音楽と、心の感触みたいなもの。
おはようございます。
昨日は、また寒くなって季節が冬に戻って、ちょっとがっかりしていました(#天気で一喜一憂しちゃう)
さて、今日はひさびさに音楽の話を。
突然ですが、ある音楽を聴くと、ぶわあっと蘇る記憶ってありますか?
昨日、夜道を歩きながらなんとなく思い立って、ノラ・ジョーンズを聴いてました。すると、ヨーロッパに行った2年前くらいのことをたくさん思い出して。
はじめてベルリンに行った時のこと。
雨ばかり降っていて、3月なのにとっても寒かったこと。
日本みたいにあたたかい食べ物が少なくて、硬いパンとサラダと果物でなんとか凌いでいたこと。
いろんな部屋のドアノブや手すりがやたら大きくて可愛かったこと。
初めて一人で現地のオーケストラを聴きにいって、感動で言葉が出なかったこと。
友達とバレエを観にいって、そのままバーで美味しいワインを飲んだこと。
ベルリンでストリートライブしてるおじさんに思わず立ち止まったこと。
帰り際、時間ギリギリまで本屋さんにいて、ベルリンのストリートアートの写真集を買ったこと。
ベルリンの大学に通う同年代の難民の男の子と仲良くなったこと。
細かいことや忘れていたことまで一気にぶわあって蘇ってきて、思わずあの独特の学生寮の部屋の匂いまで感じるんじゃないかって思いました。
しかも、「何が起きたか」っていう出来事というよりも、「どんな気持ちだったか」っていう心の感触みたいなものを思い出すんです。
例えば、オーケストラの帰り、夜に一人で地下鉄に乗るのにちょっとドキドキしたりとか、寮でやっと一人になれた時に、ふと気が抜けて動けなくなる感じとか。
そういう時に、リラックスするために聴いてたのがノラ・ジョーンズだったから、この曲を聴くと、その時のドキドキした感じを思い出します。
なんというか、言葉になる手前の、「五感の記憶」みたいなものが、音の中に真空パックされているというか。
「◯◯年代の青春の曲!」みたいな特集が、どの世代になってもずーっと続いている理由はとてもよくわかる。
素敵な音楽は、そうやって誰かの記憶に結びつくように、心のそばまで来てくれるように作られているし、それを解凍したときにそのままその心を感じるような、エモさみたいなものも詰まってるんだなあって思いました。
家までの帰り道、そんなちょっと懐かしい記憶を思い出しました。
ちなみに、このあたりの話は、アサダさんのこの本にアカデミックな視点からまとめられていて、おすすめです。
コロナが落ち着いたら、早くドイツに行きたいなあ。
この一年でいろんなことを経験させていただいて、いろんなものがまた違って見えるんだろうなあと思ってます。
世界が早く平穏になりますように。
今日もがんばりましょう😊
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?