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Kippis!(乾杯!)

 だいたい週末は、自宅で酒盛りをすることが多い。やはり一週間の疲れとストレスを吹き飛ばすには、適量なアルコール摂取が欠かせない。

 今週はフィンランド風の酒盛りにチャレンジしてみた。

 まず用意したのは、フィンランド語でshotti lasiと呼ばれる5cmほどの小さなショットグラスだ。

 妻が今年の私の誕生日プレゼントととして、贈ってくれたものだ。サンドブラストという砂を吹き付けて、曇りガラスのように見せる製法でトナカイの模様が描かれている。

 そしてこのグラスに注いだのは、フィンランドから持ち帰ったお酒だ。

 

 左の黒い液体は、koskenkorva(コスケンコルヴァ)というメーカーのサルミアッキ風味のリキュールだ。口に含んだ瞬間に、サルミアッキ独特の薬品のような香りと苦味が広がる。妻は、子供頃に飲んだ風邪薬のような味だと表現した。
 匂いは独特だが、甘塩っぱさが残る感じで、私にしたら飲みやすかった。

 右の透明なお酒は、ミントの香りがするリキュールである。これもフィンランドでは、ショットグラスに入れて一気に飲み干す定番のお酒なんだとか。

 味は一言で表現するならば、ミント風味の歯磨き粉そのものだった。

 アルコール度数は50度と、かなり高めなので、普通ならば喉の焼けるような感覚でむせ返ってしまうところだ。しかし、このミント風味のおかげで冷たい爽快感も同時に喉を通過するので、アルコールによる喉の灼熱感が相殺され、何とか飲むことが出来た。

 ちなみに、最初にこのショットグラスに注がれたこれらのお酒をチビチビ飲んでいたら、「このショットグラスにお酒を注がれたら、一気に飲み干すのがフィンランドのルールだ」と妻に怒られた。

 私は一般的な日本人よりも、酒に強いと思っていたが、白人である妻の方が上手だった。ショットグラスを5杯も連続で空にしたのにも関わらず、まるで顔色が変わらないのだ。お酒の飲み過ぎで、気持ち悪くなったことはないと言うから驚きだ。

 お酒にまつわるフィンランドも、これからどんどん発見していきたいと思う。そして白人ほどではないにしろ、改めてお酒に強い体質で、本当に良かったと思った。



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