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飲食店に大切なのは、身の丈にあった経営と丁寧なコミュニケーション。白金台でバー経営・稲垣安行さん

こんにちは、freee個人事業部のマコッティです。フリーランスとしての生き方にフィーチャーする企画「フリーランスの生き方」をお届けします。

今回は、土地勘ゼロの白金台でバー経営をスタートした稲垣さん。繁華街ではない立地から、最初の1年半は集客にとても苦労したそう。現在は、地道に獲得した地元の常連客に支えられ、お客さん同士の横の繋がりも広がっているそうです。
コロナ禍の危機に際しては、早くから危機感を持って融資を申し込みました。ゼロから飲食店を立ち上げ、安定した経営を実現している稲垣さん曰く、最も重要なことは「身の丈にあった経営」。

本記事では、稲垣さんが顧客を獲得するために実際に行ったことや、飲食店を経営する上で避けては通れない資金調達・資金繰り、そして日々の業務を効率化するコツについて伺いました。

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このコラムで学べるフリーランスの「ツボとコツ」


・自分のペースで仕事ができるのがフリーランスの魅力
・zoom飲みの企画で、コロナ禍でもお客さんとの繋がりを絶やさない
・コア客層が横のつながりで人を呼ぶ。最近はGoogleマップの効果も実感
・資金調達方法を知っているか、いないかで、大きな差になる
・業務を少しでも楽にするためにAirレジと会計freeeを活用
・業態に関係なく、身の丈にあった経営が大事

自分のペースで仕事ができるのがフリーランスの魅力

—— freee横手:最初に今のお仕事について伺ってもいいですか?

港区白金台でバー「an.by.an」の経営をしています。2014年11月にオープンし、今年で6年目です。

食事も提供していますが、基本的には飲む方がメインです。何かに特化するのではなく、洋酒から日本酒まで幅広く取り扱っています。

—— 1日の流れについて教えていただけますか?

夕方くらいから買い出しをしてお店に入り、準備を始めます。最近は緊急事態宣言明けでお客様がお帰りになるのも早いので、終わりの時間も早いですが、普段通りだと自宅に帰ってくるのは朝の5時、6時です。

コロナ前までは休みを設けていなかったので、特に予定がなければ週7でお店を開けていました。今は日曜日だけお休みするようにしています。

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—— 独立する前も他の飲食店で働かれてたんですか?

はい、20代後半くらいから飲食店での勤務を始めました。独立の前に働いていた飲食店には7年半ほど勤務し、その時から「次は独立しよう」と決めていました。
自分の好きなように、自分のペースでお店を経営したいという希望がありました。

—— コロナ禍に際して、事業の中で変化させたことはありますか?

うちは4・5月は完全休業で、最悪6月まで全休を想定していました。売上ゼロでも給付金などでやっていける目処は立てていたので、新たにテイクアウトを始めるなどは考えていなかったですね。暑くなってくると食中毒も考えられますし、衛生面にさらに考慮しないといけないので…。

zoom飲みの企画で、コロナ禍でもお客さんとの繋がりを絶やさない

—— 色々なリスクを鑑みて、無理に新しいことを始めないとご判断なさったんですね。

そうですね。ただ、常連さんの近況などは知りたかったので、3月くらいからzoom飲みを始めました。お店はお休みだったんですけど、あえてお店からzoomを繋ぐことでお店で飲んでいるようなバーチャル感を出すんです。5月くらいまでは毎日Instagramのストーリーにポストして告知をしていました。

—— 何人くらいzoom飲みにいらっしゃるんですか?

多くて5・6人ですね。10人くらいがランダムに動いているような感じです。前のお店のお客さんと今のお客さんがzoomで一緒になっても話題が合わないので、1日だけ別日を設けて前のお客さま限定でzoom飲みをやったときは20人くらい集まりました。

バーっていうとアナログなイメージなんですけど、時代に合わせていかないと生き残れないというのはありますね。

お客様は一人で来る方が圧倒的に多いんですけど、ここで知り合って仲良くなって、一緒に飲みにいくなど、横のつながりも強くなっていきます。人との繋がりを求めていらしゃるのではないでしょうか。

—— 会話が生まれたり、お客さん同士がコミュニケーションするためにこだわっていることなどありますか?

基本的に皆さん話したくていらっしゃっているので、聞き役に回ることが多いです。年齢層も社会人1年目から50代・60代くらいまでと幅広いので、年齢の枠を超えて喋れるのがバーの良さだと感じます。

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コア客層が横のつながりで人を呼ぶ。最近はGoogleマップの効果も実感

—— 開業時に苦労したことはありますか?

一番は、やっぱり集客ですね。最初の一年半くらいは本当に苦労しました。ここは繁華街ではないので、新規客が毎日来るような状況ではありません。さらに今の場所に土地勘もなく、前のお店は南北線の駒込駅だったので、当時のお客さんが通える距離でもありませんでした。

このため、住んでいる人にどうやってご来店いただくかに、一番苦心しました。たまたま白金台にご飯を食べにくる方にご来店いただいても、一回で完結してしまってリピートに繋がる確率は低いので…。

まずは外看板をつけるなど、視認性をなるべく増やすことを意識しました。自分でポスティングしたり新聞の折込も何回かトライしましたが、ほとんど効果はありませんでした。

—— お客さんが来始めたきっかけはありますか?

30代前半から中盤くらいの方が今コアな客層なのですが、そこが増え始めてから世代が近い人が集まり始めました。その年代の人たちがうまく重なって相乗効果になり、「行けば誰かしらいるだろう」みたいな雰囲気ができあがってきました。

—— どういう媒体を見て新規の方がいらっしゃるんでしょう?

最近は、Googleマップが多いですね。

—— そうなんですね!検索して上位に出てくるのでしょうか?

はい、「白金台 バー」と検索すると、割と上位に出てきます。最近は、食べログより圧倒的にGoogleマップでみてくる方が多いですね。

—— Googleマップでの施策や仕込みで意識されていることはありますか?

ビジネス用のアカウントを早めに取得しました。この地域で実施していた人のなかでは、割と早い方だったので、上にあがってきたのではないでしょうか。

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資金調達方法を知っているか、いないかで、大きな差になる


—— 独立される前と後で変わった点について教えていただけますか?

決定的に違うのはお金の面。日ごと、月ごと、四半期の売り上げを考えるようになりました。最初の1年半くらいまでは資金繰りもカツカツだったので…。

雇われの時も歩合だったんですけど、そこまで深刻のお金のことを考えていなかったので。


—— コロナ禍に際して、給付金など資金繰りに関して準備されてたことはありますか?

実は僕、昨年資金調達freeeのベータ版のモニターをやらせていただいたんです。オファー型融資を利用しました。その時はコロナが広がる前で、たまたま融資を受けようかと思っていた時で。

コロナ禍に際しては、割と早い段階で区の融資に申し込みをしました。お客様のなかにIT企業の社長さんがいらっしゃるのですが、その方に2月の段階で「これは長期化するよ」と言われており、僕も危機感を持っていました。

客足も落ちると予測していたので、早めに対策を取らせていただいていました。

—— freeeを使うことで「資金繰りは何ヶ月は大丈夫だろう」と言った予測など立てたれているのでしょうか?

そうですね。オファー型融資では、freeeに蓄積してきたデータを元にいくらまで借入可能かが提示されました。

別件で区の制度を通じて申し込んだ保証協会の融資は、3回目の融資だったので、逆算して「これくらい借りたら、これくらい最低限やっていける」と目処を立てていました。

—— お店を経営していて、急に資金が必要になるタイミングはありますか?

飲食は、よっぽどのことがない限りありません。改装や何か機器を導入したりとかじゃない限り、支出に大きな上下はないので。ただ、例えば業務用の冷蔵庫が壊れてしまうと4、50万単位の資金が必要になります。

急な出費が必要な時にレスポンスが早いオファー型融資で資金調達をするのはありですね。僕が港区に4月に行った際、融資に申し込んでいる人は、次の面談は6月にしかできないと言われていました。その2ヶ月でショートしちゃうような方も当然いたはずです。そうなると、素早く借りられる資金調達方法に需要がありますよね。

—— 銀行や自治体の融資に申し込んでも、審査に通らないこともありますよね。

ありますね。今までそういう制度を利用したことがないひとは、そもそもどうやって借りたらいいのかわからないようです。飲食に関わる知り合いも、コロナの影響でお店を閉めたり強制的に退職してくれと言われた人もいました。

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業務を少しでも楽にするためにAirレジと会計freeeを活用


—— 普段はAirレジに会計freeeに紐づけて経費精算なさっているのでしょうか?

そうですね。Airレジはタブレットで使えるPOSレジのようなもので、オープン当初から使っています。何かあったときのために紙伝票も残しているので、伝票で書いたものをお会計時にポスレジを使って入力しているような感じです。

—— 導入のきっかけはなんでしょう?

元々、独立前から売り上げ業務も任されており、なるべく手間を省きたいと思っていました。会計や日々の売り上げ業務は少しでも楽にすることを意識しています。

—— 前の現場と比較してどうでしょう?

以前の職場は税理士さんがいらっしゃったので、月の売り上げデータだけを送っていました。記帳に関しては、エクセルシートに記入していました。

今はPOSで一個一個の会計をつけておけば一日の売り上げの合計を計算しなくていい上に、日計で全部データをfreeeに送ってくれるので圧倒的に楽ですよね。

—— 他の会計ソフトと比較はされましたか?

6年前は初期費用がかかる会計ソフトが多かったのですが、当時freeeにはゼロ円プランがあったので申し込みました。Airレジも初期費用がタダだったので。

バー業態でPOSレジを導入しているところは、いまだに少ないのではないでしょうか。カード決済も昔の端末を使っている店舗が多いように感じます。ただ、カード決済の昔の端末は維持費もかかるし手数料も高いので…。

—— freeeはパソコン・スマホで使っていますか?

基本はPCで作業しています。確定申告はe-Taxにして3年目で、freeeの電子申告を使っています。

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業態に関係なく、身の丈にあった経営が大事

—— 今後の展望について教えていただけますか?

2020年は本当に特殊な事態があったので、まずはお店をいかに存続させていくかです。
幸い7月になって通常営業に戻ってからは、そんなに著しく売り上げが落ち込むことはないので、現状をキープしたいところです。ただ、年末は忘年会の需要もないでしょうし、今後年末に向けてどうしていくかが、普段とは違う直近の課題ですね。

—— これから自分で事業をやろうとしている方にメッセージなどお願いします。

今年は想像もし得ないことが起こりました。そのなかでうちがなんとかやってこれたのは、身の丈にあった営業をオープン当初から考えてきたからです。きつい言い方かもしれませんが、コロナの影響で閉店したお店のなかには、身の丈にあった商売をしておらず、それが原因で淘汰されてしまったところもあります。今回の事態に関係なく、自分でやれる範囲内で事業を経営することが大事です。

—— 「身の丈にあった経営」の目安はありますか?

まずは損益分岐点に近づけていくことが大事です。「1ヶ月の売り上げをここまで出せば生活できる」という目安を出します。家賃が高いと必然的に損益分液点が上がるので、その点を楽観視しないことです。

僕が住んでいるの赤坂なんですけど、赤坂のバーも営業できなくて、昼にお弁当を作ってたりしていました。でも、大したお金の足しにならないので、そもそも家賃が安いところを探すなどの努力を前段階としてしておいたほうが良かったのではと。

事業が乗っている時はいいんですけど、そうじゃない時もあるので。

—— 色々お聞かせいただき、ありがとうございました!勉強になりました。

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freee株式会社で、個人事業主・フリーランス向けの会計freeeのマーケティングを担当しております。