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「人生のなかでいちばんいっぱい行ってるところ。」 N35°34'55.20” E139°33’27.23”

好きな場所っていうか、思い出の場所があって、美しが丘公園のロケットハウスです。
美しが丘公園ってけっこう変わっちゃったじゃないですか、遊具とか広場がちょっと、コンクリとかになっちゃって。けど、ロケットハウスはわたしが知っているなかでぜんぜん変わってなくて、美しが丘公園のなかでなんかすごい思い出がある。遊具とかはけっこう前に全体的に変わっちゃって、なんかそう、きれいになっちゃったりしてて。けどロケットハウスは昔ながらのとこものこってるし、思い出がいっぱいつまってる。

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うんとね、えっと、地下1階から3階まであって、いちばん地下は天井が低くって、なんていうんだろ、秘密基地みたいな感じで、ちょっと薄暗くて楽しい。1階は、マットとか、登り棒とか、2階から1階に降りる滑り台とかがある。2階は、なんていうんだろ、下を見下ろせるとところとか、あと子どもエレベーターっていうのがあって、ちっちゃい仕切りがあって、こっちいってあっちいってこっちいって、ヘビみたいに上ったりおりりたりできる感じのがあったりして。3階ははっきりした3階っていうよりは二階にハシゴがついた部屋みたいなのがあって、道っていうか廊下が細くって、こう平均台みたいなのが、いっぱいある感じ。鬼ごっことかすごく楽しくて、ベランダもあってドッジボールとかできたり、あと、おおきなスポンジブロックで遊んだりする。
ロケットハウスのなかになにがある?っていわれたときに、まずバッと浮かぶのが、らせん階段みたいにグルグル巻きになってる滑り台。あれがないとロケットハウスっていわないのかなー、ぐらいに思っちゃう。その滑り台、静電気がバチバチなんですよ。それも面白かったり。小さい頃はバチバチのまま滑ってたんですけど、最近、なんか静電気防止みたいなやつがあって、そこにペタペタペタペタって触ってから滑ると全然バチバチこなくて、ちょっとずつちょっとずつ進化してます。
美しが丘公園のロケットハウスは人生のなかでいちばんいっぱい行ってるところ。家の次にランクインしてる。学校以上に行ってるから。塾みたいにかよってましたね。学校行った後も美しが丘公園。女子男子関係なく同級生みんなさそって「待ち合わせ場所はおおきな木ね」ってなって、美しが丘公園のおおきな木にあつまって「やっぱり遊具行こー」って遊具鬼して、「あーもうぜったいロケットハウス」ってなって、ロケットハウス行って、滑り台と、みんなでドッジボールするっていうながれ。

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少人数で公園全体ってひろいじゃないですかー。けどロケットハウスだったら大人数でもワイワイ楽しいし、少人数でもそこまでひろくないから楽しめる。鬼ごっことかすると隠れるときにバレにくいのは滑り台のいちばん上。ここにちょっとだけ壁があるんですよ。そこで寝っ転がってると、鬼がシュッとか行って、ラッキー、みたいな。で、滑り台をサーッて。そうするとバチバチバチ、静電気防止わすれたー! みたいな。子どもエレベーターのなかに隠れることもあります。板板板、が、こうこうこうこう、あって、地下から3階までつながってて、その途中に、うずくまって隠れたりして。で、地下にいると1階にいる人がドタバタ走って、ドドドドッて音がして、しーっ!とかいって。フラフープとかあるじゃないですか、あれが落ちるとカカカカカッて。地下は迷路みたいになってて、そう穴が3つくらいあって、ひとつは子どもエレベーターとかにつながってたりふたつは1階にでれる。パーフェクト。

大島遙

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インタビュー:2017年 夏

このおはなしは2017年No.004号に収録されています。冊子をご希望のかたはご連絡ください。冊子は無料、送料180円でお送りします(5冊まで送料は同じ)。「街のはなし」プロジェクトを、スキやサポート,snsのフォローなどで応援していただけましたら大変励みになります!どうぞよろしくお願いします。

企画・文・写真: 谷山恭子
編集・校正: 伏見学・街のはなし実行委員会
発刊:街のはなし実行委員会

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