皮膚の構造 表皮①
健康な皮膚の状態について学習。
皮膚構造は外界から順番に表皮⇒真皮⇒皮下組織の順で成り立つ。
今回は表皮構造について大まかに理解していく。
表皮断面図 概要
◎皮脂膜
…皮膚表面を覆う天然の保護膜。汗(汗腺分泌)と皮脂(皮脂腺分泌)からなる。肌の水分蒸発を防ぎ肌表面を滑らかに保つほか、PHを弱酸性に保ち細菌増殖を防ぐ役割も担う。
◎角質層(角層)水分保持に関与
…表皮の最も外界に位置する。化粧品によく記載のある「角質層まで」の角質層の部分。数~10層の規則的に並ぶ無核の死んだ細胞で成る。15-20%の水分を保持しており10%以下になると乾燥肌。この層がなくなると外界から保護ができず24時間以内に生命活動維持が困難となる。ラメラ構造を持つが、これについては別記事にて記載する。
◎顆粒層
…紫外線を反射させ内部への侵入を阻止する
◎有棘層
…表皮内で最も厚い層。有棘細胞5~10層で成る。細胞間にはランゲルハンス細胞があり(抗原提示細胞)という免疫に関与する細胞があり、異物の侵入を体内に知らせる役割がある。細胞間にリンパ液が流れ栄養運搬されている。
◎基底層
…95%の基底層細胞(若い角化*細胞=表皮ケラチノサイト)1層と色素細胞(メラノサイト)5%から成る。メラノサイトは紫外線などの影響を受けることでメラニンを合成し肌色に影響する。メラニンの主な働きは紫外線の防御。
*角化とは基底層で作られた角化細胞が成熟し変化する現象のこと
◎表皮基底膜
…表皮と真皮の堺にある膜。老廃物や栄養を受け渡す等物質交換のコントロール。また、細菌などの病原菌の侵入を防ぐ。
次回ラメラ構造について学習していく。
引用・参考文献
1.しっかり学べるスキンケア教本 クレンジングから小顔ケアまで!第六版第一印刷 伊藤拳監修 一般社団法人 日本スキンケア協会 2021
2.最短で美肌になるために知っておきたいスキンケア大全初版 すみしょう株式会社KADOKAWA 2021
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