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日韓W杯と音ゲーマニア #第4夜

初めましてのみなさまも、おなじみのあなたもこんにちは、MAKIです。


劇的勝利に日本中が沸くサッカーの世界大会に
2002年の日韓開催を思い出さずにはいられない
今日この頃、


そういえば
ドイツ語学科に進んだ理由のひとつが
2006年のドイツ大会を現地観戦してみたい、
という浅はかものだったと
にわかファン丸出しのわたしですが
#そして観戦していない笑

2002年の日韓大会のおかげで
世界のサッカー選手たちを知れたのだと
当時の自身を振り返っていて

ワールドカップ前後の、ほんの一瞬
お付き合いした彼を思い出しました。


バイト先の先輩から紹介されたそのひとは 
地元の大型ゲームセンターの常連で
当時大流行していた足芸ではなく
手技がモノをいうほうの音ゲーの名手でした。
#ビートマニア

『他校の先輩』という
田舎の女子高生の誰もが憧れる肩書きに惹かれ
軽いノリで始まった付き合いで

そのひととのデートと言えば
手技をとなりで見るために
ゲームセンターについて行き
彼の家では部屋にスロットマシーンがあって
当てるスロットの打ち方を学び
#ドンちゃん

日頃ゲームセンターで培った彼の手技というのが
ハイティーンのわたしには刺激的で
こんなふうに人間の指を動かせるのかと
身をもって感心させられて

そんな何事も極めたがりの彼は
海外サッカーマニアでもあって

ワールドカップが始まる前に、
エンリケとかリバウドとかロナウドとか
バティストゥータとかロナウジーニョとか
インザーギとかルイ・コスタとか
そういうひとたちを教えてくれて
#ここでイタリア人の魅力に目覚めた
#トッティ推しでした


ルールすらほとんど知らなかったわたしに
オフサイドとかゴールラインとか
当時でいうロスタイムとか
そういう基礎たちを教えてくれて

プードルみたいなもしゃもしゃのパーマヘアも
気の抜けた話し方も話し声も
背の高くスラリとしたシルエットも
骨と皮しかない背中に腕を回す二人乗りも
数学がめちゃくちゃ得意なところも
ガリガリのカラダからは想像もつかない
雄々しい彼の分身も


好きだったところは確かにあったのだけれど


ワールドカップのほとぼりとともに
わたしたちの恋心も醒めていき
メールであっさりお別れをして


ゲームセンターで見かけても
話しかけることのなくなったそのひとは
その後、
県代表で音ゲーの大会に出るほどに
ゲームセンター住人になったことを
風のウワサで聞いたきり
ほとんど思い出すこともなく今日までいたけれど


彼のおかげで
その後出逢ってきた男のひとたちと
サッカーやスロットの会話についていけて
わたしの処世術は磨かれていったのだなと

意味のない出逢いなんてないのだと
20年前の、ほんの2、3か月の出来事を
振り返ってみるのです。


つづく

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