BMI高は「美容」に消極的!健康診断×購買履歴データでわかる消費者実態
新型コロナウイルスの流行によって、おうち時間が増え運動不足になったり、人との会話が減ったり、食生活に変化が出たりと、私たちの生活は様々な変化がありました。感染対策をしながら日常生活を送る中で、普段生活者はどれくらい健康に気を使っているのでしょうか。
今回マクロミルでは、MHS(個人支出調査サービス)を使ったデータと、MHSモニタから収集した血液検査等の健康診断データを掛け合わせて、健康意識が購買に対してどのように影響を与えているのかを分析しました。その調査結果から特徴的なトピックについて解説します!
1.BMIが高いと「外食」「保険」領域は購買伸長、「美容」は低下
まずは、BMI(Body Mass Index)※指数別に見ていきます。
購買カテゴリの「食費」「外食・デリバリー」「美容・健康・医療衛生」「保険」における、購買金額を比較したところ、「肥満」の方は「食費」「外食」「保険」の支出が大きく、「美容・健康・医療衛生」の支出が少ないことがわかります。
購入カテゴリのうち、食費におけるTOP10を「やせ・ふつう」「肥満」で比較すると、「肥満」の方は「飲料(液体)」「酒類」「惣菜・ホットフード」「弁当類」の購入順位が上がり、「生鮮食品・果物」「パン」の順位が下がる結果となりました。
「やせ・ふつう」「肥満」別で性年代の構成比を見ていくと、「肥満」を示す属性は40~60代の男性が約7割(40代21%、50代29%、60代21%の合計)を占めていることが明らかとなりました。
2.コレステロールが高いと「保険」に関する購買金額が高い
次に、Non-HDLコレステロール※の指数別で見ていきます。
購入カテゴリにおける購入金額を「正常」と「異常」で比較したところ、「異常」は「食費」が低く、「外食・デリバリー」「美容・健康・医療衛生」「保険」が高くなっています。
購入カテゴリのうち、食費におけるTOP10を比較すると、の「コレステロール正常」「コレステロール異常」では大きな違いがない結果となりました。
性年代別で「コレステロール正常」「コレステロール異常」の構成比を見ていくと、「コレステロール異常」は、50代の男性が約3割を占めていることがわかりました。
3.BMIが高いと体型意識が低下、健康診断の結果が健康意識に表れる!
健康状態と健康意識について、MHSモニタへ定期的にアンケート聴取しているデータを使って解説していきます。
健康状態別の行動データからは、BMIが「肥満」の方は「ダイエットや運動をはじめても続かないことが多い」が57.3%、「いくつになっても均整のとれた体型を維持したい」が60.0%と、全体よりも10ポイント以上低く、体型への意識が低くなっています。
また、コレステロールが「要注意」の方は「日常的にできるだけ歩いたり、階段を利用することを心がけている」が63.1%と、全体よりも10ポイント以上高く、日常的な生活の中で運動を意識していることがわかります。
このように、BMI、コレステロールの数値を購買行動と掛け合わせて見ることで、それぞれ数値が高い方は外食の支出が大きい傾向が確認できました。
また、健康状態と健康意識を掛け合わせた表を見ていくと、一定の健康意識は各健康状態別で確認でき、運動や食生活への意識が健康状態への分かれ道となっていると推測できます。
なお、マクロミルが取得している健康診断の項目データは、受信日、年齢、視力身長体重、血圧、コレステロールなど多岐にわたります。健康状態別の購買内容からそれらの関係性の分析や、アンケートと組み合わせることでより深いターゲットの理解も可能です。
・・・【付録】皆様のご参考情報としてご活用ください・・・
個人支出調査サービス「MHS」
MHS(Macromill Holistic Spending Panel Survey)は、家計簿アプリを活用し、個人の商品・サービス購買を取得対象とした購買履歴データです
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