見出し画像

地元の友達に会いたくなった。ブラッシュアップライフ最終回の好きなシーンと感想

ブラッシュアップライフ最終回をリアルタイムで見届けた。

もうバカリズム…いや升野さんありがとうーーーワーッショイ!ワーッショイ!って視聴者みんなで胴上げしたくなるくらい最高の最終回だった!あの結末はまさに「こうなったらいいな」と思ってたものだった。どんでん返しもなく、続編を匂わせることもなく、描写不足でモヤっとすることもなく、たぶん誰しもが納得した結末だったのではないだろうか。


前期は一世を風靡した「silent」に例外もなくドハマりしていたのでロスもすごかったし、
“いやぁ~~次のドラマのハードル上がっちゃったなぁ、何見ても退屈に感じそうだなぁこんなにハマれるかなぁていうか佐倉想くんどこ?” なんて思っていたのに、もう超えた。



最終回直前インタビューで、脚本のバカリズムがこんな言葉を残しているのを読んだ。

最終回、そこまで大どんでん返しや裏切るとか、このドラマに関してはそんなに重要視していないです。一番は、見終わったあとに皆さんに楽しかったと思ってもらいたいです。
(中略)
最終回を楽しくするために、これまで積み重ねてきた感じがあるので、最終話は自分にとっても打ち上げみたいな感じで書いていたので、個人的にも楽しい時間でした。

バカリズム最終話直前インタビューより


本当にその通りになったよ。最終回、とっても楽しかったし好きなシーンがいっぱいあった。

ドラマの最終回のあとって、「あそこの伏線が回収されてない」とか「続編希望!」とかそんな視聴者のヤジが飛ばされがちだと思うんだけど、これに関してはそんな意見も少ない気がする。

あれに続きなんて存在しない。
それほど、もう清々しいほどに「終わり」という言葉がぴったりで、綺麗に締められていた。


ではでは
最終回を見終えて、私的にここが好きぃ!ってなったポイントを語ります。もう自己満なんだこれは。勝手に語らせて。



ファインプレー河口さん

まず、市役所にいたはずの河口さんが同じ航空会社に入社してて超重要なシーンで登場したことが驚きだし、そこからのファインプレーがお見事すぎて、観ながらあーちんと同じ動きしてた。人間、「よっっっっっしゃ」って気持ちになると無言でああいう動きになるんだね。安藤サクラの表情も動きもリアルでにやにやしちゃった。

中村キャプテンとあーちんが同じ地元っていうのは、会社の面接で地元話をして気に入られて就職できるために必要な設定だけではなく、
「北熊谷市役所ですんごい威圧的な態度取られた客(中村キャプテン)をめっちゃ覚えてた河口さん」を作りあげるためにも必要だったと思うと・・ええーっどっこっまっでっ考えらっれってっるっの・・・白目。

ドヤ顔河口さん本当にナイスだった。スカッとジャパンかと思った。


不倫や浮気に容赦ない

幼稚園時代のれなちゃんのパパと先生の関係に始まり、
大人になったれなちゃんと宮岡さん(すっとぼけんなよネタ上がってんだよ!)、
まりりん1週目の福ちゃんとしーちゃんとの修羅場(久しぶりじゃねぇよてめぇやってくれたなァ!)、
そして、中村キャプテンの自己都合でのフライトで愛人旅行。

どれも、バッサバサ斬ってて不倫を1ミリも肯定してなくて好き。

私も理由はなんだろうと不倫浮気ダメゼッタイユルセナイマンなので、不倫した(しようとする)男に対してガンガンにキレて成敗していくシーンが多くて、観ててすごく気持ちよかった!

先生に直接訴えかけて不倫を阻止する、達観したチビ麻美の長セリフもお見事(拍手)


登場時間2分の浅野忠信

先週のラストで一気に不穏な空気にしてザワつかせた新キャラ浅野忠信が、キーパーソンでもラスボスでもなんでもなく、ただの人生2周めのアセアセした若造タイムリーパーだったの本当笑っちゃう。浅野忠信というかただの忠信だったね(ちょっと何言ってるかわかんない)。


私、今期は「星降る夜に」と「100万回言えばよかった」も一応観てるんだけど(どっちも全然はまっていない)、

星降る夜に→ラスト20秒くらいで暗闇で人殺し人殺し…と真顔でボソボソ喋るムロツヨシの登場で急に不穏、

100よか→超いい人と思っていたのに、ラスト20秒くらいで暗闇で真顔でぶどうグミむさぼる荒川良々の登場で急に不穏、

って流れがあったので、おじさんが真顔で佇み不穏な空気になるっていうの立て続けに見たもんで、笑っちゃった。
また佇み意味深おじさんかー!!!って(本当失礼ですよね、ごめんなさい)。



このときをずっと待っていた

Go to Hell 河口さんのグッジョブチクりによって無事あーちんが代打で機長になって、台湾行きの飛行機にまりりんと2人でフライトし、無事空路変更できたとき。

窓から、遠くの空で当たるかもしれなかった光る隕石を2人で確認したとき。もうこの時点で涙目。

でもグッときたのがここから。
台湾の空港にて、まりりんとあーちんがエスカレーターに乗って降りてくシーン。
熱い熱いハイタッチを交わした瞬間に、おーい!ってエスカレーターの下で元気よく手を振るなっちとみーぽんの姿を見つけたときの、ふたりの表情。それ見た瞬間爆泣き。

だめだ思い出しただけで鼻の奥ツーン。(涙腺弱子)

ここから先は、まだ2人が知らない未来。

「あさみちゃん」「まりちゃん」呼びだったのに、テンションが上がってるからか、みーぽんがすごく自然に「あーちん」って呼んだ!ときの!あーちんの顔!

((うわうわ待って、あーちんって呼んでくれたあ〜泣))→チラッとまりりんと顔を見合わせる→((よ゛がっだね゛〜〜泣))っていう、表情だけのほんの一瞬のカット。


ここがすごくよかった。一番好きかもしれない。

からの、みんなで夜ご飯食べながらの熊谷ビューティー学院のプリクラ合体。

つながって、また4人組に戻れたことが、気持ち的にも視覚的にも示唆されているようで、、、ベッドに倒れ込んで幸せをかみしめるところまで見届けることができて、あーよかったねぇってメソメソしてしまった。


使命を果たしたあとは

ここまでの時点で残り20分くらいあったので、そのあとどんな風に描かれるんだろうと思っていたら、2人ともあっさりパイロットをやめて地元に戻ったではないか。

あくまでも目的は、「あの飛行機のパイロットになり空路を変更して、なっちとみーぽんを救うこと」であって、それを果たしたあとはもう自分の好きなように生きている。

最後の人生だから。もうやり直しはないから。

故郷で、本来進んでいた道で人生全うすることを選んだ2人。どんだけブラッシュアップしたとしても、また市役所に勤めるあーちんと保育士になったまりりんを見て、結局は1周めが基盤になっているんだなって。地元を愛する自分には響きすぎた。


とことん友情の物語

これは先日の8話までの感想でも書いたんだけど、潔いくらいに友情に振り切っているのがこのドラマの大好きなポイントなのかもしれない。

最後は4人仲良く老人ホームに入ったけど、そこではみんなが最終的に結婚してたともしてないとも触れていない。

あのシーンだけ見たら、あー結局みんな生涯独身で死ぬまで仲良しでいれたんだねーって思うと思うんだけど、もしかしたら家族や孫もいたかもしれないよね?だって家族がいても老人ホームには入れるし。

なんなら、ただ出てこないだけで若い頃だってなっちとみーぽんにはずっと彼氏がいた可能性だってなくもないし。

あえてそこを描かずに、結婚や出産を大きな話題とせず、徹底して友情の物語にしてくれたのがよかった。

結婚しててもしてなくても、
こどもがいてもいなくても。
どんな選択をしていたとしても、自分と、地元の幼馴染の関係に変わりはないのだから。


変わらない近藤家

友情を描く一方で、どの人生でも一貫した家族のあたたかさをひしひしと感じた。あーちんが何度も人生やり直せたのはあの近藤家だったからなんじゃないかな。

何周しても、
お父さんは思春期にはちょうどよくウザいし、
お母さんは本人いる前で笑顔でお父さんの悪口言うし、
遥は「いいよーん」って車で姉を運んでくれる。

近藤家は何周しても変わらない。
あの家族だったから、安心して何度でもやり直せたのかな。

あーちんがどんな職業に就いても、実家暮らしでも、家を出ても、40過ぎて戻ってきても、全部何も言わずにまるっと受け止めてくれる、変わらない家族がいる。それってすごく幸せなことだよねぇ。

3周めにして初めてちょっと長く生きることができて、遙の結婚式に参列できたとき、バージンロードで幸せそうにお姉ちゃんを見る遙と、嬉しそうに妹を見てほほえむあーちんの表情が印象的だった。優しさに満ち溢れていて。今までこんな幸せな経験を逃してたと思うと、早く死んでたまるかって思うよね。


思い出を重ねたカラオケとトンネル

ちょっと大人になった地元民で久しぶりに集まって朝までカラオケって、私も経験あるけど異常に楽しいんだよね。

YAH YAH YAHを意気揚々と歌うあーちんとまりりんを中心に、そこにいる全員がとびっきりの笑顔でソファぴょんぴょんしながら盛り上がってる姿を見て、もうあたしゃ……あたしゃ……

加藤もアラフォーなっても期待どおり粉雪歌ってもらっちゃって。悪いわね。ありがとね。これからも、よろしくね。

そこからの、朝帰りでくだらない話しながらーのいつものトンネルを4人でくぐりーの、Hello,again〜昔からある場所〜かかりーの、トツギーノ。こんなん全国の世代はみんなささるじゃん。ちょっとバカリズムさんやってくれたなぁ。


深夜に公衆電話に向かうために何往復もしたチビ麻美。
ドラマ倶楽部でカタルシスしながら帰った小学生時代。
疎遠になってなっちとみーぽんと一緒に帰れなくて1人で歩いた日もあれば、まりりんと仲良くなって2人で歩いた日もある。
親友3人も失ったお葬式帰りも。

多分何十回も何百回も通った、すべての人生を見守っててくれた変わらないあのトンネルを背景に、最後これ。


うわーーーん!!泣く!ハッピーエンドにもほどがある!

このあと、老後仲良く4人でおしゃべりする老人ホームのシーンになって、98歳(合計232歳)で人生の幕を閉じたというナレーションのあと、鳩が電線に4羽止まってるシーンで終わり。

これ、私はすっかり忘れてたけど第1話の最初も鳩4羽のシーンから始まってるらしくて、見事な伏線回収だったらしい。


えっ!そんな、平成狸合戦ぽんぽこのエンディングの夜景と耳をすませばのオープニングで映る夜景は全く同じ、舞台である多摩ニュータウンの映像で実は2つの作品は繋がってたって演出と同じ演出だったのー?!←これはただのジブリトリビア

とにかく、本当に良いラストだった…

余韻に浸りすぎて、月曜の朝職場の近くで鳩が数羽てくてく歩いてるのを見ただけで「うっ・・・」ってなった。絶対同じ人いそう。


知るともっと好きになる、裏話

個人的に、映画でもドラマでも音楽でもプロダクトでも…とにかく好きな作品に出会ったとき、
・それができるまでのストーリー
・作者が語る誕生秘話
・実はこんな意味が隠されてた!
・本編では見られない裏話

みたいなコンテンツを見たり聞いたりするのが好きで。はみ出た部分まで深く知ってもっと好きになるのが楽しい。

トイストーリーのエンドロールのNGシーンとかも大好きだし、気になる芸能人のwikipedia読み尽くすのもよくやっちゃう!(暇人の極みか?)

このブラッシュアップライフも、そんなコンテンツがあったので読みこんだ。

まずTwitter公式アカウントでの視聴者からの質問回答祭り。

Q:懐かしの小道具は集めるのが大変そう…どのように集めた?

A:企業に連絡をして取り寄せたり、スタッフの私物だったり…全力で集めました!


Q:エンディング曲はどう選んでる?

A:升野さんが選んでいる曲もあれば、監督やキャストが選んでいる曲もあります。現場の空き時間にあーだこーだ言いながら決めています。

などなど、知らなくても困らないけど知るとよりお話をおもしろく思えるようなエピソードがちらほら。

私的には、毎度おなじみ成人式のシーンだけはもろもろの都合で1〜9話の分まで同日まとめ撮りだったっていうエピソードが一番ほぉーーん!ってなった。まだ台本出来ない状態だったのに、成人式のシーンだけ急いで先に書いたらしい。

えっじゃあ逆に加藤の粉雪も福ちゃんのイケナイ太陽も都度都度撮ってたってこと???強すぎ!


さくっと5分で見れるYouTubeはこちら↓


そんな感じで、みなさんもこういうこぼれ話を全力ですくってみてはどうでしょうか。違った見方ができて新しい発見もあるかも!


得を積むよりも、すごい仕事に就くよりも、地元で平凡な日常を過ごすことを選んだあーちんたちを見て、ドラマを通して大切なものを気づかせてくれた。アイラブユーは世界を救う。

私は今人生1周めなのでいろいろ失敗もしてるけど、周りの人と自分を大事にして最後まで生涯駆け抜けたい。死んだあと白い部屋でバカリズムに何言われても、OK!っていえるくらい後悔なく生きる!

なんだか、全然会えてない地元の友達に会いたくなった。



さいごに

それではここで、私が提供できそうな平成の小道具をお披露目して終わりにしたいと思います。

小学生の時に使ってた裁縫セット。持ってたー!っても多いのでは?!このほかにも確かピングー、イワトビペンギンもあって、やたらペンギンデザインだけ飽和状態だった。偏りがすごい。これは私じゃなくて実家で母が愛用しています。

小中学校のときにみんなに書いてもらったプロフィール帳。中身は個人情報ダダ漏れなので自重します。持ち主のプロフィール欄に「10年後の私→酒のみになってるかもね・・」って書いてあったんだけど、うん、なってない!全然飲めない大人になりました。

いにしえのガラケー。この背面の液晶に好きな人の名前見えたときのブチ上がりは異常。これはとっておいたつもりはなく、最近だったはずなのにいつのまにか20年近く経ってたっていう摩訶不思議現象。


ページをめくるたびに恥しか出てこない小中学生のときのプリ帳。ステッカー貼りゃあいいってもんじゃないよと当時の自分に言いたい。よく見たらドラマにも出てきたナカムラくんもいる!




おわり。(唐突



↓前回の感想はこちら


この記事が参加している募集

テレビドラマ感想文

おすすめ名作ドラマ

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?