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【プロダクト開発のしごと】

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個人的におもろかったー!と思った本を紹介していきます。好きなジャンルは、心理学・哲学・デザイン・文化人類学、たまに健康が入ってきます。
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記事一覧

自分をいかしたい?(西村 佳哲:自分をいかして生きる (ちくま文庫) )

「自分をいかして生きる」ってフレーズは、働いている誰もが自分ごととしていろんな思いを広げてしまう言葉じゃないだろうか? 今私は産休中で、臨月に突入。来年復帰する予定ではあるけど、おそらく今まで通り自分の時間をめいっぱいつかって働くことは難しくなる。 でも、そんな中でもできるだけ「自分をいかして生きたい」という思いは人一倍あると思った。誰にでもできる代替可能な・リソースとして働くのではなく、できるだけ自分のよさを出していきたい。これは、一緒に働く他者に対しても「あなたの良さ

足るを知る。につきるのでは(ロバート H フランク:幸せとお金の経済学)

収入が増えない時代のコスパ最強の金銭感覚。他人と比べたとき、あなたは中流から下流へ落ちていく―。世界の幸福学に影響を与えた、NYタイムズ紙で話題のお金の話。 読み始めたきっかけ数年前にネットで書評を見かけ、気になっていたので購入して、案の定積ん読していた本。やっと読んだ。。という達成感で書く。 要は、以下の3つに絞られると思う 1)コンテクストによって地位財・非地位財の重要性は変わる2)周りのコンテクストに流されると無駄な出費が増えるから注意2)地位財にお金を投下しても

身近で具体的なことに力を注ぐ(西村佳哲:いま、地方で生きるということ)

この本を読み始めたきっかけ私は今回取り上げる「いま、地方で生きるということ」の著者 西村佳哲さんの本は全て読んでいる。結構影響をうけていて。そもそも影響をうけたきっかけは「自分の仕事をつくる(西村佳哲著)」という本との出会い。この本に24-5歳で出会い、当時仕事に悩んでいた自分は「これだ!」と衝撃を受け、Living World主催の泊まり込みインタビューワークショップにも参加したことがある。 ちなみに 当時25歳だった私には、見ず知らずの人達と5日もすごすワークショップに

「賢者」とは自分が楽しめる領域を広げられる人:エチカ(スピノザ)

今回の読書だよりはスピノザのエチカ。 もともと哲学は興味があり、とはいえそこまで深く知っているわけではなく、好奇心で「エチカ」を真っ向から読んだこともあるのだが難解すぎて全く理解できなかった経験を持つ。。 今回はエチカの解説として「100分de名著」でとっかかりを掴んだ。初心者入門の良い本。(しかも國分功一郎先生の解説なのですごくわかりやすい!) この本を読むときに、どんな問があった?以下の2点の問をもって読み進めていった。あたりまえにエチカの理解も含めながら 1)スピ

合理的すぎると疲弊する。必要なのは不合理な贈与(近内悠太:世界は贈与でできている)

読み始めたきっかけ「贈与論」は、前に読んだ「チョンキンマンションのボスは知っている」などでもとりあげられてた人々との関係性とか繋がりを生むキーワードで、気になっていたから、タイトルをみて「へー」と思っていた。あと山口周さんが「面白い」とコメントしていたため、後押しされAmazonで注文した。 贈与と交換は、どう違うのか 贈与は、見返りを相手に求めない行為であること。 交換は、お互いに等価なものをギブアンドテイクする行為。 もう少し詳しく。 贈与は見返りを求めないので、

正解を出さないキャリア:ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式

仕事に疲れて、私一体どうしたかったんだろう?と思った時に選んだ本 1冊目 2019年、転職してちょっとのとき。なんだか疲弊してすり減ってしまい、私これでいいんだろうか?と立ち止まりたくなったお時になにか答えがほしくて選んだ「ニュータイプの時代 新時代を生き抜く24の思考・行動様式」 本について本の全体の内容はこちらがわかりやい https://diamond.jp/articles/-/206674 上記記事から下の画像を引用。かんたんにいうとニュータイプはオールドタ

誰も信用できないけど、上手くいく経済圏( チョンキンマンションのボスは知っている: アングラ経済の人類学)

Facebookのフィードを眺めていると、「この本めっちゃ面白かった!」と友人が熱く熱く語っていたので、気になって読み始めたのがきっかけ あと、「信頼できない人との間での経済圏」というところにも興味があった。「えー、そもそも信頼が成り立ってないと価値の交換って難しいんじゃないの?それってどうゆうこと?」という率直な疑問からスタートした。 この本の構成舞台は香港にあるチョンキンマンション。主に取り上げられているのは、「俺はチョンキンマンションのボスだ」というカマラ。そしてチ

これからの行政は、テクノロジーだけでも語れない?(若林 恵:次世代ガバメント 小さくて大きい政府のつくり方)

先日、5月末まで緊急事態宣言の延長が発表された。新型コロナウイルスへの各国・行政・自治体の対策を見ていると、本当に様々な考え方、価値観、アプローチがあるんだなと思う。 ・4/7〜マスク2枚を配り、不要不急の外出自粛を要請する日本(その後補助金対応も続々でてきた) ・より多くの人をウイルスにさらすことで集団免疫を獲得しようとしているスウェーデン ・3月13日から、学校や飲食店を閉鎖し、国境も封鎖。18日以降は、商業施設の閉鎖や10人以上の会合なども禁じたデンマーク ・5月10

なぜ「許可」をとるのだろう?: 本「みんなの学校」がおしえてくれたこと(木村泰子)

今日は「みんなの学校」がおしえてくれたこと に関連する読書だよりをと思って書き始めた。 木村泰子さんが気になってしかたなくなった そもそもこの本を読み始めようとおもったきっかけは、この記事を読んでから、木村泰子さんが気になってしかたなくなってしまった。 「やる人がいてへんかったら必要ないんちゃう?」PTAなしで始まった大空小 初代校長・木村泰子先生の話https://news.yahoo.co.jp/byline/otsukareiko/20200307-001641

本読みの仕方を変えたことと。2冊まとめて、いろいろ。

2019年の年末くらいから、脱電子書籍し、紙の本にシフト(主にメルカリや楽天)。本に直接雑なメモや線を引きながら、思ったことをさささーと書き綴る読み方を試してみている。 過去には読書ノートを作ってみたり、読書メモをまとめてみたり、ブログにまとめてみたりと色々試したのだけど。再び本を開いたとき、当時の自分が何を思ったのか?何に反応したか?が書かれている方が、シンプルでわかりやすいし、過去の自分と対話してる気持ちになるなと思ったから。 あとは、「本から何かを得よう」ということ

哲学とか人生よりも、目の前の出来事とどう付き合っていこうか

2020年4月読書メモ リモートワークスタートし2ヶ月が経った。外出が規制されている分、夜、夕食を食べた後や、土日の夕方などに本を読む時間が増えた。もともと本好きではあるが、図書館で借りて2週間で読んで返すを繰り返していたので、自分で購入して積み上がった「積読本」が捗っていなかった。 図書館行けない、本がある、時間もあるぞ。 そこでやっと「積読」に目を向けて消化しようというところ。 とはいえ、この「哲学の先生と人生の話をしよう」は、3年ほど前に図書館で借りて読んでた

利休聞き書き 「南方録 覚書」

20代のときから表千家に入門し、約8年ほど教室に通っていた経験があるので、お茶に関する歴史やお作法などは、一般的な人よりは少し詳しいとは思う。 茶の湯といえば千利休は誰もが知る有名人。南方録は高弟南坊宗啓が、利休居士からの聞き書きをまとめたものとされる。 現在でいうと、、エピソード集?エッセイ集的な立ち位置なのだろうか。図書館でたまたま見つけ、手にとって、しっかり読んだことがないので借りてみたら南方録の訳だけでなく、解説も加わりとっても楽しめた 感じたこと短歌や、日本画