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好きなこと。得意なこと。ー自分らしい働き方をつくるということ

好きなことを仕事にする。
得意なことを仕事にする。

そして、自分らしい働き方をする。

一昔前までは馴染みのないフレーズでしたが、いつの頃からか、そこまで珍しい言葉ではない世の中になってきたように感じます。

働き方改革というテーマが広がり、フリーランスやYoutuberが増え、そしてコロナ禍を経て、ますます広がってきた。そんな印象です。

このテーマについて扱う書籍やメディア、記事はどんどん増えていますし、事例としても増えてきていますので、参考とすべき情報源には事欠かないようになりました。

だけど、様々な場面で話題を耳にしていると、

「なんだか惜しいよなあ」

そんな風に感じてしまうことが多くてー

方法論については、ある程度、確立されてきています。だけど、その手前の段階に、もっと大事なことがあって、それがあまり伝わっていない。

そんな感覚です。

ということで、好きなこと、得意なことを仕事にすることに興味がある方向けに、少しでも参考になればと思い、このテーマについて書いてみようと思います。


好きなこと

好きなことは何ですか?と問われたときに、たいていの人はテーマジャンルを答える気がしています。

平たく言うと、モノコトですね。

例えば、自分であれば、「アウトドア」とか「コーヒー」と答えます。

それも全くもって間違いではありません。むしろ、「好き!」といえるテーマやジャンルがあるのは、分かりやすくてよいことだと思います。

でも、好きなことって、そんなにハッキリとしたものだけでなくて…

例えば、

  • 人と話すのが好き

  • 人の喜ぶ顔を見るのが好き

  • お茶をして、のんびりしている時間が好き

  • 自然の中にいるのが好き

みたいに、もっとフワッとしていて感覚的なものでもいいんです。好きなことって、元々はそれくらいのものであるはずです。

言うなれば、自分の体内に喜びや充実、幸せが溢れる瞬間や時間の数々

そうした一つ一つの要素が重なり合い、上手くハマったものが、テーマやジャンルとしてつながってくることもあるはず。

始めからテーマやジャンルを切り口に、好きなものを探していくと、

「好きだけど、そこまで好きと言えるかなあ」
「もっと好きな人もいるしなあ」
「好きなものがよく分からない…」

と、路頭に迷う人が多い気がします。いわゆる、やりたいこと探しの状態です。


得意なこと

得意なことは何ですか?と問われたときに、今度はスキル強みを答える人が多そうです。

自分自身を例にすると、「FPや経理のスキル」があり、「数字やエクセルを扱った経験が多い」といったイメージです。

でも、得意なことも、好きなことと同じで、フワッとしていて感覚的なものでもよいと思うんです。例えば、

  • 話を整理するのが得意

  • 文章で伝えるのが得意

  • 数字を見ているのが得意

  • 人と会話するのが得意

といったことです。

「スキル」や「強み」と、「得意なこと」って違うの?と聞かれそうなので、簡単に持論を書いておきます。

■スキル:体系化された技術や知識
■強み:相対的に、優れていること
■得意なこと:苦しみが少なく、こなせること。人よりも簡単に出来てしまうこと。

簡単に言い換えると、才能と言えば分かりやすいかもしれません。

好きなことは、喜びや幸せといったポジティブな感情が生まれます。

一方で、得意なことは、無意識に、気が付いたら出来てしまっていることが多く苦しみやストレスが少ないもので、感情が生まれることは少なく、気付きにくいかもしれません。

強いて言うのであれば、達成感頭や体が冴えわたる感覚でしょうか。

(好きなこと=得意なことで完全一致する場合もありうるので、その場合はポジティブな感情が生まれると思います)


仕事って何だっけ?

では、好きなことや得意なことを仕事にするには、どうすればよいのでしょうか?

もし、そのように質問されて、一言で返すなら自分はこう答えると思います。

「必要としている人に、あなたが役に立てると思えることをするといいよ」

…ん??

あれ…?

「好きなことも、得意なことも、関係ないじゃん!」と怒られてしまいそうです。

でも、これが一つの答えだと思っています。

『求めている人に対して、何かの価値を提供すること』が、仕事の一つの本質であり、ひいてはビジネスや事業の本質。

必要としている人に、必要な価値を提供することで、対価としての報酬がもらえるーということです。

じゃあ、「好きなことも、得意なことも仕事にしない方がよいの?」というと、全くそんなことはありません。

むしろ、どんどん採り入れていった方がよいです。

どういうことか?

「好きなこと」や「得意なこと」は、継続しやすいから。そして、何より価値を提供しやすいからです。

得意なことは苦しみが少なく継続ができ、好きなことは喜びを感じるから継続することができる。

継続できるものは、やがてスキルや強みとしてレベルアップし、テーマやジャンルとして扱うことができる。

そうして、あなたを必要としている方に対して、必要となる価値をすることができる

好きなこと、得意なことを仕事にするとは、そういうステップを辿ることだと思っています。


自分らしい働き方をつくる

起業をしたり、フリーランスとして仕事をしたりするのであれば、専門とするテーマやジャンルを持ち、スキルや強みを明確に打ち出していく方が絶対に有利です。

でも、自分らしい働き方、ひいては自分らしい生き方をするというのは、もっともっと手前にある。

好きも、得意も、フワッとしていて感覚的な要素が一つ一つ、たくさんあって、それらを自分の働き方に採り入れることがあるのであれば、自分らしい働き方をつくることができる。

それは、起業家やフリーランスではなく、会社員であってもできないことは無い。

さらに言うのであれば、すべてを仕事や働き方に取り入れる必要もありません。


実際には、好きなこと・得意なことを仕事やビジネスに仕上げるには、他にも考えるべき要素や課題があって、簡単なことではないと思います。

会社員にしたって、そんなに都合の良い就職先や転職先が見つかるわけでもありません。

でも、自分らしさから離れて仕事を選んで、苦しんでいる人が多い気がします。そんな人たちは、好きや得意の感覚をきっとどこかに置き忘れてしまっている。

そして、現状を変えようと、いきなりジャンルやスキルから探し始めてしまうと、やりたいこと探しから始まって路頭に迷ったり、後々になって歪みが生まれてきてしまいます。


終わりなき自己分析

好きや得意は、フワッとしていて感覚的なもので、まずはそれを見つけること。

そのように繰り返し述べてきましたが、「見つけるのは簡単か?」と聞かれると、けっこう難しい気がします。

器用に見つけていく人もいますが、多くの場合は時間がかかるものだと思います。

仮に見つかったとしても、「やっぱり少し違うなあ」とか、「実は、もっと〇〇だった!」とか、新たな発見が次々と出てくるかもしれません。

カッコつけて言うなら、終わりなき自己分析の旅。それはそれで、大変そうです。

でも、自分が今まで会ってきて、「自分らしい働き方を実践できているなあ」と感じる人は、そういったことをしっかりと掴んできているように感じました。

近道はないー

きっと、そういうことです。


***

このテーマについては、まだ続きがあるのですが、これが自分の中で考えるエッセンスです。

好きなことや得意なことの発見の仕方や、どのように取り入れていくかは、また別の機会に書いてみようと思います。


長い道のりになるかもしれませんが、少しでも、あなたが自分らしい働き方に近付けますようにー

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