【傍聴】東京地裁を訪れる
裁判は、原則、公開されてて誰でも傍聴できるって話。知ってはいましたが、傍聴したいと思ったこともなければ、連れて行かれた経験もありませんでした。法廷とは、ドラマや小説、映画の中で描かれる世界だったのです。
なれば、ここで傍聴しておくのは大変良い経験なるかもしれない。GW内で平日休みとなった4/30火曜日を活用、東京地裁を訪れてみたのでした。
何故、傍聴できる?
憲法に条文はありますが、その理由までは書いてありません。
ですが、調べてみると、戦前の帝国憲法時代から日本は裁判の公開を定めていたことがわかりました。
流石の江戸時代では非公開。となると、少なくとも、公開裁判は、古来からの伝統ではないが、戦後に新たに導入された制度でもない。
公開裁判の心は何なのでしょう?下の木下先生の記事を読むと、公正さを担保するための手段なのではないか?とありました。
傍聴はどうやる?
傍聴のやり方的な話は、Youtubeを検索すれば見つかります。なので、当ブログでは割愛。いやはや、便利な時代になりました。
少し補足すると、関東在住の場合、東京地方裁判所で刑事事件を傍聴するのが良さそうでした。というのも、裁判予定が、裁判所の入り口で端末を操作しないとわからないため。扱ってる件数の多い裁判所なら、ふらりと訪れても何とかなるでしょう。
東京地裁へ
場所は、地下鉄丸の内線、霞ヶ関駅B1b出口を降りてすぐ。入り口は関係者と一般で分かれてて、一般の人は、荷物検査あり。
早速、端末を探し、傍聴できそうな公判を探します。
以下は傍聴記録。
① 過失運転障害:傍聴できず
1件目は過失運転致傷事件の初公判。冒頭手続を傍聴したかったのですが、待合室でタイミングを測っていた所、見事に入室タイミングを逃し、入室できた時には既に満席でした。
満席の場合は、傍聴不可と注意書きにあるので、(注意される前に)大人しく退室。傍聴席20〜30席位?の小法廷でしたが、まさか満室は予想外。
② 麻薬取締法違反:途中から
1件目が満室だったため、代わりに傍聴。途中入室になってしまったものの、1件目より大きめの部屋(40席くらい?)。こちらは満席ではありませんでした。
入室すると冒頭手続は既に終わっており、証拠調べ手続きに入っていました。次回公判で判決したいが、一部、持ち越しとなった審理あり。
③ 麻薬取締法違反:証拠調べ手続き
端末には、「初公判」ではなく「審理」とありました。傍聴してみると、証拠調べ手続きを行なっていました。
初公判では「違法薬物とは知らなかった」から「そうかもしれないと思っていた」に変更があったようで、「無罪主張はしないということですか?」と裁判官から尋ねられる一幕あり。
最後に日程調整した後、次回で判決すると締めくくっておられました。
④ 出入国法管理及び難民認定法違反:傍聴できず
違法薬物以外の話も傍聴しようと探したのですが、既に満席で傍聴が叶いませんでした。
通路に溢れた傍聴希望者の中には、驚いている様子の方もいました。本件が世間的に関心が強い事件とも思えない。となると、今はGW中のため傍聴希望者が普段よりも多いのかもしれません。
⑤ 麻薬取締法違反:冒頭手続から
こちらも通路に人が溢れておりましたが、幸いなことに傍聴は叶いました。全件麻薬取締法違反になってしまったのは少々残念ですが、あくまで裁判の様子を学ぶことが今回のテーマ。寧ろわかりやすい方がいいはずです。
さて、今回は冒頭手続、証拠調べ、弁論と公判手続きの流れを傍聴することができました。裁判官から被告人への黙秘権についての説明、証人への偽証罪の説明も確かに行われていました。
犯行を認め反省していると伝える被告人、自首をしていると添える弁護側、再発防止に協力すると言う証人、そして再発防止の有効性への疑義を挟み、自主には該当しないだろと反論する検察。
トンボ帰り
せっかくの上京なのだし、皇居ランもしようと、ウェアは持ってきたのですが、それは辞めました。と言うのも、裁判の空気感に圧倒され、5件目の公判傍聴後は、ぐったりお疲れモード...
皇居ランは良いとして、少なくとも記憶が鮮明なうちに...と復路の電車内で iPad を広げたのでした。
おしまい
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