見出し画像

③ポジティブ回路を作る~治るための道筋1~【パニック・不安症】

前回、パニック時の対処法をいくつか書きました。
是非たくさん試してみてほしいし、
「ほんの少しでもラクになれる方法を知っているから大丈夫」
「次に発作が起こったら今度はあれを試してみよう」
と、お守りのように持っていてほしいです。
それだけでも、
予期不安や次にくるパニック発作に過剰に怯えることなく
少しだけ前向きになれる気がしませんか?

対処法はそれはそれで試しつつ、
一体パニック・不安症とは何なのか。
自分の身体で何が起きているのか。
きちんと元からこの病気・症状を治すためにはどうすればいいのか。
私なりの解釈で書いていきたいと思います。

ポジティブ脳とはどんなもの

ポジティブ思考とネガティブ思考、
その違いは何なのか。
どんな事でも悪く捉えずに、いつだって前向き!
アンミカさんのようなスーパーポジティブに生きれる方は
中々いないと思います。
誰だって常に楽観的である訳ではないし、
嫌な思いや悪い考えは多少なりともあるでしょう。

ただ、私が思うにポジティブ思考を持つ人とは
・マイナスな気持ちや考えを引きずらない
(気持ちの切り替えが上手)、
・マイナスな気持ちを深く追求しない、
それが自然とできる人、です。

自分がその真反対の人間である事は重々わかっていて、
長年メンタルが不安定な理由の1つも
そこにあるだろうなぁと思いながら、
考え方を変えたいな…
でも何十年もこの思考回路で生きてきてて…
ポジティブに生きたいって言っても中々難しい…
ごにょごにょと向き合わずにいました。

ところが、このパニック・不安症に関して言えば
ポジティブ脳が克服のカギを握っています。
大胆に言ってしまえば
ポジティブ脳さえ作ってしまえば治る!

脳の無意識ってすごい

人間の脳は進化し続けているとか、
私たちは脳の10%しか使っていないとか、
聞いたことがあるかもしれません。
しかし今、脳科学的に注目したいのは
脳には「意識」と「無意識」の領域があること。
そして「意識」が毎秒8つ程の情報を認識している間に
「無意識」は8万以上の情報を処理しているそうです。
「無意識」は「意識」よりも圧倒的に有能で
脳の機能をあますことなく活用しています。

脳は私たちの身体に指令を出す、要です。
つまり、脳の「無意識」の領域をいかに使うかで、
身体に「胃を痙攣させろ!」
「酷いめまいを発生する!」
「吐き気だ!吐き気を起こすんだ!」
と指示することも、
「満たされた、幸せな気持ちでいっぱいにしよう」
「わくわくの胸の高鳴りを起こしましょう」
と指示することも、可能なのです。

自動的に反応する脳のネットワーク

無意識の領域を上手に使う、と言ってもピンときませんよね。
だって無意識なんだから。
私はどうすればいいのかと。
大丈夫です。
脳は、構築されたネットワークによって完全に自動的に反応します。
あなたが何もしなくても、
意識よりも1万倍も有能な無意識は素早く動きます。
だからまず、脳にポジティブネットワークを作ることが必要です。

成人の脳にはおよそ860億の神経細胞があります。
その膨大な神経細胞は、私たちが何かを考えた瞬間に
シナプスという接続器官によって結合され
その結果、脳に考えや印象が保存されていくのです。
さらにその結合は
強い感情で、繰り返し考える程に
強く結びつきます。

少し難しい話に思えますが
脳ってそんな構造をしているんだ、と私は衝撃を受けました。
そして同時に、
自分が何をすべきか見えてきた気がしました。
良いこと、嬉しいこと、ポジティブな考えを
できるだけ強く、
できるだけ何度も、繰り返す。

言葉だけ聞くと、病気を治すというには
あまりに陳腐な方法に聞こえるかもしれません。
けれど
自分で自分の脳をプログラミングしている!
良いプログラムができ上がれば
膨大な無意識が勝手に素晴らしい指令を身体に出してくれる!
と理解した上で挑戦すると、
すごく意味のある試みになります。

「ちょっと頑張って」習得するポジティブ回路

何十年もネガティブな考えを続けていた人間は
すでに不安を呼び起こしやすい
身体にマイナスになる指令を出しやすい
脳の構造になってしまっています。
それに最初に書いたように
その考え方を変えるのは中々簡単ではない…。

漠然と良いことをたくさん考えよう!
と言ってもうまくはいきません。
ちゃんと、それを習得するためのテクニックがあります。

ここから先は

2,503字

¥ 300

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?