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#4 題名のない今日

「例えばどんな理想も描ける 魔法のペンをもらったとしたら ぼくはどんな世界を描くのかな」

平井大の『題名のない今日』の冒頭詩である。

自分の理想とする世界とは何だろう、この歌詞を聴いたことを契機に考えてみた。そこで私が思ったのは、何も変わらない日々には飽きてしまうだろう。ただ、変わりすぎる日々には疲れてしまうだろうと。安定した生活に少しの変化がある日常を求めているのだと思った。

デルタ株の流行より毎日東京では5,000人を超える感染者が記録される中で、外出規制を今まで以上に自分にかけ、自宅での時間が多くなり、日常のささやかな変化、家族や友達、彼女の存在の大きさ、ハーゲンダッツのラムレーズンの美味しさを再確認した。自宅での過ごす時間は何も変わらない日々で、何か変化を求めて物欲が高鳴った。しかし、大学一年生の頃を思い出すと、日々濃密な時間があり、変化に明け暮れる日々に疲れを感じていたなと思いだした。人はわがままとさえ思った。丁度いい日々とは何だろうか、そう考えた末に帰着した答えが”少しだけ変わる日々”だ。

大学三年生の今日公務員という職を目指して早三か月が経とうとしているが、将来の自分を想像することが多くなってきた気がする。そのとき描く未来は今自分が描いてきた、また家族に描いてもらった未来が前提にある。それプラスαの世界をだ。しかし当たり前のように描いてしまっているこの前提としての未来には、まだまだ磨く余地があるのだと思う。

「なにげない日常に花束を なにげない景色に額縁を 題名のないこんなありふれた今日が 僕たちが作り出した 生涯一の名作さ」

丁度いい日々ってこんな感じよね。

二番にはヒーローの話が

「例えばポケットにクッキーを見つけたらそれをバレないように食べてしまうより みんなと分け合って笑っていられるような そんな人がヒーローって呼ばれる世界の方がいい」

ヒーローと聞いて思い浮かべるのは、悪に立ち向かうアンパンマンとか緑谷出久とか、はたまた試合で活躍した大谷翔平とか坂本勇人とかかな、しかしここでのヒーローってそんな大きなことを成し遂げなくてもなれる日常を守る存在として描かれている。

「奪い合うLOVE その度にすり減るHEART 小さな地球を救ってみないか」

恋愛的なLOVEでも良いと思うが、このLOVEを人間との信頼のようなものに近いLOVEだとして捉えたら、その後の平井大の歌詞が気持ちよく入ってくる

「なにげない一言に花束を なにげない優しさに歓声を 今は名もなきエキストラだとしても いつかは世界を救う未来の君がヒーローさ」

人にかける言葉は時に自分が想像する程より大小変化して影響してしまう。以前妹と口げんかした時に、父親に言われた言葉を大切にしている。自分の状況・立場を見つめ直してから発言をしろと。またこのようにマイナスな影響だけでなく、何気ない一言が他人を喜ばせたりとね。

だから最近、総じて心がけていることがある。それは【大切な人ほど余計なくらいに丁寧に接する】ということである。”親しき中にも礼儀あり”とあるがその通りである。その他人への影響がいつか良くも悪くも波及効果となって自分に跳ね返ってくることも含みに行動していきたい。

そして最後に

「ヒーローが暮らす題名のない今日 片隅で花束が誇らしく咲いてる」


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