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2020年エネルギー管理士の試験を終えて得たモノ

「俺も試験に挑戦するぜ!!」

こんな感じで「エネルギー管理士(以下、エネ管)」という国家資格試験への挑戦を決めた。

❑エネルギー管理士について❑
エネルギーの使用の合理化等に関する法律(省エネ法)では、内外におけるエネルギーをめぐる経済的社会的環境に応じた燃料資源の有効な確保に資するため、工場、建築物及び機械器具についてのエネルギーの使用の合理化に関する所要の措置その他エネルギーの使用の合理化を総合的に進めるために必要な措置を講ずることとしています。
このうち、大口のエネルギー使用工場については、エネルギー管理の中核的な役割を担う「エネルギー管理者」をエネルギー管理士免状の交付を受けている者のうちから選任し、エネルギー管理者は、エネルギーの使用の合理化に関しエネルギーを消費する設備の維持、エネルギーの使用の方法の改善・監視等の業務を管理することとしています。

❑ECCJ省エネルギーセンター❑
「https://www.eccj.or.jp/mgr1/test_guide/index.html」

電験を頑張る人と一緒に自分も添いたいという思いがあった。

「仲の良い後輩が勉強してたなぁ」などと約10年前を思い出しながら問題集を買った。

エネ管は新しい職場では「資格手当対象」でもあるし、業務上必要でもあるので「資格取得のお願い」もあった。

だが、勉強は全くと言っていいほど進んでいなかった。電験の相談も沢山きていたし会社を作ったこともあって忙しさのピークだった。

仲間と共に自分も極限で頑張っている姿が見せられればそっちの方が力になるし

逆に順調だと「やっぱあいつ、できんじゃん」となり、モチベーションを落としてしまうのでは?

とも考えたら勉強する理由を失いつつあったのだ。

実際、勉強が進んだのはTwitter、運営サイトでの発信がきっかけ。

「エネ管に苦しんでいます。攻略方法はありませんか??」

といった話をもらった時からである。

正直、ここから本格的にエネ管挑戦がスタートした。

エネ管挑戦で得た3つのモノ

思いの外、収穫があったので挑戦してみて良かったと思っている。

自分はこのnote、運営サイトを通じてお世話になっている人がいるのだが、その人たちに役立つ情報として恩返しできるからだ。

エネ管には「電験に使える情報」が沢山詰まっていたし、新しい形で知識をまとめて吸収する資料にも成り得る。※

※難化する電験がエネ管のコンテンツに寄ってきていることもあり、電験の新傾向対策としても活用できると睨んでいる

今回の挑戦自体の話も含めて、大きく3つ得たモノがあったので共有しておこうと思う。

【エネ管挑戦で得た3つの事】
1.試験2週間前から勉強しては遅い
2.巷のアドバイスは古かった
3.電験とのリンク

1.試験2週間前から勉強スタート

「あまりにも遅すぎた」と猛省している。

余力がある人、積み重ねがある人、能力が高い人以外は絶対にやってはいけないことである。

自分は職業柄、電気の問題をよく解いているものの、ジャンルが違うこともあって毎日7時間以上は勉強しなくてはいけなかった。

自分は性能が高くないため、課目Ⅰ(法律)を戦えるようにする為、過去問1年分あたり約5時間の勉強時間が必要だった。

よく意味が分からない知識(怒られる)も多くて、「通年エネルギー消費効率」や「30分で使用電力量3000kWh以下にしたいが20分で2400kWh使用した」という計算をマスターするのに時間がかかった。

さらに「課目Ⅳ(物理&電池&熱&照明)」が思いのほか、インプット量が多くて時間が必要だった。

過去問を見て「課目Ⅳは突然変異が多い課目」だと分析したと同時に「やばいな」という感覚を感じ取ったので約10年分勉強することにした。

したがって、他の課目は数時間の勉強程度で受験することになったのである。

試験勉強の動機付けは重要

今回の失態では「やはり手当狙いといった理由では自分は動けない」と再認識した。

「多額の受験費用を払ったから」といって勉強するかといったらそれは違っっていた。

人間にとって「行動の動機」というのは非常に大切なことだと実体験として得たのは大きかった。(講師という仕事柄、ここにアプローチできたら凄いし目指すべき所だと感じた)

一方で、自分は電験が好きだから電験の勉強をしない人の気持ちが正直分かっていなかったなといった反省もしている。

エネ管を愛する方からすると、自分が課目Ⅱと課目Ⅲをほぼ勉強せずに試験会場に行ったなどと発言すると気分を害してしまうだろう。

物理にしても電気にしても、自分は普段から電験の問題と向き合っているので貯金が他の人よりもあったから問題自体は解けた。

試験中に知識を思い出し、組み合わせて何とかして解けていた。勿論、電験に出ないような所は正解できていない。※

(※パワエレの三相ブリッジの電圧公式のcosαを間違えてめちゃくちゃ落ち込んでいる。)

スケジュール失敗を反省しつつも、当初甘く見ていた根底には下記のようなアドバイスがあった。そのアドバイスについて最新考察をしておこうと思う。

2.巷の古いアドバイス

「エネ管は過去問だけやっておけ」

このアドバイスは正解のようで正解ではなかったことを冒頭に伝えておく。

「エネ管は暗記でいける」
「電験前の模試になる」
「過去問5年から出題される」

これらのアドバイスは非常に危険であるという結論を自分は導き出した。

もっと正確な表現に直しておいた方がいい。

課目Ⅰ(法律)は過去問の穴埋め箇所がズレて出題される。

課目Ⅲ(電気設備及び機器)はもっと過去問に忠実であり、確かに過去問からそのまま出題される問題もある。実際2020年は過去問と同じ問題もあった。多少改変されて出題されるが対応できる範囲内のズレなので過去問ベースで合格点は取れるだろう。

課目Ⅱと課目Ⅳは風向きが変わってきている

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電験3種と同じ匂いがした。

明らかに難易度が上がってきているのだ。

とはいえ、電験ほどランダム性はないと感じている。

故に攻略の糸口はある。

エネ管の課目ⅡとⅣは数年間は連続して同じような問題が出題されたりする。また過去問から歴代出題されてきた問題も出題される。

前者は流行モノだが、後者は完全に王道の問題。王道問題を落としたりすると途端に合格ラインを切る可能性が高まると思われる。

で、流行モノが切り替わる年度に当たった場合(今年はここ)は相当苦しい闘いになるだろう。単純な力勝負になったりする。

Twitterでも結構苦しみの声が多かった。

学生時代に物理が苦手だったり、各分野の深い知識も持っていない場合には大量失点は免れないだろう。

証明系の問題が厄介

この手の問題が得意な人がいる。自分も得意な方なのだが、これは完全に学生時代の勉強環境にあると思う。

「楽勝だったぜ!」と言っている人に限って、良い学校できっちりと学べていたりする。

自分は恵まれていたので絶対にこういった発言はしないように心がけている。(独学で証明の勉強をするのはしんどすぎる。)

だが、ここは何とかしなくてはいけない。

今年(2020年)でいえば、電動力応用で「トルクの定義」を導くような問題が出題された。

公式自体は楽勝であるものの、導き方を経験していないと厳しい闘いになっただろう。

証明系の問題を解けるようになるには単純な鍛錬が要る。証明系は一つひとつ数式を理解し、あとに繋げていける技量が必要なのだ。

一方で、躓いた時には飛ばしてしまって何とか繋ぐという工夫も必要。

課目Ⅱの相互インダクタンスがいきなり出てきて「うわ~やべぇ。忘れたよ」「過去問に出てなかったじゃん」などと思った人もいるはず。

自分は思った。

相互インダクタンスを使う問題ってそこまで参考書にも多く登場しないから忘れてしまいがち。

何とか、読み飛ばして問題が何を証明させたいのかを感じ取り、選択肢から推測し、答えまで行き着く。

結論:証明系の問題を解くにはやる気が必要

試験本番に「もう帰るかな」などと思っては絶対に解けないのが証明系問題。何とか嚙り付いて一問でも多く解いていくしかないのだ。

3.電験とのつながり

電験の試験問題が長文化していることは誰もが感じていることだし、選択肢すら難しくなっていることに違和感を感じていることだろう。

この長文化は非常に厄介。

理解していない言葉が混ざりこんでしまうと、正しくない文章でも正しそうな文章に見えてしまうのだ。

簡単な文章の印象操作であっという間に問題は難化する。

これらに対応するのは「きちんとした知識」「網羅性のある知識」を持つということになる。

「過去問の答えだけ覚えての付け焼刃」が完全に通用しなくなるのだ。

電気子反作用を一つとっても違った角度から問われた時に正しく説明できなくてはならない。

現象の理屈だけでなく、磁束はどう変化するのか?同期発電機のベクトル図にはどういう影響を与えるのか?などといった応用を利かせなくてはならないということ。

エネ管の問題はこのあたりを非常に細かく記載している。

今後、自分は使えるという問題を抽出するので是非とも対峙してみて吸収してもらえればと思う。

まとめ

今後、エネ管の問題を抽出し、電験側に共有したいと思います。

電験側の試験内容が変わっていく中でそこに対応できる知識と技能を身に付けてもらえれば幸いです。

詳細の勉強資料は下記の運営サイトにて保存していきます。


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電験や電工の勉強を教えています。2020.9より毎日、電験研究所にて実験・取材・問題解きを行っています。共に目標に向かって歩んでいければ何よりです。