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科学的方法とサイエンスフェア

forbesにネットいじめ撲滅アプリを開発して起業した20歳の女性の記事がありました。

https://forbesjapan.com/articles/detail/39127/1/1/1

13歳で問題意識を持ち、科学リサーチを行った後アプリを開発し、起業して今はハーバードにも通うそうです。

原文を読むと1500人への科学リサーチは8年生(日本だと中学2年生くらい)時のサイエンスフェアです。

自分も約30年前のカナダでサイエンスフェアを受けたのですが、日本で受けた自由研究と違って、やる前に科学的方法(Scientific Method)を習います。また、最後に皆で体育館で自作のポスターで発表するのですが、そのプロセスは後に日本の大学院で参加した国際学会等のポスターセッションと基本的には同じでした。

科学的方法は大まかに言うと以下の手順です。

問題発見

検証可能な問いを見つける。

仮説

問いの答えはこうだろうと言う予想、仮説を立てる。

実験

仮説を実験で検証する。

実験時にはコントロール群を設けて、例えば薬の効果を実験するなら、薬を投与しないコントロール群と投与する群を比較する。

結論

実験の結果から結論を分析する。

科学的方法は17世紀に英国人フランシス・ベーコンが基礎を作りましたが、そこから脈々と米等にも受け継がれて教育されているのだと思います。

一方日本は明治維新で科学成果は輸入したけど、科学的方法等の考え方は輸入しなかった。

科学的方法はビジネスにも使えて、仮説と検証によって新規事業を構築できますし、ABテスト等も科学的です。

方や13歳で科学的方法を教えて仮説と実験を繰り返し、失敗に寛容になり、最先端の研究やGAFA等の企業を生み出し続ける米。

方や教科書の暗記とテストを繰り返し、失敗に不寛容になり、全ての事に既に答えはあると錯覚し、既にある答えであるはずのバズワード、今だとAIやブロックチェーン等に踊らされ続けて何も残らず、企業としては良くてタイムマシン経営な日本。

冒頭の起業家のように直接サイエンスフェアから起業しなくても、こう言った教育を受けた人達がGoogle等を作るのだと思います。この教育の違いを変えないと今こうしてる間にも米との差は広がるばかりだと思います。

漫然とした調べ物になりがちな自由研究をサイエンスフェアに変えるだけでも大分社会は変わると思うのですが。。

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