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トレードオフを乗り越える

勝ち(競技)にこだわるか、楽しみを目的にするか。

スポーツをしていると、この2つの志向の間で揺れ動くことがあって。

トレードオフというのは、

何かを達成するために別の何かを犠牲にしなければならない関係のこと。いわゆる「あちら立てれば、こちらが立たぬ」に相当する。(コトバンクより)

ということらしいけど、スポーツでもこれが立ちはだかることがある。



高みを目指して頑張るからこそ得られるものはもちろん大きい。そのレベルにあるからこそ楽しめる部分は少なくない。

でも、勝つことだけに執着しすぎれば、ある瞬間に燃え尽きてしまって、続けていくのがどうしようもなく苦しくなることもある。目標を失ったまま競技志向のスポーツをするのは本当につらい。本当に。


であれば、楽しみとしてのスポーツはどうか。

競技志向よりも、もっと気楽にスポーツと関わっていけるので、ただやる分にはつらくない。

でも、あらゆるスポーツは優劣がつくようにできているので、試合をしようとすれば相手との差が出てしまう。やっぱりそれは気になるし、自分の出来が前よりも悪かったら、楽しくない。

競い合うことに疲れてこっちに来たのに、やっぱりどこかで競ってしまっている。それが心地よくない。



そんな思いを抱えて悩むんだったら、スポーツをしなければいい。

そう思って、スポーツから離れている人もいるんじゃないかなと。

私がそうだったから。



多くのスポーツチーム、サークル、コミュニティは、だいたいどちらかのポジションをとっていて、もう一方の志向のコミュニティとかかわりあうことはあまりない。(特にチームスポーツはそうしないとお互いに楽しめないから)


だけど今、フレスコボールはその2つの志向を持った人が同じコミュニティに共存している。

単純に今は人口が少ないから、それができるのかもしれないけど、みんなが、それぞれのやり方でそれぞれの方向に盛り上げていこう!という意識を持っているように思う。

後藤さんがインタビューの時に、

選手目線と運営目線両方でやっていく。

と言っていたように、「強化か普及か」ではなくて、「強化も普及も」という視点。


それは協会という統括組織だからそう考えるということじゃなくて、個人レベルでも同じようなものを持ちたい。

コミュニティに2つの志向が共存できるように、同一個人内でも共存できるんじゃないかと思う。

「競技か楽しみか」ではなくて、どっちも、ということが。

ただ、それは思うより難しいのかもしれなくて、

実際に今は、そのはざまで、ちょっと窮屈だなと感じることがある。



でも、

勉強か、スポーツか。
ワークか、ライフか。

そういうトレードオフ、二項対立は昔から嫌で。

両方とれる方法もあるだろう。
そう考えて、これまで人生選択してきた。

それは、間をとってどっちもほどほど(中途半端)に、ということではなくて、どっちも思いきり満喫できる、二兎を追う方法があるはず、ということ。

大谷翔平選手がプロの世界で二刀流をやったようなことが、自分なりの次元で実現できると思っている。


今考えているのは、あえてその境目をぼんやりとさせておくということ。

自分はこっち。と決めるんじゃなくて、その時々でバランスを変えながらやっていく。

フレスコボールは、そういうことができるフェーズにある。

だから今回も、

競技か、楽しみか。

そこを乗り越える選択肢を見つけたい。

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