フリーランスの悩み-仕事の条件が合わない・編-

 フリーランスの方は、以下のようなことで悩んだことはないでしょうか。
・仕事がなかなか獲得できない
・継続的に仕事の受注ができない
・受注したものの条件が合わない
・仕事の幅が広がらない
・仕事を断れない
 
 前回までフリーランスが「仕事が取れない」、「継続的な仕事の受注が出来ない」悩みについて、エージェント視点でのポイントをいくつか書いてみました。今回はフリーランスの方が仕事を受注する際に「条件が合わない」悩みについて書いてみたいと思います。あくまで弊社周り(マーケティング領域のフリーランスマッチング事業をやっています)の主観的なものですが、フリーランスの方の業務獲得の一助になれば嬉しいです。
 
 仕事の条件っていくつかあると思います。以下に列挙してみます。
・業務の内容(何をいつまでにどうやるのか、何を要望されているか)
・業務量(拘束時間)
・報酬
・業務環境(出社、リモートなど)
・契約期間
 
 他にもあるかも知れませんが、エージェントとして活動している中でみると、フリーランスの方が気にしているものが上記になります。
 
 今回は、冒頭に結論をお伝えしたいと思います。ずばり、「条件が合わない」の解決策としてはやはり事前に細かく確認することに尽きます。
 
 業務の条件について、フリーランスの場合は採用などに比べると業務内容を詳しく事前にお伝えし、面談などでも細かく質問できますし、している方が多い印象です。採用の場合は業務内容以外にも社風やキャリアの積み方、体制、評価制度、福利厚生など気になることが多いと思いますが、フリーランスの場合はほとんど業務内容に質問が集中します。

 ですが、実際に業務に入ってみると条件が合わない、という事例もあります。割合はそんなに多くないですが、聞いていた業務と違う、想定していた業務と違う、報酬が割に合わない、などがあります。企業側からも、思っていたスキルと違う、目標(KPIなど)が達成されない、払っているフィーに対して成果が‥、などの不満を言われることがあります。

 ミスマッチは採用でも普通に起きますが、客観的に見ていて原因の一つに言葉の定義が企業によって違うと感じます。例えば「プランニング」と言ったときに、ある会社ではツールですべて行いますが、ある会社では人力で行っています。その中間もあります。担当する業務範囲や求めるレベルも微妙に違うのでここまでやるの、ここまでやってくれない、などのトラブルも生じます。

 「ディレクション」という言葉もあいまいで、どこまでを指しているのかは結構人によって違います。なので、事前に、面談などで細かく作業内容、領域まで確認した方が良いと思います。あとは業務に入って初期の段階でしっかり確認することですね。

 身も蓋も無いですが、正直仕事なのでやってみなければわからないところが多いです。実はこれは採用でも一緒です。私自身も複数回の転職を経験していまし、また、管理職の立場で転職してきた人を3桁ぐらい見ています。そしてフリーランスとしてマッチングした人も3桁以上見ています。前職で活躍していた人が新しい会社で活躍できない、というのはよくあることで、仕事の定義って企業によって実は結構違うんですよね。例えば同じ営業職でも、大手代理店の電通と博報堂とでは結構違います。

 弊社ではそんなことの解決策の一つとしてトライアル契約(1か月)を導入して解決しています。まだ導入して半年ほどですが、幸い今のところトライアル期間内に解約や終了になったケースはありません。

 冒頭の結論に戻りますが「条件が合わない」の解決策としてはやはり事前に細かく確認することに尽きます。契約内容的なこと、社風、スタッフとの相性などもありますが、確認できることとそうでないこともあります。フリーランスは良きことも悪いこともすべて自分に返ってきますから、こんな事確認していいのか、と思わずにどんどん確認することですね。

 合わなかったら無理に引っ張らずに契約を解消して次を探す、という事が出来るのもフリーランスの利点です。採用とは違い、すぐにやめられる、嫌な仕事を続けなくていいというのはフリーランスの特権でもあります。
 
 自身の業務の幅を広げるためにあえてトライすることは良いと思いますが、合わない業務を無理に続けることはお互いにとって不幸です。良い業務に出会うために、客観的な立ち位置で見ている我々のようなエージェントをうまく活用してもらえると嬉しいです。
 


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