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「資源循環」最新トピック(2023.9.1)

こんにちは。
今週は資源循環および脱炭素社会の実現に向けた企業の取組みを紹介します!


資源循環

1. 全国初!使用済み指定ごみ袋を水平リサイクル!再生プラスチック100%の地域清掃ごみ袋を作製しました

2. 飲料ラベルの水平リサイクル実現に向けた資源循環モデルの構築について

MaaR事務局まとめ

 ①は仙台市の取り組みです。仙台市では、容器包装プラスチックに追加して今年4月から製品プラスチックの分別収集を進めており、回収したプラスチックごみをリサイクル・再商品化する資源循環事業に取り組んでいます。その一環で、分別収集に使用している「プラスチック資源指定袋」を再資源化した材料を使用した地域清掃ごみ袋を作製。使用済みの指定ごみ袋をリサイクルして、ごみ袋の材料として再生利用する「水平リサイクル」は、全国初の取り組みです。
 ②は三菱ケミカルグループの取り組みです。飲料ラベルの水平リサイクル実現に向けた取り組みが、昨年に引き続き今年も広島県の公募に採択されました。消費者が「プラスチック資源の価値」を身近に感じる啓発活動を行って、消費者の意識・行動変容を促すとともに、資源循環型の飲料ラベルを市場投入し、市中での回収スキームを確立させ、再ラベル化までの一連のプロセスの検証を実施します。
 いずれも正解がない中で、新しい仕組みの構築に奔走されている例です。コストや回収スキーム等課題のある資源循環領域ですが、多様なプレーヤーが関わってより一層市場が活性化されることに期待です。

3.「リサイクル対応ペットボトル ダイレクト印刷技術」を開発

4.メルカリと東京大学、「メルカリ」の取引による温室効果ガスの削減貢献量を算出

MaaR事務局まとめ

 ③は飲料大手のキリンの取り組みです。リサイクルに対応した、ペットボトルへのダイレクト印刷技術を開発したことが明らかになりました。従来のインクでペットボトルに直接印刷すると、リサイクル工程でインクが剥がれずにリサイクル後のPET樹脂に着色が残る、透明性や品質が損なわれる等の課題があり、PETボトルリサイクル推進協議会の定めるガイドラインでは、直接印刷は禁止されています。今回発表のあった技術で印刷した表示やバーコードなどは飲用時には剥がれず、リサイクル工程の洗浄時に剥がれて分離させられる革新的なものです。
 ④はメルカリが自社サービス「メルカリ」での取引によるGHG排出削減効果を示したものです。「メルカリ」を通じて日米合計で年間約53万トンのGHGの排出を回避できることが判明しており、これは東京ドーム約220杯分の容積に相当するものです。カテゴリー別では、「メルカリ」で年間取引量が最も多い「衣類」単体で年間約43万トンのGHGの排出を回避することができたとのことです。
 既存の技術の範囲内で対応策を検討するだけでなく、③のような新しい技術を用いて、ユーザー体験の向上と環境負荷軽減を両立させる試みは非常に面白いと感じます。

お知らせ

オフィスで資源循環を実践するサービスを提供しています。ご興味のある方は無料で資料ダウンロード頂けます。