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専門だろうと、専門外だろうと

先日の外来は時間を要しました。
実に5時間。
というと、随分な人数を診察したと思われるでしょうが、12名くらいです。計算すると一人平均25分ですが、15分くらいで終わった方もあれば、1時間を超えた方も様々です。


診療は時間が長ければいいというものではない、と確信しています。しかし、ひとつひとつのご質問やお悩みに伴走しているとやはり時間を要します。


そこで、私の外来は30分に二人と決めているのですが、ちょっとこれでも追いつかないので、そのうち1時間に一人くらいにしないといけないと思います。


患者さんの悩みは本当に多岐にわたります。
医療のことから介護や福祉。このあたりはだいたい私の専門領域。
患者本人からご家族のこと。このあたりもだいたい私の専門領域。総合診療、家庭医、地域医療として。


さらに悩みはひろがります。お金、不動産、法律、空き家・・・。ここまでくると全く専門外です。


では、専門外だからあっけなく断るべきか。もちろん、断る勇気も必要だと思うのです。でも、患者さんはわたしの専門外ともちろん知りつつもあえて質問してくだるのです。それが何を意味しているのか。
専門か専門外か。



ここはひとつ脇においておいて、まずは聞きたいといつも思っています。深い興味をもって。話をしっかり伺ったうえで、やっぱりわたしではないと思えば、その領域に詳しい方を一緒に探せばいいですよね。それは専門かどうかとは関係ないことだと思います。


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