番組制作の裏側
ライターや構成作家、リサーチャーは基本、ひとりで行う孤独な仕事。
僕も仕事はほぼ家でやっており、特定のオフィスに毎日通う習慣はありません。
ただ、時折、テレビ局入りの仕事が発生することがある。
昨日もそんな日で、情報番組のVTR作りを行った。
僕の役目は英語の日本語への翻訳とリサーチですが、素材編集からテロップ作成、オンエア出しまで見ることになりました。
ちなみに、構成作家は会議が仕事の一つなので毎日局に通う人もいます。
僕は会議は得意ではないので、あまり局に行く機会はありません。
話がそれましたが、昨日のように、局で一本のVTRができるまでを見届けたり、実際に企画が映像に仕上がっていく様子を体験していると、やはり多くのことに気づく。
どんなことに気づくかというと、
1本の番組を作るのにどれほどの手間がかかっており、どれだけ多くのプロフェッショナルが関わっているかということ。
朝や昼の情報番組は特にスピード感も求められる。
これは少し考えてみればわかる。
バラエティー番組やテレビドラマでは通常、週一本、事前収録したものを編集して出すのでまだ余裕がある。
でも情報番組は毎日生放送なので、毎日VTRを、それも複数編集して出すことにあんる。
必然的にたくさんの人数が必要になるし、公共の電波で流す以上、出所の怪しい不正確な情報は、基本、許されない。
時間がない中で、ファクトチェックもしっかりやらないといけない。
(そして、僕はこのファクトチェックをやることが多いです)。
こうした関係上、ディレクターさんやADさん、プロデューサーさんたちが常に忙しなく動いていて、本当に僕はいつも、現場で働いていて頭が下がる思いをしっぱなしです。
そしてみなさん、VTRのスタジオでの面白い見せ方をしっかり学ばれている。
どんな文言をテロップに出すか、一単語単位で計算しているし、いつも勉強になります。
僕も含め、みなさんが普段、何気なく見ている番組の裏には、多くの人の繊細な心遣いが込められている。
そんな番組たちを毎日、無料で見られるってかなり贅沢をしているのではないかな、と思うこともしばしばあります。
ひいては、“ものづくり”という話になるのですけど。
たとえば、スーパーなどに売っている小さなお皿でも、その一つの物事の裏にある苦労を知るってとても大切なんじゃないかな、と最近、強く思います。
大切に生み出したものは、時間はかかるかもしれないけれどいずれその価値が認められて、普遍性を帯びていく。
そんな風に、いつも100%の力で取り組むのは難しいけれど、なるべく一つ一つの仕事を丁寧にやれたら、いいなと思います。
読んで頂き誠に有り難う御座います! 虐げられ、孤独に苦しむ皆様が少しでも救われればと思い、物語にその想いを込めております。よければ皆様の媒体でご紹介ください。