第7回ベンチャーM&Aサミット【4/4】ウェブ・IT領域ビジネスが進むべき方向
「ウェブ・IT領域のビジネスはどうイグジットするべきか」をテーマに開催した、ベンチャーM&Aサミット Vol.7。
今回は、ウェブマーケティング領域の上場企業の代表を務める河端氏、宮本氏、そしてウェブマーケティング領域でのビジネスに加えて、Web・IT領域のM&A仲介を始められた吉岡氏をゲストにお招きしました。
上場してからいくつもM&Aを既に行ってきた立場、上場して、これからM&Aを行う立場、社内外含めて多くのM&Aに関わってきた立場、それぞれからのご意見をうかがいました。
当日の様子をテキストにてお届けします。
アルゴリズム変動に左右されないサービスとは
冨岡
アルゴリズム変動が激しい状況ですが、買収価格は年間利益の何倍くらいが妥当だと思いますか?
吉岡
DeNAがiemoやMERY、Find Travelを破格の値段で買うみたいなことがあったので、東大生など高学歴の学生起業家はメディアを作って上場企業に売るぞ!みたいになっていましたが、それはもうけっこう厳しいですね。
マックスで年営業利益の2年で、相場は年営業利益の1年から1年半くらいがSEOメディアの価値になってきているかなと思います。
特に2018年の8月のコアアルゴリズムアップデートで、YMYLと呼ばれるお金・健康系領域では検索結果の8割が入れ替わりました。
今は厚生労働省や医療関係者運営のサイトなど信頼性が高いものが表示される割合が高いため、メディアは検索流入を得づらいです。そういうジャンルでは全然値段がつきませんね。
もし売却を考えているなら、そもそもYMYL領域でメディアをやるのはナンセンスかなと思います。
順位が落ちづらいジャンルを選ぶことが重要ですね。最近だとマッチングアプリ領域の比較サイトや転職や求人領域が安定していて、手堅く収益を出しています。
宮本
アフィリエイトの場合は、アフィリエイターさんがひとつの市場に一極集中する傾向があります。集中する先はクレカローンから美容、人材と推移していますね。
アフィリエイターが集中していて単価が高い市場では、月に3~4億発注してもらえることもあります。
そういう市場を選ぶことが大事ですね。
吉岡
昔の仮想通貨みたいな領域ですよね。今は仮想通貨は厳しいですが。
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