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24年間推し続けた私が、ハンカチ片手に読んだ書籍。もう明日が待っている


デビューから25年目に解散した国民的グループ。
デビュー直後から応援し続けたグループのあまりに衝撃的な解散劇。
放送作家だった鈴木おさむさんがSMAPの書籍を出すと聞いて、読むか読まないか…
その時点でいつか手に取るだろう、と思ってはいた。

書籍にもあるように、デビューした当時は音楽番組が減少し、あの事務所所属のアイドルとしては目に留まる場所が限られていたように思う。
世の中に知られたきっかけの一つが「あすなろ白書」ではないかと思う(私見)。あすなろ抱き、というバッキハグがバラエティ番組でもよく真似されるようになった。

「二十歳の約束」、私が最初に見たSMAPメンバードラマだ。
「カキーン」「ヒューヒューだよ」というワードが主演女優のセリフとしてあり、ゴローさん(稲垣吾郎さん)はアンニュイな空気を醸し出している役柄だった。同時期に主役ではないけれど「その時、ハートは盗まれた」というドラマにも拓哉(木村拓哉さん)は出演していた。

SMAPのファンだ、というと「えーーーっ」、結構引かれた時代だった。
書いていて思い出したのは、○○野球大会(○○は事務所名)というのがあった。東京ドームで行われることが当たり前だったのに、私が住む福岡でも開催されたのだ。これはいかなきゃ!とチケットを入手して初めての生SMAP、たぶん。覚えているのはSMAPを含めた他の事務所メンバーがサッカーをやったことだけ。「え、そんなのに行ったの?」と友人から言われて、「そんなのって…。ああ、言わなきゃよかった」と思ったんだった。

前振りが長くなった。
「もう明日が待っている」を読んで思ったのはまるでバラエティ番組(SMAP×SMAP)を裏側から見ているようだった。SMAP×SMAPのことだけが書かれているわけではないのだが、立ち上げのときから携わっていた著者。その印象が強いが、かかわりはもっと以前からあったこと、メンバーのラジオ番組を立ち上げたこと、その時の出会いのシーンはなんだかクスっと笑ってしまった。

SMAP×SMAPの放送開始は1996年4月。22時
その前の時間、月9、と呼ばれる枠では拓哉と山口智子さんが主演を務めた「ロングバケーション」、のちにお化け視聴率と言われたドラマがオンエアされた。
大ファンの私としては夢のような2時間。

その初回オンエア前に、森くん脱退が決まっていたこと
オンエア当時は知る由もない。
料理コーナー、企画コーナー、歌のコーナー。
料理は初心者のメンバーがいて、森くん(森且行さん:現在オートレーサー)とペアを組む慎吾ちゃん(香取慎吾さん)が半人前のシェフ帽子をかぶっていたこと、つまみ食いをして森くんからはたかれたり叱られたりしていたこと。それもメンバーの仲の良さや慎吾ちゃんのキャラクターでなごんでいたことが思い出される。

その裏では、森くん脱退が決まっていたというのだから…。記者会見に至るまでのことも赤裸々に記されていて、文章として辿ると当時の記者会見のことが昨日のことのように目に浮かぶ。そして、森くん出演の最終回、めったに(というか、ほとんど)涙を見せないリーダー(中居正広さん)が大泣きだったこと、ファンの中でも大切な曲の一つ「BEST FRIEND」を歌って森くんを送り出したことが鮮明な記憶としてよみがえる(当時はビデオテープで録画のため今となってはみることができない)

この「BEST FRIEND」にまつわる話といえば、SMAP5人旅(2013/4/8オンエア)
温泉旅館にあるカラオケ屋さんでメンバー全員がSMAPソングを歌って楽しんでいるのだ。
入れなきゃいいのに、「BEST FRIEND」を入れ、号泣するリーダー
書籍には17年間の放送の中で歌ったのは2回(オンエアでもテロップででた)、森くんの脱退、そしてゴローさんの復帰のとき。
メンバーにとって特別な歌であるのと同様に、ファンにとっても特別な歌
自分をさらけ出すことがほとんどないリーダーの姿を垣間見た瞬間だ。
一緒に泣き笑い。

この書籍のおかげで、SMAP×SMAPを再見することができた。
解散以来、初めて見た。止まっていた時間が動き出した。
見て笑えた。大阪に行くこと、USJに行くこと、お好み焼き屋さんに行くこと、すべて事前準備が行われ、誘導されてそこに行っている。その下準備が書籍に記載されていて裏側からバラエティを見ている、読んでい
る気持ちにさせられた。

SMAPファン人生の中での大きな出来事の一つ、拓哉の結婚だ。私の推しメン。
お付き合いしている彼女がいたことはもちろん知っていた。結婚した春、写真雑誌に旅行している姿も撮られていた。とはいえ。結婚の二文字が現実に目の前に突き付けられたあの衝撃。

2000年「S map」(エスマップ)ツアー真っ最中新聞社に抜かれてしまった。本来の予定はオーラス(最終公演)が終わった後に発表予定だったそうだ。
それがライブ当日に記者会見が行われるという。さいたまスーパーアリーナからライブ終わりに生中継。スマ友(SMAP友達)から今日のライブはMCなかったらしいよ、と聞いていた。フリートークできる状況ではないよね。

拓哉ファンのスマ友と電話をつないで記者会見を泣きながら見た。(友人が住んでいたエリアではその局の系列がなかったのか、見られないということで電話をつないだ)二人で大泣き。
その週末に東京ドームでライブがあるのに。オーラスチケットも手にしていた。どんな気持ちで見ればいいのか。その時はもう自分の気持ちで精いっぱい。

東京ドームライブ当日
そのスマ友とは別の場所で見たはずなのだがどんな話をしたのかは覚えていない。

開演前に、幕前に拓哉が一人で出てきて、自分の言葉でファンに向けて結婚報告をした。内容なんて全く覚えていない。ただただ、報告もライブもずーーーーーーーーっと泣き通しだった。

一方、その舞台裏。
ライブが始まる直前まで、どんなスタイルで結婚報告するのか。全くしないのか。鈴木おさむさん、リーダー、マネージャー、拓哉の臨場感あふれるやり取りが赤裸々に書かれている
結果、コンサート前に拓哉が一人で幕前に現れたのだが。
まさか、その後ろにSMAP全員がいるとは、誰が想像しただろう、私はそこまで考えが至らなかった。そう決めた一言を発したのが剛くんだったことも。その剛くんと目線を合わせてにやり、すべてを理解したのが慎吾ちゃんだったことも。

これだけの時間をおいて読むとその姿を容易に想像できるし、メンバーの絆の強さを改めて知ることができた。

最大の出来事。
そう、2016年をもっての解散。
突然の生放送。以前から解散説は何回も出ていたものの、今回の話は「独立」だった。
生放送はそれについてなにかしら触れられることは想像に難くなかった。

でも。
思っていた内容と全く違った。
こんなこと、望んでいない
なぜ、この騒動を所属タレントである彼らに謝罪させるのか。
メンバーの表情がこわばっている。明らかに、いつもと違う。
その裏側もアリアリと表現されているのだ。
著者は「小説だ」と書いている。
読み手側はある種のリアルを感じる。
当時、スマ友と「あれは本音じゃない」と話した。

2016年をもっての解散が発表され、やるせない、どこにも持っていきようがない思いだけが残った。
あれからSMAPのLIVE DVDはもちろん、彼らの音楽からも遠ざかった。
つらかった、本当につらかった。
確執ばかりが取りざたされた。
ファンが見ているリアルはライブで、TVでメンバー同士が話している言葉・表情をみて感じるのだ。
それとの温度差
それを突き付けられるのが嫌で、蓋をした。

彼らの生のライブを見て9年。
2015年1月にナゴヤドームで開催されたライブがSMAP最後のライブとなった。
オーラスは絶対に参加する。
チケットが取れる限り参加してきたオーラス。
「またね」と別れたはずなのに「また」は来なかった。


ライブグッズたち

この書籍を手にすることがなかったら蓋をしたままだったかもしれない。
この記事を書きながら、久しぶりに、丸8年以上ぶりにSMAP×SMAP5人旅を見た。
笑った。大笑いした。
それと同時に、こうゆう感じが好きだった、ことも思い出した。

彼らからは多くの勇気をもらってきた。前に進むエネルギーをもらってきた。
話す言葉、姿勢、それを見ながら「わたしも頑張ろう」そう思って歩んできた。


2002年ツアー参戦用衣装
2002年ツアー参戦用衣装 裏面
2002年ツアー参戦用衣装 冬版

ライブDVD見ようかな、そんなことを感じさせてくれた1冊だった。
感謝。


参加したライブチケット 102公演

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