ていねいに生きる

ていねいに生きるって何だろう。

もらった名刺の裏に「ていねいに生きよう」と書かれていた。

その人の座右の銘なのか。

どちらかというと「ガサツな人だなー（笑）」という印象だったから、ていねいに生きる、なんて言葉にザワっとした。

そんな10年前のことを、ふと思い出した。

ていねいに生きるって何だろう。

母が亡くなってから「毎日をていねいに生きたいなぁ」と、思うようになった。ただ漠然と。

ていねいに生きるとは、その人が雑とか、ガサツなんて関係なく、きっと、生きる姿勢のことなんだろう。

今回、人の死に直面して、「本当に人は最後は死ぬんだ」ということを、実感した。

街を歩いている時に、特にそれを考える。

すれ違う人も、街行く人も、もちろん私も、みんなみんな、最後死ぬ。

それは逃れられない事実。

わかっていたけど、ここまで死を考えることはなかった。

死を考えると、生きることについて同時に考える。

ならば、どうせ死ぬから何もしない、という考えを持ってもおかしくないだろう。

でも、私たちは、そうしない。

特に、母を見送ってからの私は、「どうせ死んでしまうからこそ、ていねいに生きよう」と思うようになったのだ。

ていねいに生きる意味が、はっきりよくわからないけど、とにかく「ていねいに生きたい」と思う私。

ひとまず、目の前の人を大切にして、自分を大切にする。

私は毎日をていねいに生きていこうと思う。