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ゲームチェンジャーとしての自覚

本記事はM&Aクラウド Advent Calendar 2022の20日目となります。

はじめまして。

M&Aクラウドでプラットフォームアドバイザー(通称PA)として働いている齋藤綾です。1997年生まれの25歳です。
私がnoteアイコンに設定しているこのお猿さん。非常にお気に入りでして、現在進行形でSlackでも利用中。2-3年ほど私の権化となってくれています。

今回のテーマは「今年の振り返り」
私は今から10か月前。2022年2月にM&Aクラウドに入社いたしました。そんなこれまでの期間をこのnoteでは振り返っていこうと思います。

本来「金融」と「テクノロジー」は犬猿の仲である


少しだけ私の前職の話をさせて下さい。

私は2022年1月まで投資助言業の登録を受けAI投資サービスを提供するFintechスタートアップに所属しておりました。職種としてはマーケタ―。
平たく言うと「投資家ユーザーの集客」が業務上におけるミッションです。

しかしながら入社当時はPreシリーズAの調達が終わったばかり。
プロダクトもβ版という段階。正式ローンチもしておりませんでした。

そのためマーケターとはいえ、それは広義なもの。会社の時価総額を押し上げるためであれば「集客」のみならず多岐に渡る複数業務(新規事業としてネット証券向けに提供するサードパーティー提供プランのディレクション、代表の代わりにFintech特化の英語ピッチコンテストに登壇など)にチャレンジしてきました。

結果的に2年9ヵ月で投資家ユーザー数を8倍まで伸ばすことができ、PMFを確立できました。もちろんこれは私1人の力ではなく(むしろ言葉通りの微力)当時の職場のメンバーには感謝してもしきれません。


そんな2年9ヵ月を過ごす中で感じたこと…。


それは金融×テクノロジーの「相性の悪さ」です。


これは以下3点が理由だと感じております。

■「金融×テクノロジー」が犬猿の仲である理由

①YMYL(医療・金融・健康領域)に属するような高価格帯商材は「対面で人を介し付加価値を複数に渡って提供すること」で意思決定が可能となるため「ネットで簡単にポチッ」とされづらい

②会社存続という観点ではテクノロジーを使わずとも生き延びることが十分に可能な高収益モデル

③顧客保護を重要視した堅牢なシステム設計

しかしながら2020年頃からConsumer向けを中心に「金融サービス」と「テック」が強く交じり合う世界線が実現してきております。有名どころでいうとアメリカで開発提供されている投資アプリのロビンフッドなど。

加えてEmbeded Finance(組込型金融)というワードが台頭。非金融サービスに金融サービスのエッセンスが取り込まれることで「金融サービスが溶けこむかのように」我々の日常に提供されてきました。
メルカリというフリマサービスが開始した「メルペイ」などはまさにこれに該当します。

Fintech企業の努力の賜物により便利かつ誰でも簡単にサービス利用ができるようになりました。


とはいえ投資家保護などの様々な課題から「金融×テクノロジー」の連携が前向きに進んでいないのが現状です。

私たちはゲームチェンジャー

前述の個人投資家向けの金融サービスのみならずM&A業界も同様です

中小企業庁が2021年に創設したM&A支援機関登録制度。こちらに登録を行うM&A業者は2022年12月時点で2,817社

そのうちテクノロジーを活用したビジネスモデルである「M&Aプラットフォーム」を展開する事業者は20社。M&A業界全体の1%にも満たない数です。


M&A支援機関登録制度に登録のあるM&Aプラットフォーマー数
(2022年12月時点で20社)


また論より証拠。2022年12月現時点で「M&Aプラットフォーム」を主軸としたM&A会社で過去IPOした企業は1社もありません。

つまりこれは「M&Aプラットフォームという業態における正攻法や正解などが一切確立されていない」と言い換えることができます。基本的に「未知」なことが大半を占めており「手探り」な中で事業を推進していく必要があるわけです。

社内情報共有サービスesa。

M&Aプラットフォームという事業を推進する上で
「自分たち(チーム)がいる意義は何か」を明文化して日々振り返るようにしている


こう聞くと「M&Aプラットフォームが持ち合わせるポテンシャル」に懐疑的な声が出てくることも強く理解できます。

しかしながら「人間とはいかに反発的な生き物か」と考えさせられます。
つまり「無理だ」「できないよ」などの発言をされるたびに歯向かってしまいたくなる。まさにカリギュラ効果の手のひらの上。

そして漏れずして私も上記のような言葉を投げかけられると燃え上がってしまうタイプ。なにくそ根性タイプとでもいうのでしょうか。


「業界に存在している歪みや壁」を取っ払い
「DisruptorとしてM&A業界を牽引すること」


まさに私たちM&Aクラウドは
業界のゲームチェンジャーになっていかねばと感じています。


勝つためには〇〇を強めること

ではゲームチェンジャーとして勝つためには何が必要なのか。

私が好きな本の1つに西口一希さんが書いた「たった一人の分析から事業は成長する 実践 顧客起点マーケティング」という著書があります。

「顧客インサイト」についての原理原則が記された本です。

ということで私たちが勝つには「顧客接点をテックで強めること」だと感じました。

ここからは(一部抜粋ですが)実際に行った顧客接点2つを紹介します。


顧客接点①

私が入社した2022年2月。社内ではCRMの利活用が1つの課題でした。

M&A業界は非常にリードタイムが長い業界。M&A活動を開始し6か月で売却活動をストップ。2-3年後に再活動し譲渡に至ったなどというケースも稀ではありません。正直タイミングにかなり左右される場面もあります。

そのため以下のような課題がありました。

■課題
「登録タイミングでのM&A検討度」しか社内で把握できておらず「顧客のM&Aにおける態度変容」をキャッチアップできていない

つまり直近で登録のあった企業に対しては手厚いサポートができていたものの6か月、1年、2年と登録からの月日が変わっても「顧客の現在の考え」を全く知ることができていませんでした。

そのため

■課題に対する打ち手
現在のM&A意向が高いであろう対象企業様(1年以上前に登録)
に能動的にM&A意向をテック・人の両軸でヒアリング

を数週間にわたり実施いたしました。

結果として(具体的な社名は伏せますが)とある海外のTech系スタートアップ企業様がこの打ち手を元に2年ぶりに再活動。
2022年4月に私と面談を行い、同年10月に事業会社からの資金調達を実現することができました。

なおこの辺りの顧客接点周りに関しては12/11に同アドベントカレンダーにて執筆いただいたデジタルマーケター丸山さんの入社でかなり前進したと感じています。


顧客接点②

買い手顧客の声を日々聞く中で「他社のサイトからも様々な売却案件の連絡がくるので埋もれてしまうことが多い」という声を複数いただきました。

これは転職サービスなどに登録している方であればイメージが湧くかと思います。24時間365日「〇〇さんにピッタリな求人はこちら」と連絡がくるアレですね。

もちろん弊社も雑多に自動メールを送っているわけではなく「パーソナライズ」した上で配信しております。とはいえ売却案件が今後増えていけばいくほど反比例的にこういった問題は明るみになることは自明です。

■課題
・メール通知が複数くることで仮に「ぴったり合う売却案件」を通知した場合それすら認知すらできない
・買い手に複数担当者がいる場合、案件ベースでのシームレスなディスカッションがしづらい

そんな課題に対して、以下打ち手を取りました。

■課題に対する打ち手
通知を「メール」だけに送るのではなく「ビジネスコミュニケーションツール」に新着配信

具体的には以下のようなイメージです。

Slackで売却案件の新着通知を行った場合
Chatworkで売却案件の新着通知を行った場合
Microsoft for Teamsで売却案件の新着通知を行った場合
(Teamsの場合は「Power Automate」を用いての一部コーディングが必要でした)

今回はRSSという昔ながらの技術を採用。既にRSS配信しているWebサービスであれば、リーダー上に読み込むだけで誰でも簡単に受信可能です。

しかしながらM&AクラウドはRSS配信を行っておらず。そのため「RSSフィードを作成する」という部分を海外ツール+一部コーディングを行い実装をいたしました。

結果的に利用者側がノーコードで「ビジネスコミュニケーションツール」と「M&Aクラウドの売却案件通知」を連携できるシステムを構築することができました。メールを見ない、複数者で1案件ごとに検討ディスカッションがしたいなどの課題解決ができたと思います。

なおこちらの機能は検証内であり社内のトラッキング機構が整い次第、徐々に実運用を行っていこうと思っております。


最後に

私が所属をしているプラットフォームアドバイザー(PA)ではメンバーを絶賛募集中です。

(自らの言語能力を恥じますが)所属して10か月経つ今でもこう・・・なんと言いますか一言で表現しづらいポジションです。

耳馴染みのある職種で言うと「カスタマーサクセス」「営業」が近いような印象を持ちつつ、プロダクトと事業の懸け橋になる場面も多いためPdM的なファクターもかなり強いです。

もし皆様の中で

・MVVと社会貢献性がClearに紐付いている
・金融のダイナミクスをTechを用いて最大限感じられる

・個人プレーではなくチームで未開の地を目指したい

上記に1つでも「ピン」とくる方がいらっしゃいましたらまずは気軽に「カジュアル面談」でお待ちしております!



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