第7回ベンチャーM&Aサミット【2/4】2017年JASDAQ、2018年東証二部、2019年東証一部に上場<ネットマーケティング社・宮本代表>
「ウェブ・IT領域のビジネスはどうイグジットするべきか」をテーマに開催した、ベンチャーM&Aサミット Vol.7。
今回は、ウェブマーケティング領域の上場企業の代表を務める河端氏、宮本氏、そしてウェブマーケティング領域でのビジネスに加えて、Web・IT領域のM&A仲介を始められた吉岡氏をゲストにお招きしました。
上場してからいくつもM&Aを既に行ってきた立場、上場して、これからM&Aを行う立場、社内外含めて多くのM&Aに関わってきた立場、それぞれからのご意見をうかがいました。
当日の様子をテキストにてお届けします。
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2017年JASDAQ、2018年東証二部、2019年東証一部に上場<ネットマーケティング社・宮本代表>
「買いたい」と手を挙げた段階
冨岡
ネットマーケティングさんは最初に上場されてから3年弱たちますが、M&Aはまだ1件もされていないですよね。
宮本
今は創業時からやっている広告事業と、恋活・婚活マッチングアプリの「Omiai」を運営しているメディア事業の2軸でやっている状況で、おかげさまで市場の規模も拡大しているので、そこをコツコツ耕しています。
新規事業はこれまでに13回挑戦しているので、逆に言えば11回は空振りしている状況です。
3本目の矢になる事業は自社リソースを活用できる新規事業開発と、既にある程度ビジネスの種ができていて時間を買うM&Aという手法のいずれも検討したいと思っているので、「これからは、新たな取り組みとしてM&Aをやっていきたい」という所信表明をした段階ですね。
― 宮本邦久氏 株式会社ネットマーケティング 代表取締役社長兼CEO
2017年3月東証JASDAQ市場上場、2018年5月に東証二部へ市場変更、2019年4月に東証一部銘柄に指定。
新卒で日商岩井(現:双日)株式会社に入社。のちにITX株式会社に転籍し、ネット事業に携わって培ったノウハウを生かし2004年7月に株式会社ネットマーケティングを設立。企業のWebプロモーション支援サービスを開始。2012年より恋愛マッチングアプリ「Omiai」を運営。
上場後、経営者がぶつかる壁
冨岡
IPOを経験された身として、検討中の方へ教えてあげたいこととしてはどういったことがありますか?
宮本
上場すると基本的に増収増益を求められるので、一つの事業に思いが強くあって、その事業を伸ばし続けていきたい経営者には上場は向いていると思います。
いろんなことに興味があると、新しい投資をするために(赤字を)掘ることになりますから、業績にボラが出て、株主は怖くてついていけなくなります。
そういう人はどちらかというとM&Aがいいと思いますね。
うちの場合は上場準備から上場まで7年かかりましたが、その中で会社の形は変わりました。
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