『あなたの話はなぜ「通じない」のか』山田ズーニー 2024年⑮
通じ合えない痛みをこれほどわかってくれるズーニーさん。これを読めば誰だって、ズーニーさんを信頼して心のうちを曝け出してしまいたくなるではないか。冒頭からがっしり掴まれた。
コミュニケーションを円滑にできたらいいなと思い読み始めたが、人間関係だけでなく、考える力を鍛えるためにも本書は役立ちそうだ。
「考える」にも、方法論がある、というところで目から鱗が落ちた。ぐるぐるうじうじ悩んでいるだけでは、「考える」とは言わないのだ。
考える時は、とにかく問いを立てる。時間制限をつけたり、問いの数で勝負する。そうすることで、始めは見えなかった考えが出てくる。苦し紛れでもいいからやってみると、考える力を鍛えられるそうだ。
思考停止状態から、まずは脱しよう。
「根本思想=言葉の製造源」だという。
演技でいう「目的」みたいなものか。
人に何かを伝えたい時、心からの想い、が何より大切。
「自分の想いにうそをつかな」くとも、相手と内面で通じ合う方法はあるのだから、ゴールを間違えてはいけない。
何か、伝えたい思い、実現したいことがあるとして、それを表現する手段を得るためには10年かかる。コミュニケーションも表現も、訓練が必要だ。
そして、いつか相手の心に届く日まで、信頼し信頼され、心が通じた! と思える日まで研鑽あるのみ、だ。
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