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来たる台風、備えある建物

懐かしい写真が出てきました。昨年訪れた南大東にある大東そば屋さんです。

大東そばは、沖縄本島や八重山そばと違って太く、ややうどん寄りな麺とアッサリとした鰹出汁に特徴があります。
那覇においしい大東そば屋があったのですが、何年か前に閉店してしまって食べる機会が減りました。

現在は大東島にあるお店か、那覇で年数回開かれるフェアで食べられます。
機会があれば、同じく大東名物の島寿司(さわらやマグロの漬け寿司)と共に召し上がってみて下さい。

中央:大東そばと島寿司。
左上:国内の料亭が奪い合いをする程うまいと
評判の南大東産かぼちゃ

大東そばの特徴と希少さを語ったところで本題に入ります。

南大東は台風でお馴染みの島でもあります。場所はわからずとも名前は聞いたことある、という方も多いのではないでしょうか?

「台風○号は現在、南大東島を暴風域に巻き込みながら北上しております。最大瞬間風速は51m………」台風シーズンの天気予報で聞くことができます。 

南大東島は台風が勢力をグングン上げながら通過していく進路上にあることが多く、食らう風速も凄まじいのです。

街並みや建物は、台風を強烈に意識した造りになっています。トップ画の大東そば屋さんからも、その特徴を確認することができます。

営業中なのにのれんが出ていません。
台風でなくても普段から風が強いため、外に掛けておくとあっという間に飛んでいってしまうそうです。
営業中は店内に、のれんがかけられています。
建物が低いです。(これは街全体に言えます。)
屋根に瓦が使われておらず、トタンです。

瓦は台風で吹き飛んでしまうため、他の場所でもトタン屋根の建物が多く見かけられました。

エアコンの室外機にチェーン!
左側に写っていますね。チェーンがかけられています。盗難防止ではありません。
吹き飛ばないよう、予防しているのです。
強烈な台風中に外を出歩くことはありませんが、近くの敷地からゴロゴロ室外機が飛ばされて来たらと想像すると、顔面蒼白になります。

室外機の後ろにあるトタンの雨戸。台風接近時にはキッチリしめられる様式になっています。
こちらも雨風と飛来物に強いトタン仕様。南大東ではトタンが大活躍です。

ひとつひとつの植木を取り囲む丸い石にもご注目。室外機にチェーンを巻くくらいなので、台風の時は全て室内に仕舞うと思いますが、強風対策なのでしょう。「倒れるなよ」とばかりに、きっちり周りを置石で固められています。

入口右から2番目の植木にご注目。
左から右へ吹く風の影響を受けていますね。
葉の形が風に吹かれた形のままです。
普段から風が強いと伺えます。

展望台から南大東を眺める

自分が暮らす街とは違う、建物や街並みに興味をひかれました。
南大東が強烈な台風をくらっても、建物や人的被害をあまり出さないのは、島民が普段から防災を意識した行動を取っているからだと気がづきました。

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