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不思議な縁と運命 マカピーの日々 ♯1463

マカピーです。
村上春樹さんの著作をAudibleで聴いて思い出したのです。

『東京奇譚集』の中のオムニバスの一つに、一人息子をハワイでサメに襲われて亡くなった母親の話がありました。

突然の知らせを受けて、彼女は息子に会いに行く情景の描写をマカピーは沈痛な思いで聞いていました。

するとマカピーが記憶が突然カナダで起きた事件を思い出させたのです。

それはマカピーが経験したのではなく、マカピー次男から聞いた話でした。

マカピーの三人息子たちはマカピーの海外の仕事で転勤を繰り返してたので生まれも育ちも海外の環境だったのです。

もちろん日本へは行くことがありましたが、基本的には生まれてから今も海外暮らしのままです。

マカピー次男はウズベキスタンのインターナショナルスクールを卒業した後カナダのバンクーバーにある大学へ行くのですが、彼に純粋な?日本人の友達はいなかったようです。

それはマカピー次男がアプローチをしても日本人留学生の多くが集団で「固まって」いるばかりで、打ち解けようとしないように感じていたからのようです。

ところが、その彼に珍しく日本からの留学生に仲良くなった友達が出来たと喜びのメールがありました。

良かったよかった!

男子学生二人だったのですが、しばらくして、彼らは休暇中に沖合にあるバンクーバー島へキャンプへ行きそこの湖で泳いでいて溺死してしまったのでした。

マカピー次男はその事にかなり動揺してしまいます。

遺族がバンクーバーに来て息子の遺体を持ち帰ったのか、火葬したのかを忘れましたが、マカピー次男は遺族に会いに行くことも出来ない程ショックを受けていたと言います。

「ボクは何だか分からないほど怖かったんだ。それで、どうしていいか分からなくて家族と会わなくちゃいけないと思いながら行けなかったんだ」

当時の様子をメールで知らせてきました。

その事件を聞いたのは、マカピーがザンビアで仕事をしていた頃です。

ところが、マカピーが驚いたのはマカピー次男から、亡くなった友達が留学前に日本で米国人から英語を習った事と聞いていたからです。

そしてその名前がマカピーの同僚の名前と似ていると語った事です。


ハノイの街かどで



マカピーは米国人と結婚していた同僚に尋ねると、確かに彼女の夫はその大学留学した優秀な若者だったと同僚もその名前を憶えていたのです。

マカピーが彼女の夫の教え子がせっかくマカピー次男と友達になったのに、不幸な事故でカナダで亡くなってしまったと伝えると彼女もしばらく何も言えないでいましたがやがてこう語ったのです。

「それにしても、世間は狭いものね。旦那の日本人の教え子がマカピー次男と同じ大学の友達だったなんて・・・国際感覚のあるいい青年になると期待していたのにそれが叶わなくなってしまって本当に残念だわ」

マカピーでした。
最後までお読みいただき感謝します。若者が亡くなると辛いなあ




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