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■「毎日新聞」全国紙扱いされない3大紙

マスコミへの道(36)
新聞、放送、出版…マスコミ志望の方々へ

11日付朝刊のセンター見開きに載った「宝島社」の広告。
同社が時々、社会的問題に絡めてアピールする企業広告である。
今回の広告について同社は「このままじゃ、政治に殺される。」
と意図を説明している。

その受け止め方は、それぞれだろう。
政府寄りの言説がほとんどの産経新聞社が発行するサンケイスポーツでも基本、この広告に賛意を示すようなコラムが13日に載った。
なんでも政府、国のやることに反対する東京新聞などは翌12日の朝刊社会面に結構大きめの記事を載せた「政治に殺される」見開きで批判 宝島社、コロナ政策巡り新聞広告

スポーツ紙のコラムなどは、どちらかというと思想信条を出すような場でもないので、こうしたコラムが載るのもわかるが、東京新聞は東京ローカルな新聞とはいえ、総発行部数では産経よりずっと多い中日新聞社発行の新聞だ。
そこが、今回の宝島社の広告出稿先となった「全国紙」3紙(朝日、日経、読売)から外されていることに、プライドを捨てて報道しているのに、苦笑いがとまらなかった。
一方で、3大紙の一角である毎日新聞。当初から宝島社は「全国紙扱い」してこなかった。
毎日は北海道から九州まで印刷拠点はあるものの、もうそれを維持できない状況だろう。産経は全国紙を自称しながら、北海道はもちろん、名古屋圏や一部の中部の県でも発行していない。現状で、宝島社が毎日と産経を外す塩対応も仕方ない、という事実を新ためて感じた広告であった。
とはいえ、まだまだ紙媒体を世間に訴える力がある、とこうした広告が再認識させてくれるのなら、業界に身を置く立場としてはありがたい話なのである。


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