#014 ちいさな挑戦
このセリフのやりとりを目にして、
この小説(第1話)のコンセプト(メッセージ)は、
他人にどう思われようが、自分のしたい挑戦をすればいい。
やりたくない努力よりも、したい挑戦をしよう。
わたしは、そう感じ取りました。
そして、ふと思ったことがあります。
…… というわけで、本題です。
「がんばっているひとに、がんばれ! と言ってはいけない」
ずいぶん前から耳にするようになった、このフレーズ。
そもそもコレ、うつ病のひとに対してのNGワードだったはずなのに、
いつの間にか、一般化してしまいました。
もやもや~、モヤモヤ~。
例えば、わたしの場合、どう言われたら、
モチベキープとかモチベアップにつながるだろうか?
ちょっと考えて、すぐに答えが見つかりました。
「がんばってる姿、カッコいいね」「がんばってる姿、ステキだね」
これらの類いの言われ方です。
「カッコいい」とか「ステキ」とか、そんな感想ワードがついていると、
わたしの場合、とても照れ臭くて、とても嬉しいです。
言われ慣れていないため、すぐに「ありがとう」が出てこず、
そもそも感謝すべきかどうか戸惑ってしまい、
ちょっと狼狽えながら、嬉しさも誤魔化しながら、
「え? そんなことないです」と謙遜したうえで、
「でも、ありがとうございます」と感謝の言葉をくっつけます。
わたしのこのリアクション、
なぜだか「がんばる」の方じゃなくて、
「カッコいい」「ステキ」という方に反応してしまっています。
で、心ん中で、
「よし! もっとがんばろう!」「もう少しがんばろう!」
わたしはそう思っちゃっています。
しかもコレ、ぜんぜん上から目線の言われ方じゃないし、
どっちかといえば、ファン目線からの言われ方?
なので、
「がんばっているひとに、がんばれ!」と言ってあげたいときは、
「がんばってる姿、〇〇だね」
喜びそうな感想ワードつきで褒めてあげると、
モチベキープとかモチベアップにつながる気がします。
ややこしい思春期の子どもに通用するかどうかは分かりませんが、
意外と内心喜んでくれるはずです。
(思春期のお子様のいる保護者の方、試す価値アリかもですよ)
もうひとつ、あります。
昨今、嫌われがちな「努力」というワード。
わたしは昭和世代なので、さほど気にはなりません。
小学生のころ、習字の時間などに、
大筆で力強く「努力」と書いていました。
ちなみに、ほんと最近は、
言葉狩りや、ひとさまの発言への攻撃が凄まじくて、
政治家・著名人に対して以外にも、
あちこちで「一般人による一般人への検閲」があります。
誰もかれもが、
噛みつきグセのある、
「野党議員さん」や「ジャーナリストさん」になっちゃていて、
SNS上では、一般人同士の間でも、攻撃し合っています。
世も末なのは、失言を拾ってやろうと、
盗聴(隠し録り)するスパイまがいのひとまでいて、
相手を怒らせて失言させようと、
トラップ(罠)的な質問をして、その音声データを記録。
相手を怒らせた質問は、あとで編集・消去して、
「はい。〇〇ハラの証拠です」と世間に晒します。
北京五輪のときの北島康介さんの名言をお借りして、
「何も言えねぇ」です。
ごめんなさい。脱線したので、話を戻します。
嫌われがちな「努力」というワードについてです。
「こんな時期でもできる挑戦がしたかったんだ」
この成瀬あかりのセリフに、わたしは気づかされました。
※こんな時期とは、コロナ禍のことです。
「努力」という言い方が気に入らないなら、
「ちいさな挑戦」と言えばいいんじゃないかって。
自分で言うときは「努力します」じゃなく、
「ちいさな挑戦から始めます」とか、
「ちいさな挑戦ですが、これからも続けていきます」など、
そんな言い方に変えればいいんじゃないかって、ことです。
なんだかワクワク感ありますし、
周囲のひとも「おっ! カッコいいじゃん」と思ってくれそうだし、
この変換の仕方だと、発言のあとに「がんばれ」と言われても、
あまり腹が立たないような気もします。
ちなみに、ひとから言われる「努力」ですが、
正直わたしはほとんど言われたことがありません。
(子どものころから要領がよかったので)
わたしもコロナ禍に、
成瀬あかりと同じく「こんな時期でもできる挑戦」をしました。
わたしの場合、主たる目的は「現実逃避」でしたが、
いま振り返ると、コレも「ちいさな挑戦」でした。
程度の差こそあれ、ひとは誰しも、なにがしかの事情を抱えています。
悩みは増えたり減ったりしますが、なくなるなんてことはありません。
いま抱えている不安や、将来への不安、
自分でもよく分からない漠然とした不安など、誰もが抱えています。
過去に1度くらい、よからぬことを考えたひともいると思います。
わたしもそうです。でも生きています。
この[note]に集う方々のなかには、
ここが、居場所・逃げ場所・隠れ場所だったりするひともいるでしょう。
わたしもそうです。リアルの世界とは違う「居場所のひとつ」です。
この[note]に記事を書きながら、
自分のなかにある「こころの声」に気づかされることもあります。
自分が書いた文章に、応援されるときもあります。
「なかなかイイコト言ってるじゃん」 そう思う瞬間もあります。
てか、この[note]で、おそらくみなさん、
「ちいさな挑戦」をしているんだと思います。
わたしはこの「ちいさな挑戦」という言い方、なんだか好きです。
肩に力が入った「努力」じゃなくて、
身の丈にあった「挑戦」で、無理していない感じもあって、
なんだかちょうどいい具合です。
いろいろめんどくさくて、
あれこれプレッシャーのかかる世の中です。
ついつい、ひとさまと比較してしまって、凹んでしまう人生です。
でも、
少し先の目標を立てて、否、少し先の楽しみを想像して、
「努力」じゃなくて「ちいさな挑戦」をしていくことで、
息を整えながら、ゆっくり、
周りの景色を見る余裕を持ちながら、しっかり、
自分の歩幅とスピードで生きていくことができる気がします。
ちなみに、いまのわたしは、病んでいません。
深夜から朝方にかけて、この記事を書いてしまったため、
記事の後半、こんな感じになってしまいました。
お恥ずかしい限りです。
いまどきはもう誰も使いませんが、てへぺろ(・ω<) です。
★夏の読書に最適です★
宮島 未奈 著「成瀬は天下を取りにいく」
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