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【セミナーレポート】コロナ感染を防ぐ!「除菌商品」市場を購買履歴データから読み解く

2022年9月現在、新型コロナウイルス感染症は未だ感染拡大が収まらず、予断を許さない状況が続いています。感染症の予防は、手洗い、うがい、消毒や除菌など、身近なところから徹底し続けることが重要です。
今回、予防の一つとして定着している「除菌」の商品について、マクロミルが保有している消費者購買履歴データ「QPR™」(以下、購買履歴データ)から購買動向を把握し、さらに意識データを掛け合わせて見えてきた、特徴や傾向についてご紹介します! 

本記事は、2022年4月13日開催のセミナー「購買履歴データでみる!除菌カテゴリ市場動向!」から一部抜粋したセミナーレポートです。 


1.除菌市場、アイテムの移り変わりとトレンド解説

まず、2017年1月1日~2022年3月31日にかけての除菌市場の推移を3カ月ごとに区切ったグラフで確認していきます。除菌カテゴリ(※)の市場を液体・泡・ジェル・スプレー・シートの形状別に分け、トレンドを見ていきます。棒グラフが除菌カテゴリ全体での動向を、折れ線グラフが形状ごとの購入金額を表しています。

※除菌カテゴリの定義
マクロミルが独自で日用品の除菌系商品全般を定義しています。
除菌・菌・ウイルス・アルコール・セスキ・電解水・クレベリンなど、除菌系の訴求をしている商品のみを対象としています。

グラフを見ると、国内でコロナの感染が広がり始めた2020年1月以降の3カ月間に市場が爆発的に伸長していることがわかります。2022年1月は購入量が下がっているように見えますが、コロナ以前から除菌市場は山と谷を繰り返すトレンドであることが要因だと考えられます。

除菌カテゴリ商品 購買金額の推移(全体・形状別)

次に、除菌カテゴリ商品における購買ランキングTOP10から、商品ラインナップがどのように変わったのかを見ていきます。

 コロナ以前(2019年)を見ると、トイレ掃除用品やキッチン掃除用品、お風呂の掃除用品といった、掃除用品が上位にきています。コロナ1年目(2020年)は、ハンドソープや消毒液がランキングの半数を占め、コロナ2~3年目(2021年~2022年)は、除菌ウェットティッシュがランクインしています。 

除菌カテゴリ商品 購買ランキングTOP10
(2019年1月~12月、2020年1月~12月)
除菌カテゴリ商品 購買ランキングTOP10
(2021年1月~12月、2022年1月~3月)

2.除菌市場の購買ピークは消毒液が牽引

ここからは除菌カテゴリ商品における、ハンドソープや消毒液、キッチン掃除用品、除菌ウェットティッシュといったカテゴリ別の動向をご紹介します。除菌市場のボリュームを表す100人あたりの購買金額と、購入率、購入者一人あたりの購入金額を見ていきます。
 
除菌市場のボリュームは、2020年1月~6月に大きな盛り上がりを見せており、消毒液が市場を押し上げていることが分かります。この大きく盛り上がった時期について、購入率は大きな変化はみられず、購入者一人あたりの購入金額が大きく伸びていることが見て取れます。この理由として、急激な需要拡大で供給が安定しない中、単価が高い消毒液でも買い求められたことが推測されます。

除菌カテゴリ商品 カテゴリ別の動向(100人あたり購入金額)
除菌カテゴリ商品 カテゴリ別の動向(購入率)
除菌カテゴリ商品 カテゴリ別の動向(購入者一人あたりの購入金額)

3.除菌カテゴリのヘビーユーザー、まとめ買いと健康意識が高い傾向

ここからは、購買履歴データと意識データを組み合わせ、消毒液や除菌ウェットティッシュのヘビーユーザー(※)を分析していきます。

※ヘビー、ミドル、ライトは、年間の上位購入金額シェア率で定義しています。
・ヘビーユーザー:購入金額の上位50%までの金額の人(人数的には上位10%程度)
・ミドルユーザー:購入金額の上位50%~75%の金額の人(人数的には中間の25%程度)
・ライトユーザー:購入金額の上位75%~100%の金額の人(人数的には下位の65%程度)

 購買態度を見てみると、消毒液のヘビーユーザーは、「クーポン券を利用する」が52.7%と高く、店舗に入る前にチラシやネットでお買い得商品を確認していることが推測されます。
また、除菌ウェットティッシュのヘビーユーザーは、「商品の情報を自分で調べる」58.7%、「まとめ買いをする」55.1%と、全体と比較し10ポイント近く高いことがわかります。

除菌カテゴリ ヘビーユーザーの購買態度
(期間: 2022年1月1日~2022年3月31日)

 習慣を見てみると、除菌カテゴリのヘビーユーザーは、全体的に健康意識も高い傾向にあることがわかります。
特に除菌ウェットティッシュのヘビーユーザーは、「栄養バランスに気をつける」46.4%、「野菜をたくさん摂る」49.5%と、全体と比較し10ポイント近く高いことがわかります。コラーゲンやビタミン摂取にも積極的で、手指やそれに触れるものを清潔にしたい意識の高い人は、健康に配慮したものを意識的に摂取しているのではないかと考えられます。

除菌カテゴリ ヘビーユーザーの健康意識
(期間: 2022年1月1日~2022年3月31日)

4.まとめ

除菌カテゴリ市場は、コロナ以前は掃除用品がメインでしたが、コロナ感染拡大によって爆発的な伸長を見せました。今回の調査からわかったトピックを以下にまとめます。

  • 除菌市場カテゴリの購買ピークは消毒液が牽引

  • 消毒液ヘビーユーザーは、クーポン、チラシでの訴求が有効的

  • 除菌ウェットティッシュヘビーユーザーは、まとめ買い訴求が有効的

  • 除菌カテゴリ購入のヘビーユーザーは健康意識が高く、特に除菌ウェットティッシュヘビーユーザーは野菜をたくさん摂る傾向

5.セミナー資料のご案内

当調査結果にご興味を持たれた方は、自主調査レポートをこちらからダウンロードが可能です。無料ですのでぜひご活用ください。

■分析仕様
データソース :QPR™(消費者購買履歴データ)
分析対象者:15~69歳の人口構成比に合わせた男女個人
(一部緩和の70代含む)
対象カテゴリ:マクロミル標準除菌カテゴリ
集計期間:2012年1月1日~2022年3月31日
エリア:全国(沖縄除く)
業態:全業態
金額:税抜

・・・【付録】皆様のご参考情報としてご活用ください・・・

消費者購買履歴データ「QPR™」
全国3万人のモニタにバーコードリーダーを貸与し、日々の購買履歴データを収集・分析し、商品購入実態をリサーチ。アンケートの実施により、なぜ購入したのかという意識も掛け合わせて聴取することができます。

無料セミナー「30Mins Weekly Topic」
隔週水曜日の14時~14時30分、社会トレンドを踏まえた消費者変化を、マクロミルの様々なデータを切り口に読み解くセミナーを実施中。
登録不要でどなたでもご参加いただけます。
また、これまでのセミナーはこちら からご視聴いただけます。
(※開催日時は変更となる場合がございます。)

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