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本多俊之「ROYAL HORSE」

昨年の12月に大阪にあるRestaurantBar「ROYAL HORSE」で行われた本多俊之のライブに行ってきました

本多俊之(Soprano & Alto Saxophone)
祖田修(Keyboard)
清水興(Electric Bass)
川口千里(Drums)

ライブ1曲目の「Spanish Tears」は導入部にアランフェス協奏曲を引用して、ちょっとチックコリアの「Spain」をイメージした展開で始まりました。本多ファンでこの曲が嫌いという人はいないと思いますが、この演奏で本多はソロの前半部において、各メンバーに「今日はこんな感じで行くよ」というメッセージを送っているように感じました。各メンバーとのコミュニケーションを十分にとって、各メンバーが100%の力が発揮できるように、適度な緊張感と自由な演奏空間を造りだすことに注意を払っているようでした。

静かに始まったこの曲は後半から徐々に盛り上がり、演奏が終わったときには、ライブの最終曲かと思うほど客席は盛り上がりました。その後は主にバーニングウェーブ時代のオリジナル曲などが演奏され、ラストのアンコール曲までそのエネルギーは途絶えることはありませんでした。

ラスト曲はチックコリアの「Captain Senor Mouse」。ドラムもベースも大忙しのこの難しい曲はライブのラストにぴったりの曲でした。緊張と緩和が繰り返しやってくる素晴らし演奏で、この日のベストパフォーマンスだったと思います。そしてアンコールは五拍子の曲でTakeFiveではなく「マルサの女」でした。

キーボードの祖田修は高い技術力と音楽性の持ち主で、本多が送り出すどんな変化球も簡単に受け止める凄腕の演奏家でした。ベースの清水興は今年67歳とは思えない力強い演奏で(見た目も67歳には見えない)タメのあるベースラインとソロは、ちょと日本人離れした演奏で心地よかったです。そしてドラムの川口千里ですが、これは文句なしに素晴らしいの一言です。技術力も音楽性もパワーも全身から溢れ出ていました。彼女にはいろんな意味で「力」があると感じました。もしかした、このカルテッドのリーダーと言っても良いかもしれません。

この日の本多俊之の演奏は素晴らしかったです。
サックスも良く鳴っていたし歌っていました。

次回も楽しみにしています。

ROYALHORSE 良いお店です