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あそび場がくれたご縁。織物のまち桐生へ出動【移動式あそび場レポ】

私たちまちのこ団の主な活動のひとつである「移動式あそび場」。この活動は日本では約15年前から始まっていて、同じ想いを持った人たちが少しずつ増え始めています。

普段は主に茨城県内にあそび場を届けている我々ですが、今回はそんな横のつながりから、茨城県を飛び出して群馬県桐生市にあそびを届けてきたお話です。

一般社団法人まちのこ団
まちで育つ子どもたちの"原体験を豊かにすること"をミッションに活動をしています。 《主な事業》 ▶︎移動式あそび場づくり ▶︎拠点式場づくり(まちのこベース) ▶企画運営事業|防災/地域コーディネート等
https://lit.link/machinokodan

全国各地に「移動式あそび場」

「移動式あそび場」とは、車(プレーカー/プレイバス)にあそび道具を詰め込んで、道や広場などを即席のあそび場に変えるというものです。

日本各地に多くの仲間がいて、運営組織や業態などは様々ですが、「移動式あそび場全国ネットワーク」という横のつながりを通して、情報共有なども活発に行われています。現在は64の個人・団体が会員となっています(2021年12月31日現在)。

今回はそのネットワーク経由で、依頼を受けた日に別のイベントが被ってしまっているため代わりにあそびを届けてくれませんか、というお声がけから、群馬県桐生市のイベントにあそび場を届けてきました。

(以前のイベントでご一緒した東京・世田谷のプレーカー)

群馬県初進出!桐生市へ出動

2022年10月2日(日)。「ワクドキッずフェス~草木の色が織りなす物語~」という、サーカスと染色体験を楽しむ子ども向けのイベント会場にあそびを届けてきました。

会場は、きらきら会場(桐生市観光情報センター「シルクル桐生」)とふわふわ会場(MEGAドン・キホーテ桐生店1階コンコース)の2ヶ所。きらきら会場では染色体験ブース、飲食店ブース、ステージ、そしてまちのこ団のあそび場があり、ふわふわ会場ではサーカス公演が行われました。

(「ワクドキッずフェス~草木の色が織りなす物語~」公式チラシ)

若者の力が大集結。運営ボランティアには小学生も

一般社団法人桐生青年会議所主催の本イベント。桐生青年会議所が5月に実施した「きりゅう若者ビジョン会議」というワークショップでのアイデアから実現したもので、「子どもたちが、きりゅうの伝統・文化・自然を今身近でワクワクするものとして体験できる、居場所と舞台をつくること」がテーマとのこと。

”きりゅうの伝統・文化・自然を体験できる”イベント内容であることはもちろんのこと、“居場所と舞台をつくること”という部分でも、当日の運営ボランティアに大学生や地元の小学生もいて、皆で地域全体を盛り上げていこうという想いが溢れている印象を受けました。

(「きらきら会場」多くの子どもたちで大賑わいでした)

体験①桐生の伝統・草木染め

桐生市は言わずと知れた織物のまち。古くから絹織物の生産が盛んで、桐生織は「西の西陣、東の桐生」と言われたほど。市内には多くの産業遺産があり、日本遺産や国登録有形文化財はなんと130件以上。

イベントでは織物のまち桐生の伝統を身近に体験できる「草木染めワークショップ」や色とりどりの草木染のれんを楽しめる「のれんストリート」がありました。

(商店街を飾る色とりどりの「草木染めのれん」)
(草木染めでつくったサーカスアイテム)

体験②サーカスにドキドキワクワク

子どもたちがワクワクドキドキできる体験としてプロパフォーマー「ふわふわサーカス こどもといっしょ」によるサーカス公演や、みどり市にある日本で唯一のサーカス学校・沢入(そうり)国際サーカス学校の学生によるパフォーマンスもありました。

(あそびの手を止めてパフォーマンスに夢中)
(サーカス公演中のふわふわ会場)
(目の前のサーカスにワクワクドキドキ)

体験③移動式あそび場に、シャボン玉

「こんなに子どもたちいたんですね!驚きです。学校は過疎なのにね」川を二つ越えた先からあそびに来てくれた親子。そこの学校は1学年2クラスしかないそうです。

それでもこの日は本当にたくさんの子どもたちがあそんでいました。初めから終わりまでずーっと遊んでくれている子や、最初の頃にあそんでいた子で、最後の片付けのときだけ戻ってきてくれた子もいました。

(まちのこ団のあそび場)
(よーい、ドン)
(青空にシャボン玉がよく映えます)
(たくさんのシャボン玉に大はしゃぎ)

あそびの種を蒔いて、あそびの花が咲く

「こういうあそび場があるとずっと遊んでられるからいいね」「こういう取り組みがもっと広がるといいですね」「またぜひ桐生でやってください!」何気なくかけていただいた一言がとてもうれしかったりします。

はじめての場所に行くときは毎回緊張しますが、そういう言葉を頂くたびに、続けてきて良かったなあ、これからも頑張ろう、そう思えます。

今回のように、「移動式あそび場」の種を植えていくことで、いつか芽が出て、花が咲く。あそびという花が咲く。その先にあるのは、あそびで溢れる社会の実現です。それに向けてこれからもコツコツあそびを届けていきたいと思います。

《告知》「日本縦断!移動式あそび場リレー2022-23」

私たちまちのこ団も所属している「移動式あそび場全国ネットワーク」では、北海道から沖縄まで、全国各地で活動している移動式あそび場をリレーで繋ぐ、「日本縦断!第一回移動式あそび場リレー2022−23」を2022年10月22日から開始しました。

(引用:「移動式あそび場全国ネットワーク」)

北海道から沖縄まで、全国の移動式あそび場をリレー形式でつなぐ企画。2023年4月東京がゴール予定で、茨城には2023年の1月頃にまわってくる予定です。また本noteでもレポート予定ですので、お楽しみに。

移動式あそび場おもしろそうだな、ちょっと興味あるな、そう思った方はこの機会にぜひチェックしてみてください。

詳細はこちら
移動式あそび場全国ネットワーク公式ホームページ:https://onl.tw/9wKRHNr


【編集後記】桐生、いい街だなあ。
あそび場の前後で桐生市にお世話になりました。朝に地元のパン屋さんでパンを買い、古民家を改装したコーヒー屋さんでコーヒーを買い、川沿いで食べる。山と川があり、古い街並みが残る、いつまでも散歩したくなるような素敵な街だなあと思いました。

(文・写真/サトウミキ

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