『ノワール・レヴナント』

『ノワール・レヴナント』浅倉秋成
761ページの分厚い文庫本なのだが面白さゆえに、あっという間に読み終えてしまった。
特殊な能力を持つ少年少女4人が、ある少女の死をきっかけに、巨大な陰謀めいたものに立ち向かっていく、群青青春ミステリ小説。
そもそも、4人の特殊能力が面白い。
・背中に幸運レベルの数字が見える
・本を指でなぞって内容を記憶する
・毎日、今日聞くことになる台詞を予知する
・念じると触れたものを壊す
一見何の統一性のないバラバラな能力だと思えるのだが、物語が進むにつれその意味が分かっていく。
タイトルの「ノワール・レヴナント」は、物語の中に出てくるトランプゲームの名前である。とは言っても、実際にはないので物語中のオリジナルゲーム。そもそも自身の小説の為に、オリジナルのトランプゲームを考えてしまうなんて、作者の頭の中を覗いてみたいものだ。凄すぎる。
さらに驚きなのが、浅倉秋成さんのデビュー作というのだ。。。
分厚い本なのだけれど、読書が苦手な人には是非読んでほしい。分厚い本を読み終えた時の達成感と高揚感を味わってしまったら、もう本を読むことがやめられなくなってしまうのだ。

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