見出し画像

初めて東京地裁に行く

今回は少し趣向を変えて、私が労働審判手続きを実際に申立てた東京地方裁判所についての話をしたいと思います。

地下鉄日比谷線の霞が関駅で下車、A1出口から徒歩1分で東京地裁の正面玄関です。官庁街のど真ん中。近くには、農林水産省、経済産業省などがあります。東京地裁の建物はテレビで見たことがあります。正門のところでは、よく団体が拡声器で叫んだりビラを配ったりしています。私が最初に東京地裁を訪れた時は、何かの団体の代表者がある判決に不満を持っているようで、裁判官らしき人を非難している様子でした。

東京地裁の建物外観を入り口から見上げると、少し変わっています。低層階部分には窓がほとんどなく、まるで要塞。高層階部分には窓があり、見た目は普通の官庁ビル。後で知ったのですが、この建物は地上19階建ての裁判所の合同庁舎で、1階はロビー、3~8階が法廷、9~14階が東京地裁、15~18階が東京高等裁判所となっているようです。東京地裁と東京高裁が合同庁舎に同居。法廷は、東京地裁と東京高裁が共同で使うようです。窓がほとんどない要塞の階層は、おそらく法廷なのでしょう。そういや、テレビでみる法廷シーンには窓がありません。

正面玄関には、向かって右側の来客用入口、真中の職員用入口、向かって左側には出口があります。私は来客用入口から入ります。来客用入口には、まるで空港にあるようなX線手荷物検査機と金属探知機ゲートが設置されています。セキュリティチェックです。鞄や携帯電話をX線にとおし、自身はゲートをくぐります。1階のロビーはそこそこ人で混雑しています。弁護士など法曹関係者、裁判の当事者らしき人や集団、職員、見学に来た中高校生の団体など。ロビーの両端にはソファーがあります。そこで打ち合わせをしたり、資料を読んだりしている人もいます。

私が労働審判手続きを申立てたのは13階の民事部でした。エレベーターで13階まで行きました。13階の廊下スペースは少し薄暗く、たしか午後2時前くらいでしたがひっそりとしていました。雰囲気は役所にも似ていますが、役所とはどこか異なる張り詰めた非日常的な空気も感じます。

ところで、東京地裁と東京高裁がはいる合同庁舎の地下1階には、郵便局、コンビニ、食堂、休憩室、書店などがあります。訴訟の提起や労働審判の申立てには収入印紙と郵便切手が必須ですから、郵便局が地下にあれば確かに便利です。

私が最初に東京地裁を訪れて労働審判の申立てを行ったとき、すべての申立て手続きを終えた後、地下1階の食堂に行きました。郵便局の横です。その食堂は、いわば社員食堂といった雰囲気。誰でも利用可能です。はじめに食券を購入するという注文方式です。私は験を担いでカツカレーを注文。金額はたしか600円くらいだったと思います。味は良くも悪くも社員食堂の味でした。ちなみに、食後に食堂の対面にある書店にも立ち寄りました。裁判所にある書店だけあって、法律関係本しか販売されていません。私はここでも験を担いで一冊購入。購入の時は認識していなかったのですが、価格の1割引で購入できていたようです。 

皆さまも一度裁判所へ行かれてみてください。ロビーには、その日に行われる裁判リストも置かれていますので、事件名や原告・被告の名前を見ながら、関心のある事件の審理が行われる法廷の傍聴席に行かれるとよいでしょう。

では、今回は少し話がそれましたが、次回は本当に「労働審判手続申立書」についての解説をしていきます。お楽しみに。

街中利公

本noteは、『実録 落ちこぼれビジネスマンのしろうと労働裁判 労働審判編: 訴訟は自分でできる』(街中利公 著、Kindle版、2018年10月)にそって執筆するものです。

免責事項: noteの内容は、私の実体験や実体験からの知識や個人的見解を読者の皆さまが本人訴訟を提起する際に役立つように提供させていただくものです。内容には誤りがないように注意を払っていますが、法律の専門家ではない私の実体験にもとづく限り、誤った情報は一切含まれていない、私の知識はすべて正しい、私の見解はすべて適切である、とまでは言い切ることができません。ゆえに、本noteで知り得た情報を使用した方がいかなる損害を被ったとしても、私には一切の責任はなく、その責任は使用者にあるものとさせていただきます。ご了承願います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?