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沖縄を炙って食らえ! 国際通りそばの古民家居酒屋 ~炙るチェリチェリ~

那覇で「さぁ飲むぞ!」と思っても、どの店に入ったらいいのか意外とわからないもの。観光客相手の店にも美味しい店はあるけど、せっかくだったら地元の人が行くお店で沖縄気分に浸りたくはないでしょうか。

そんな人におすすめなのが、県庁方面から国際通りに入って、すぐ左の路地に入ったところにある「炙るチェリチェリ」です。まずそのよくわからない店名からして気になるお店。

私は2012年の年末に初めてこの店を訪れ、そこから今に至るまでおおよそ2ヶ月に1度くらいはこの店に通っていまして、今では店長さんやら店員さんと完全にお友達状態になっています。よって、ステマではと言われれば確かにステマです。(といって、私が行ってもさして特別なサービスがあるわけでもないですが。。。)

お店の外観はこんな感じ。もともとは確か倉庫として使っていたと聞いたことがあります。そこを10年ほど前に改装して飲食店として営業するようになりました。

店の中はこういうふうになっていて、基本、古民家のウッディーな作りです。店を入ってすぐのところに調理場があり、カウンターに面したところでいろいろな沖縄食材を炙ってくれています。(ここで炙ってるやつはイケメンぞろいなのもおすすめポイントです)

店の中はこのようになっていて、掘りごたつ式の座敷でくつろいだ雰囲気で料理やお酒を楽しむことができます。よくここをズバーンと貸しきって、地元の人が宴会してたりします。

壁に張り出された「本日のおすすめ」。沖縄県産の食材、もとぶ牛やあぐー豚、島らっきょうを使ったメニューがメインですが、その日ごとに仕入れるおすすめの県外の魚料理もたくさんあります。

お店でまず出されるのがこのお豆腐。

店長がその昔、豆腐屋さんで働いていたことがあり、そのときに覚えた豆腐がお通しとして出されます。これがホワっとして大豆の旨味が効いて実にうまい。

そして、変わり種がこの「海ゴーヤ」。海ぶどうの一種のようでちょっと種類が違うらしく、このような形で育ちます。味はほぼほぼ海ぶどう味ですが、身(?)の形が違うことから食感がだいぶ違っていて、ぜひ一度は食べていただきたい食べ物です。(この店にはあるときとないときがあります)

これはこの店の名物だと私が勝手に思っているクリームチーズのアーサー(ざっくり言うと生のりと思ってください)和え。アーサーはいわゆる海苔と比べるとサラッとした香りなので、調度よく味付けされてクリームチーズに絡められることで香りコクがバランスよく交じり合いこれも泡盛がいくらでも進むコース。「クリームチーズに甘辛く似たアーサーの煮物を和えただけ」と店主は言うのですが、何度作っても味を近づけることができない。。。

そしてこの店の売りはなんといっても「炙り」。沖縄名物の島らっきょうは東京のお店では浅漬けで出てくることがほとんど、沖縄でもチャンプルーや天ぷらにするくらい。でも、そんな島らっきょうをこの店では炙って出してくれます。島らっきょうは炙ることでその甘みが引き出されてホクホクした味。ちょっとマヨネーズをつけたり、ちょっと塩をつけたりすることで何倍でも泡盛が進みます。

枝豆も炙ります。炙られてアツアツになった皮をむけば、香ばしい香りをまとった枝豆が姿を見せ、またそれをハフハフ言いながらつまみます。

これはマコモダケ。沖縄や中国、東南アジアでは一般的な食材で、炙るとたけのこを柔らかくしたような、エリンギを固めにしたような食感でとてもおいしい。食感がおもしろいので中国では炒め物やスープの具材にされるそうです。

いろんな方が知っている「いわゆる沖縄料理」も充実していて、ゴーヤチャンプルー、ソーミンチャンプルー、ラフテーなど、何を食べても外れはありません。これはフーチャンプルー。カツオの出汁がビシっと聞いて、さっぱりしているのにガツンとした味わいのある一品になっています。

県産鶏の炙り。これも外はカリッ、中はジュワ〜系のうまうまメニュー。調理もさることもなく、素材がいいのか噛み締めたときの鶏肉の濃い旨味が絶品です。

イケメンたちはいつもこんな炎と格闘しながら、うまーい食材をうまーく炙ってくれます。その格闘っぷりを見ながら杯をすすめるのもまた一興。

どうしても炙ったテビチが食べたくなったときがあって、通常は煮た状態で出しているテビチを炙ってもらって出してもらったこともありました。トロトロぷるぷるしたテビチですが、炙ってもらったことで表面はこんがり。パリ、トロ、プルと幸せな食感を楽しむことができます。

そう。これにかぎらず、この店はお願いしたことはけっこう聞いてくれます。手近なところではほとんどのメニューはハーフにしてくれるそうなので、「一人で入ったけどいろいろなものが食べたい」っていうときは相談に乗ってくれるはず。

そんなこんなの炙るチェリチェリは国際通りからも近く、おいしい沖縄料理が心ゆくまで味わえるお店ですが、でも、一番の魅力は店長以下の気さくな店員たち。一人で静かに飲みたいときには適度に距離を取り、一人とはいえ少し誰かと話したいときは近づいてくれ、大人数で行ったときにはちょうどいいくらいに「からんでくる」。この距離感がいつも絶妙で何度となく通ってしまっています。

夕飯時に国際通りを歩いていて、「どこに入ったらおいしいものが食べられるんだろう?」って思ったときにはぜひ思い出してもらいたいお店です。

http://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47007297/




しがない(ほぼ)無職の中年ですが、サポートしていただけたら喜びます。