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この年ではじめての一人暮らしって

結婚生活終了を決意したけど、一番の難関は夫にどうやって離婚します宣言をするか。これが本当に難しい。積年の不満は蓄積しているものの、「離婚したいです」の一言は重くて、言うに言えない日々が続く。

でもね、どうしても新年の行事は一緒にやりたくなかったんだ。おせち作って夫の実家の作り方のお雑煮食べる儀式が、とっても嫌だった。
そもそも自分が思っているお雑煮の風体ではないわけ。結婚するって相手の生活スタイルを受け入れることだと思うけど、何十年いてもこのお雑煮の作り方も味付けもどうしても嫌で好きになれず正月はユウウツだった。

ほんとはそれだけじゃなくて、お正月から始まるバレンタインデーとかホワイトデーとか諸々の儀式を全てエスケープしたくなってしまった。パス1、パス2、そしてパス3まで行ったらもう終わりだからね、手の内見せなきゃいけない。

何が何でも新年が来る前に離婚を伝えるには、もう家出しかないと考えた私は、実家に転がり込まず家出用の部屋を借りる決心をしたんだ。子どもたちに離婚の相談をしたときに末っ子が「いなくなったら泣いちゃうかも~」と言っていたのが引っかかったので、同じ駅の駅近アパートを探して契約をしてからついにクリスマスの翌日、夫に重大事案を提案したわけ。

「え、家まで借りなくても、もったいない」と言われたけど、引き止められても行く場所があるように、私の決意が本気であることを伝えるためにも、家は借りて大大大大正解だった。おかげで4ヶ月ぐらいでほぼfinish。離婚したいけど言えなかった期間と、言ってからかたがつくまでが一緒ぐらいかなと思う。

家出して部屋を借りたことに、周りの友人には驚かれた。そこまでやる?お金かかるよね?働いている人は違うよね、などなどいろいろ突っ込まれた。
もちろんお金は無駄にかかったかもしれないけど、実は私は生まれてからこのかた一人暮らしをしたことが全くない。憧れていた。

4人家族の実家暮らしから、結婚して2人、子どもが生まれて3人、4人、5人と増え続けて、義母と同居してついには6人。人がいるのが当たり前の生活がお腹いっぱいになっていたので、離婚をタテにあこがれの一人暮らしを敢行した、というのがコトの真相かも知れない。

一人暮らしの家探しは正直言って楽しかった。同じく家出していた友の会の友人は、マンスリーマンションに住んでいた。価格を聞くと都内ということもあるけどちょっと高めなので、私はアパートかマンション狙いで駅近物件を契約して、結局4ヶ月で家に戻れてしまったので、5ヶ月ちょいの契約で解約することに。

最後に私のように勢いで家出をしてしまう人のために。

1.短期間で家出終了が見込めるならマンスリーマンションもありだよ!
ネット、家電、家具が一通りそろってるからね。ただし入居時と退去時に清掃、鍵交換、なんやかんや家賃1ヶ月分は取られると思っていた方がいい。

2.賃貸マンション・アパートにも家具、家電付物件があり、私はそれ。
最初に家電、家具を用意しなくていいので、服とPCだけで家出ができ、帰るときもらくちんだよ!ただし1年未満の退去は1ヶ月分余分に家賃取られちゃう。私が契約した物件は月々の料金に込々なので、退去時には清掃などのお金はかからないのは魅力。入居時も10万程度で済みお手軽だった。

3.家出で一人暮らしになるなら、あまりわびしすぎるお部屋はやめたほうがいいと思うよ!夜にLINEしまくったり、飲酒量もバシバシ増えました。本来あまり人にグチを言わなかったのに、ダメ人間になりかかりました。

私が借りたお部屋は、アパートだけどリフォームの内装がかなり綺麗で、クローゼットが一間あり洋服がバンバンかけられて部屋が常にすっきりした状態を保てたし、玄関からつながるキッチン部分が無駄に広かったので、外の物音もまあまあ遮断できていた。

そういう1人暮らし特有のわびしさを感じられない部屋だったので持ちこたえられたけど、たった3ヶ月余りでも、一人暮らしの後半は、心がかなり卑屈になってきて周りに迷惑かけてしまっていた。もちろん子どもにまでグチる始末。

子どもに「一人暮らし向いてないよね」って言われたけど、やっぱり一人暮らしは寂しい、ってことを身をもって知った数か月だった。
でも自由に動けるうちに、一人暮らしができたのは本当によかった。



一人暮らし、コロナ騒動、と人と会えないから、 人と接して元気をもらえてたのか!と今さらわかる。 雇用じゃない接客したい!話を聞きたい! そこで顔を見て話が聞けるカフェを開く決心をしました。 お気持ちは開店資金に使わせていただきます。