リサーチ会社が行うデジタル広告事業とは?立ち上げの裏側を事業マネジャーにインタビュー
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リサーチ会社が行うデジタル広告事業とは?立ち上げの裏側を事業マネジャーにインタビュー

マクロミル公式note

マクロミルは2021年8月、デジタル広告事業『Macromill Ads』の開始を発表しました。マクロミルが保有する130万人の消費者パネルから得られる多種多様なデータを活用しながら、顧客企業の広告・宣伝領域をワンストップで支援するソリューションを開発し、その提供を行っていくものです。マーケティングリサーチを行うマクロミルが、一年間の準備期間を経て本格的に開始に至ったその裏側を、事業マネジャーの岡駿介さんに、広報の有吉が詳しくお話を伺ってきました。

営業担当としてお客様と向き合う中で生まれた広告配信サービス

―岡さんのマクロミルでの経歴を教えてください。

マクロミルには2014年に新卒入社しました。その当時マクロミルは、創業者のもと、様々な新規事業が立ち上げられていたタイミングで、マクロミルの根幹となるリサーチ事業をはじめとして急成長をしていました。自身が成長できる環境で働きたいと思っていましたし、新規事業にも興味があったのでマクロミルに入社しました。しかし、入社した後のタイミングで経営方針の変換によって、新規事業は別会社に移管されたり、停止されるなどしたため「あれあれ?」ってなりましたね(笑)。

そんな中配属されたのは、リサーチ事業の中でも新規サービスの開発・運用を行う、設立されたばかりのデジタルマーケティング事業部でした。ここでは「AccessMill(アクセスミル) ※」の拡販をミッションにプロダクト営業を4年間担当していました。その中で感じたのは、第一線でお客様と対峙していないため、顧客企業の課題に深く踏み込めないもどかしさや、理解度も浅いといった課題感。お客様の課題を一から理解し、あらゆるサポートを行う立場で仕事をしたいと思い、プロダクトというスポットではなくお客様軸で営業を行う「リサーチ営業」に希望して異動したんです。異動してからは、直接お客様と対峙しながら、デジタル領域だけではなく、オフラインリサーチも含め包括的に提案できるようになり、期待していた経験を積むことができました。

※AccessMill:アクセスログを活用したデジタルマーケティングリサーチ。デジタルログデータとアンケートから取得した意識データを掛け合わせることにより、生活者の態度変容を可視化するサービス。

―リサーチ営業に異動されて、何か印象的な出来事はありますか。

異動当初から、ある大手IT企業様とのお付き合いが始まりました。当時、その企業様からの受注は全くない状況で、これまで提供していたサービスでは今後も受注は難しく、何を提供したら一緒にお取り組みができるのか考える日々でしたね。どうすればマクロミルが付加価値を提供できるのか、もっと我々のデータの活用領域を広げてサポートを行うことはできないだろうかと。

お客様へ課題感のヒアリングを続け、解決の糸口を探り続けた結果、マクロミルのツールを活用しながらお客様と共同でサービスを開発することでその課題を解決することができそうだ、という結論に至りました。そこで開発されたのが、デジタル広告配信サービスです。ここでは、プロダクト起点で、サービスをどう作っていくのか、どうブラッシュアップするべきかなど、デジタルマーケティング事業部で得たナレッジを活かすことができましたね。ここに辿り着くまでにたくさんの紆余曲折あったのですが、これまでにないサービスの開発を実現することができ、今回のデジタル広告事業の開発にもつながる契機になったと思っています。

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「自身の経験として必要なことを考え、希望して異動した」と語る岡さん

マクロミルのデータポテンシャルを引き出し、企業の広告施策のPDCAを一気通貫でサポート

―営業でありながら、お客様とともにサービス開発まで実現させたのですね。そこからどのようにデジタル広告事業の立ち上げにつながっていくのでしょうか。

先ほどの企業様との共同開発によるサービスをはじめとして、2019年からいくつかのデジタル広告配信サービスをスタートしています。それらの実績を踏まえ、事業化を検討していくことになり、2020年、統合データ事業本部(旧デジタルマーケティング事業部)に「広告事業準備室」が設立されました。そのタイミングで統合データ事業本部に戻り、営業グループ長とその準備室を兼務することになりました。準備室では、事業計画の骨子作成や、プロダクト開発の検討、これまで開発してきたプロダクトの整理など、やるべきことが多くあり、手探りながらもまわりに助けも借りながら対応していました。
一年間の準備期間でさらなる売上実績を積み重ね、『Macromill Ads』として本格的にデジタル広告配信事業を開始するに至りました。

―『Macromill Ads』の事業内容について教えてください。

マクロミルが保有するあらゆるデータのポテンシャルを引き出して、企業の広告施策のPDCAに一気通貫で伴走していきたいと思っています。

マクロミルは、130万人の消費者パネルを保有しており、この消費者パネルから、アンケートによる意識データや購買情報、インターネットアクセスログ、アプリログ、位置情報などの様々な行動データを広告配信に利活用していきます。具体的には、「Macromill Ads Targeting」と「Macromill Ads Brand Optimizer」という2つのソリューションを提供します。

Macromill Ads Targeting
マクロミルが実施したリサーチや、購買データなどの多様な行動データによって抽出した任意のターゲットセグメントに対して、デジタル広告を配信するソリューション。使用許諾を得ている消費者パネルのファーストパーティデータを用いて、プライバシーに配慮した上で、各広告配信プラットフォームでターゲットセグメントのオーディエンスを構築し、広告を配信。

Macromill Ads Brand Optimizer
マクロミル独自のリサーチツールを用いて、逐次的に測定するブランド認知度や広告認知度などの意識調査の結果に連動して、デジタル広告配信の運用を最適化するソリューション。CPCやPCA等の従来の「パフォーマンス指標」による配信ではなく、広告認知率や商品認知、購入意向などの「ブランド指標」を基に最適化して広告を配信。

マクロミルはこれまでリサーチ会社として、ターゲットのセグメンテーションやペルソナ分析など、定量調査・定性調査を通じてサポートをしてきました。顧客企業に対し「ターゲットが誰で、どういったメッセージをするとよいのか」といった示唆を提供してきましたが、そのまま広告配信までマクロミルがサポートすることで、データに基づいて広告・宣伝領域のPDCAサイクルをワンストップで提供できるようになり、顧客企業の課題解決につなげていけると思っています。

また、このソリューションは、もちろん広告代理店様にも活用いただけるものとして提供しています。広告代理店様が広告領域においてPDCAをまわしていく中でも、活用していただけることを想定しています。

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マクロミルのデータアセットの価値を語る岡さん

―『Macromill Ads』の強みはどんな点でしょうか?

今後、データ保護・プライバシー規制強化により、広告のターゲティング配信が難しくなっていく中で、マクロミルは消費者パネルから同意を得たファーストパーティデータを、今後も企業それぞれの施策に活かすことができます。消費者データをこれまでのように簡単に取得・活用できなくなることに課題を感じている企業様も多くいらっしゃり、セカンドパーティデータ(マクロミルにおいてのファーストパーティデータ)活用を検討される声も聞かれ、実際にマクロミルで配信に至っているケースが多くあります。そういったお客様のニーズからも、データを安全に活用でき、顧客企業それぞれの固有のターゲットへの広告配信を実現することでマーケティング戦略の実効性・再現性を高めていける点が強みだと考えています。

また、マクロミルが元々強みとしている消費者理解のためのリサーチスキルや独自の広告効果測定ツールを保有していることも強みだと考えています。広告施策の成功確率を上げるために必要な課題整理やターゲットのプロファイリング等を、マクロミルのリサーチツールやストックデータを基に柔軟に導き出すことが可能です。あわせて、独自の効果測定ツールを用いることで、広告の運用最適化や施策後の改善に向けたアウトプットも出すことができます。お客様のマーケティング戦略に合わせデータに基づくPDCAサイクルを提供できること、ここにも企業ニーズはあると思っています。

頼れる仲間とともに、マクロミルの成長を牽引していきたい

―今後の事業構想を教えてください。

今も最も力を入れているのは、実績を作ることです。マクロミルは「リサーチ会社」としての認識が非常に強いため、実際にお客様からも「マクロミルが本当に広告配信できるの?」と懐疑的に思われてしまうこともあります。そこをクリアにするには事例を作り、効果を証明していくことが必要だと思っています。今その仕組みづくりにも取り組んでいます。

そして、サービスのケイパビリティを高めていきたいと思っています。例えば、「Macromill Ads Targeting」におけるターゲティング手法を増やしていったり、社外のデータベンダーとも連携をしながら新しいサービスを開発したり。より良いサービスを提供できるよう、開発とブラッシュアップを繰り返していきたいと思っています。

マクロミルはこれまで、お客様の意識決定のためにリサーチやデータから消費者理解の示唆を提供してきましたが、そのデータを活用して広告配信・運用を対応することによって、お客様のビジネスをより推進していきたいと思います。お客様のビジネスにコミットできるということが、マクロミルのこれまでのスタンスとの大きな違いだと思っているので、そのコミットメントを強めて顧客企業への付加価値提供を高めていきたいですね。顧客企業により満足いただけるサポートをマクロミル全体として提供していきたいと思っていますし、それによってマクロミルの成長を牽引していきたいと思っています。

―これからのマクロミルを支える一つの事業となるわけですね。

とはいっても、これから実績を積んでいくので、まだまだこれからというところではありますが、マクロミルに入社した当時から新規事業に携わりたい、自身で仕組みづくりに挑戦したいという気持ちを持っていたので、『Macromill Ads』にこうして関わらせていただいているのはとても有難いと思っていますし、頑張っていきたいと思っていますね。
課題も多くありますが、やるべきことはクリアになっているので、トライアンドエラーを繰り返しながら進めていきたいと思います。まわりには頼れる上司も仲間もいて、困ったときにはディスカッションしたり、相談させてもらったりしながら、皆でこの事業に一丸となって取り組んでいきたいと思います。

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「まわりのサポートのおかげです」と楽しそうに話してくれました

―本日はありがとうございました!

マクロミルとして本格的にこの事業を開始するにあたって、インタビューには出てきていませんが、様々なハードルがあったと思います。インタビューを通じて、岡さんがそのハードルの一つひとつを認識し、整理を行い、冷静な判断で解決をしていったからこそ、今回の事業化に至ったのだろうと思いました。「マクロミルの成長を牽引していきたい」と強い意思で語ってくださった岡さん。とても心強く、今後の事業の拡大に期待を感じることができたインタビューでした。岡さん、お忙しい中お時間いただき、ありがとうございました!

*『Macromill Ads』に関するプレスリリースは以下よりご確認いただけます。


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