙の一文が胸にとまった。

何も言わず、何も聞かず、ただ保健室に居させてくれてありがとうございました。

掲載の許可をもらっていないので詳しくは書けないが、様々な事情があり人と関わることがしんどい時に、保健室でゆっくり休めて嬉しかったようだった。

普段の私なら、何も言わず・聞かずに休ませることはしない。
だから多分別件で忙しくて、その生徒にあまり関われなかったのだと思う。
たまたまその生徒にとってその空間や時間が必要だったのかもしれないが、言葉を交わさなくても関わらなくても、相手は勝手に受け取っていくことを学んだ。

何も伝えなければ、相手は私の言動を勝手に解釈する。
今回は良い方向に作用したかもしれないが、悪い方向に作用することもあるだろう。

発した言葉ですら、すれ違いや誤解等で100%伝わらない。「沈黙は金」なんて言われるが、時には金にも悪意にもなる。


言葉だけじゃなくて、表情や声のトーン、仕草で伝わることも多い。
もしくはこの手紙のように、文字で伝わるものもある。


そういうコミュニケーションの方法を意識的に仕掛けたい。

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